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料理がしんどくなったお母さんへ

あなたは、毎日の食事づくりを楽しんでいるだろうか?

私のようにお子さんがいるお母さんなんかは「毎日とっても楽しく食事づくりしてます」という人は、いないんじゃないだろうか。

毎日違うメニューを考え、食材を仕入れ、料理をし、子ども達に食べ残され、残飯を捨て、大量の食器を洗う。どれかをサボると、一気に食事づくりや家事のリズムが崩れ、「はぁ~。私って本当ダメな母親。」なんて思った人、いるんじゃないだろうか。(定期的に私がそうなる。)

日本の家庭料理は世界一

日本人が”家庭料理”に求めるレベルって、世界一といわれてるを知っているだろうか。

和洋中をベースに、ご飯、麺、パン、主食だけでもバラエティ何個あんの?!一汁三菜とか、無理ゲーじゃないか?!

私は人生の半分以上を実家を離れ暮らししているが、白状しよう。未だに毎日料理をつくるのが苦痛だ。苦笑 

何が苦痛って、献立を考えることが苦しい。「またこれ~?」「他のも食べたい」と言われるんじゃないか・・・。レシピ本見ながら、つくったことないものに挑戦しては、子ども達に全く食べてもらえない。

自分が否定されてるようで、食事作りが精神衛生上最悪なものに思えてくる。そんな思いをしてるお母さん、多いんじゃないだろうか。

しんどくなったらナイジェリア料理

でも、そんな時に思いだすのが、夫がつくるナイジェリア料理。(下写真)

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写真の通り、主食となるヤム芋の粉をお湯で練ったフーフーという主食+スープ。これだけ。

でも、「え?!これだけですか?!」なんて誰も言わないし、ナイジェリアの人はこの2皿だけの食事が当たり前だと思ってる。

スープに魚や肉、野菜、きのこがたっぷり入っているから、それで十分なんだろうだ。和食でいう、ご飯+具だくさん味噌汁、みたいな食事。

和食だと、汁物が添え物みたいになってるから、メインになりえないんだけど、ナイジェリア料理の考え方だと、みそ汁はメインディッシュ。

私は、食事づくりが最高にしんどい時、もうこれでいい!と思って、この考えで食事作りをしている。つまり、味噌汁に全集中

肉や魚が欲しければ、豚汁みたいに汁に入れたっていいし、別で焼いたり蒸したりすればいい。

そして、ご飯炊いて終わり!寂しければ、ぬか漬けだけ作っておいたのを切って出すだけ。これでもういいじゃん!

色々つくるものに限って、こどもは残すし、夫は帰ってこなかったりするから、魚や肉なくたって、たんぱく質はみそ汁や煮干しの出汁からとればいいじゃない?

こどもって、何日も同じもの食べてても喜ばないだろうか?少なからず、我が家ではこどもがよく食べる料理を連続して出しても「また?!」と言われたことはない。むしろ「やった~!」と喜んでもらえる。

大人に関してはそううまくはいかず、夫は週に何度か同じメニューを出すと「またこれ?」と言う。ナイジェリア料理が2皿であるにも関わらず、私が魚や肉のない和食副菜をいくつか出した時も「肉や魚は?肉も魚もないの?」と聞く。

外国人の夫ですら、日本食=”小皿がいくつも出てくるもの”と思ってるし、同じ料理を毎日出すのはよくない、と思ってる。

でも、これって大人の思い込みじゃないだろうか?

このから解放されるだけでも、食事作りって究極に楽になると思う。料理評論家の方々には怒られそうだけど・・・。

食事づくりの”思い込み”から解放される

今「ミニマリスト」「小さく暮らす」「好きなものだけ残して暮らす」というのが流行っている。思考に関しても『エッセンシャル思考』という、”本当に重要なものだけに人生の時間を注ぐ”という考え方が広まってきている。

エッセンシャル思考を読んだ上で思うのは、何皿もつくりたいのは、作る側の要望であって、食べる人の希望ではないのではないか。ということ。なんのために食事作りをしてるのかというと、家族をお腹いっぱいにしてあげたいから、というのが一番で、且つある程度栄養たっぷりの食事であったらなおいい。

究極、家族の笑顔が見られれば、お腹いっぱい満たせれば、バラエティや彩りある食事じゃなくてもいいのではないだろうか。品数を増やすことが目的じゃないのだから。そこに時間を使うなら、こどもの好きな料理を毎日つくればいいんじゃないか。そんなことを私は思う。

服の例をとってもそうであろう。多忙な起業家は、服選びに意志力を削がれないよう、同じ服を何着も持っている。だから、毎日同じ服。スティーブ・ジョブズだって、マイク・ザッカーバーグだって、毎日同じ服。毎日違う格好をすることは、彼らにとって重要なことではないから。

世の中にある無数の選択肢に溺れるぐらいなら、自分が好きなものだけひたすらリピートし続ければいい。究極のエッセンシャル思考。食事だってこれでいい。

昔の日本人は、粗食で長生きしてたわけだし、戦後いろんな食文化や栄養学が外国から入ってきて、今は色々選択肢が増えすぎる。

だから、食事作りがしんどい人は、「何品もつくらなきゃ」の思い込みを捨てて、食べる人が好きなものだけに集中する食事でいいんじゃないだろうか。

おわりに 食事づくりがしんどくなったらこの2冊

最後に補足で、料理評論家の方でも、我々お母さんと同じなんだ、家庭料理は大変なんだということを感じる本をご紹介して締めたい。

1)『本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ』コウケンテツ

イケメン料理研究家コウケンテツさんの本。3児の父でもあるコウケンテツさんの本。「仕事でつくるキラキラした料理と、家庭料理は違う」と語るコウケンテツさん。

毎日料理をつくってるプロですら、家庭料理ってしんどいんだな、苦しくなる時があるんだな、ってすごく励まされる本。

超楽にできるレシピや味付け方法なども紹介されてるので、世のお母さんは結構救われるんじゃないだろうか。

2)『一汁一菜でよいという提案』 土井 善晴

こちらはご存じの方も多い料理研究家である土井善晴さんの著。

一汁一菜でいいんだ、という話を説得感たっぷりに語ってくれる本で、こちらもかなり励まされる。

メニューを増やすことに注力するんではなく、品数は少なくてもシンプルで質の高いものをつくることを提案している。本当に心が楽になり、シンプルでいいんだと呪縛から解き放たれるので、読んでみてほしい。

以上、ツラツラと書いてみたが、これを書きながら私は「今日はカレーでいいいか。明日は・・・」と午後のことを考えて憂鬱になっている。

でも、毎日食事作ってるだけでも、自分を褒めてあげたい。これをお読みのお母さん方、毎日おつかれさまです。あなたの今の苦しみは、きっと将来こどもたちが親になる時に、子ども達を救ってあげられる経験になるだろうし、同じ思いで毎日料理をしてるお母さん達の荷物を、ちょっと背負ってあげられるかもしれない。

無駄にはならないはず。一緒に今日もがんばろう。

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