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村の人々

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バルセロナ郊外の小さな村の家具修復工房に訪れる村人たち。おかしな人から最高に素敵なお客様、ベテラン同業者からアーティスト仲間まで いろんな人をご紹介
運営しているクリエイター

#アンティーク

1928年の時計

1928年の時計

最近知り合ったのは時計を修理するのが趣味のラモン。
彼はわたしの友人からわたしのことを聞き、訪ねてきてくれました。
工房の裏の通りに住んでるめちゃご近所さん。

本業は観光バスの運転手さんですが趣味で時計を直します。
古ーい時計から新しいものまで、機械仕掛けであればなんでも。
仕事場には時計の心拍計みたいな機械だとか
小さすぎるピンセットとか、小さすぎる部品を保管するトレーだとか
面白そうなものが

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ルイス 神父のようなシンプソンズのような・・1824年 教会のキャビネット

ルイス 神父のようなシンプソンズのような・・1824年 教会のキャビネット

工房オープン時から1年が経ちましたが、すっかりリピーターになってくれたおじいちゃんがいます。
名前はルイス。
シンプソンズのバーンズ社長にちょっと似てる髪型と猫背で、
でも背が高くてバーンズ社長に足りない善人の部分だけでできたような人柄です。
70歳か80歳に近いかな、、と言う感じのおじいちゃんです。

最初は気に入っている椅子の虫喰い処理でした。
長い間悩まされていて、「自分で処理してもまた出て

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来た来た!1900年代初期の家具 

来た来た!1900年代初期の家具 

家具の修復を依頼するというのは
誰でもパッと思いついてできることではなくて
まず、修復する価値のある家具を持ってないとできません。

修復する価値のある家具というのは
古くてそれ相当に価値のあるもの
または家族や友人からの思い出の家具、
合板ではなく無垢材など素材のいい家具などで
誰もがそんな家具を持っているわけではありません。

必然的にお客様は
それなりに教養のあるご家庭、芸術性の好みに秀でた

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神様の王様のドレッドの話

神様の王様のドレッドの話

工房にいるといろんな人が訪ねて来ます。

お客様はもちろん、お問い合わせ、地域のクリエイター系な人々などなど
ただそこにいるだけでいろんな人と知り合えるのは嬉しく楽しいことであります。
そして何せアジア人がやってる新規の変な店なので
何をしているのか好奇心に満ち満ちて、または野次馬スピリッツを忍ばせて(笑)覗きに来る人も少なくないです。

今回はこれらのどれにも当てはまらないと思う訪問者、グスマン

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