資料提出≒オーディション

ラジオやテレビ番組、イベント出演に際して、「プロフィールを送ってください」「アンケートにご協力ください」と言われることがあります。

はじめは「面倒くさいなあ」「HPとか見て勝手に使ってよ」と思ってしまいますが、実はこれがほぼ「書類審査」に近い役割を持つことも多いのです。


主催側が情報をWEBなどにアップする際には、まず出演者の情報が必要です。

出演者ひとりひとりのHPからプロフィールを抜き出して、写真も拝借して・・・というのは、よほどのことがない限りしませんし、プロダクションやマネジメント担当者がいる場合は、その人が手配してくれます。

フリーの人はもちろん自分で手配しますよね。

主催側は、企画を実現させるにあたり、

・関係者への説得材料
・その人の活かし方
・今後へのつなげ方

など考えるので、プロフィールはまず関係者の「書類審査」にかけられます。

そこで、評価が「トントン」の場合、冒頭の「アンケート」がネックになってくるのです。

どういう場合かというと、

・キャラがかぶっている
・年齢、性別、出身地などがおなじ
・グループ構成が似ている
・実力やセールスが拮抗している

などの場合は、「どんなネタを仕込んでいるか」で勝敗が決することがあります。

「勝敗なんて物騒な」と思うなかれ、替えはいくらでもいる世界です。

唯一無二なんて、スーパースターとして天寿をまっとうした人くらいしか存在しないと考えましょう。

「オファーをかけられているのに査定されるなんておかしい」というのも違うでしょう。

より良いイベントや番組にするために、数字やキャラを考慮して並びを決める仕事もあるので、どこかで「なんらかの競争」はあるのです。


たとえば、僕が日本アーティスト協会で企画している「ナカメ・サンセットステーション」は、トーク&ライブイベントで、トークと歌のコーナーが20分ずつと、トークの割合がべらぼうに大きいのです。

これは、僕が地方の営業で、「30分のステージを2回行うアーティストの喋りがあまりにも素人くさくて、質を疑う」という話を主催側から聞かされたことから思いついた企画です。

往年の歌手のトークは楽しいですが、確かに最近のアーティスト(という言い方は好きではないのですが)のトーク力は乏しく感じることがあります。

その差は何かと言うと、おそらく「ネタの仕込み」でしょう。

歌を作るだけではなく、その提供の過程でも人を楽しませるサービス精神や、競争に少しでも差をつけるための努力をしているかの差です。


「ナカメ・サンセットステーション」では、事前にグーグルフォームでアンケートを送らせていただいていますが、ここで既に差がついてしまいます。

もちろん、出演者のみなさんには平等に接しますし、平等に敬意を払いますが、アンケートに空欄が多い人と、びっしり書き込んでいる人とでは、どちらに情熱を感じるかは歴然です。

僕も関係者も一生懸命準備してイベントを開催するので、必然的に熱の差を感じてしまうこともあります。

また、ただ情報量が多ければいいというわけではありません。

自分が言いたいことだけを詰め込んだゴリゴリの営業情報より、イベント趣旨をリサーチした上で「使えるネタ」と感じる書き方がされていると、「おお!さすがわかってらっしゃる!」となるのです。

たとえば、中目黒のイベントなら、「中目黒のことを2分くらいググってみる」というアクションをした差が、そこに表れるし、伝わるものです。

当然、他への紹介や、良い話があった時に「顔が浮かぶ」のは情熱とネタを持っている方でしょう。


芸能人の裏話でも、こういった細かなことにも一生懸命取り組む姿勢が取り上げられたりしますよね。

資料提出は、どんな有名人にとってもオーディションと同じくらいの位置付けであることを忘れずに真摯に対応したいものです。

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