⟡.·

十八歳

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最近の記事

非効率的恋愛攻略法

私は誰かに自分の恋愛の話をしたことがほとんどない。おかげで周りには恋愛経験どころか恋愛感情が無いものだと思われている。失礼な、恋愛経験くらい人並みにある。上手くいった経験はほとんど無いけど。そういう訳で、これは誰にも秘密の話。 優しい人が好きだ。2月、私大入試の前日に塾の帰り際、君が私の席まで来て明日頑張ってねって言って帰って行った。座ってる私に目線を合わせるように少ししゃがんで、笑って言ったのをすぐに思い出せる。こんなに簡単に人を好きになるんだ、もっと簡単に好きじゃなくな

    • すごい速さであの頃は過ぎたが

      ラララララララ 過ぎた日々が戻らないことの切なさを感じるのはいつも遅すぎる。懐古記事ばかり書いている私なので毎日をちゃんと愛せていると思っていたのに、全然足りなかった。もっと皆に大好きだと伝えておくべきだったし、怠惰で早めに帰った塾だって閉館までいれば良かった。夜ご飯の後に誘われたマックも行けば良かった。部活ももう少し行けば良かったかもね。 一人暮らしを始めて18日が経ったけれど、寂しいものです。ご飯を作るのが面倒だとか、お皿洗いが嫌いだとか、そんなこと結局はどうでも良く

      • サヨナラの実感は突然

        がらんとした本棚を見ると、急に寂しくなった。4月から一人暮らしをする家へ持っていく本をダンボールにつめていると、心も本棚と同じく隙間が空いていく。 一人暮らしをすることは私にとって本当に大きな決断だった。怖がりで、寂しがりで、私はとにかく一人暮らしには向いていない。しかし、いつまでもこうではいられない。強くなりたくて、後戻り出来ないように国公立も私立も県外の大学を受験した。1人でお留守番もできなかった私は、18歳になった。まだ夜中、廊下を小走りで通っちゃうけど、大丈夫だろう

        • 女学生の称号、剥奪

          3月1日、卒業式。3年間待ちに待った卒業。俗に言う、JKブランド終了である。私は、JKにしては少数派、学校が嫌いだった。 毎日きついと言いながら通った高校の卒業式は驚くほど悲しくない。校長の話はいつも通り長く、寝てしまうかと思った。親への感謝を述べる答辞の声が震えるのにつられそうになるけれど、耐えた。この学校には未練もなく、いいえ、購買のパンに少しの未練を残して、元気よく去ります。 とはいえ、高校生活というのは嫌なことばかりではなかった。大好きな友達と出会うには、この高校

        非効率的恋愛攻略法

          人にやさしく

          1月13、14日 共通テスト 何千何百時間もかけた勉強時間、三周した過去問、夜十時半の帰り道。体育祭の後、模試の後、お盆もクリスマスもお正月も、塾で過ごした。ずっと頑張れていたわけじゃないけど、誰よりも頑張れていたかは分からないけど、間違いなく私は頑張ってきたのだと大声で言える。 それでも結局、思い通りの点数なんて出なかった。実はあと百点良い点数をとるはずだったし、1番行きたかった大学には行けない。どこの大学でも楽しいのよ、なんて分かってるけどこんなにも頑張ったことも、頑張

          人にやさしく

          17歳という響きが

          あと1時間で17歳が終わる。ずっと17歳って大好きだった。最高の響きだ。青春なんて17歳の為にあるんだ。絶対にそう。 だけど私はキラキラしてない、所謂JKなんかじゃなくて学生(女)みたいだ。田舎の進学校で、遊ぶとこもない。1年間、自分を悲観して、JKになれた人達に嫉妬した。こんな感じで17歳と11ヶ月、30日23時間が過ぎた。でも18歳を目前にして、気づく。やっぱり17歳って最高だった。楽しくなかったこと、辛かったことを無しにした訳じゃない。全部ひっくるめて楽しかったなんて

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          テレパスでないことの恩恵

          伝えること、感じとること、言葉を選んで、声に出して、打ち込んで、書いて、聴く。人とのコミュニケーションというのは生きる上で避けられない。言葉足らずであったり、誤解をしたりなどすれば対立もするだろう。誰もが沢山喧嘩をしたはずだ。それも全て、人間が相手の脳みそを透かして見れないせいである。 あの人はどうして怒っているのだろう、あの子はどういうつもり?、どういう気持ちで歌ってるのかな、色んな場面で私たちは相手の気持ちを知りたがる。筆者の主張だとか、女の子の心情だとか。そんなこと知

          テレパスでないことの恩恵

          理想

          面白くて優しい人。私も笑わせるから沢山笑わせて欲しい。よく笑って、喧嘩をしても優しさを忘れない人。 桜とか花火とか海が好きな人がいい。一緒に見に行ってくれて、桜が見えない場所でも、花火が上がってない時間でも退屈しなくて気を遣わないでいられる人。海が見える所に一緒に行きたい。 服の好みは同じがいいけど、本や音楽の趣味は違っても良い。ポップもロックもミステリもファンタジーもきっと何でも楽しい。気に入った本を、片耳のイヤホンを、貸し借りしたい。 ご飯を美味しそうに食べる人。き

          感受性

          私は人より感受性が強いのだと思う。昔から、悲しいニュースを聞くと数日間、いや、もっと長い間忘れられなかった。悲しくなると、この人はどんな気持ちだったんだろう、この人の家族はどうしてるんだろう、もしこれが私なら、私の家族なら、と考えが止まらなくなる。困った話だ。 悲しい悲しい言うけれど、数日経ったら忘れるんでしょ、と言う人がいる。そうだったら良かったのに。未だに数年前に見た、高齢者の行方不明のポスターが忘れられない。どうなったのだろうか、見つかったのだろうか。そんなことを貼っ

          感受性

          恋愛

          好きだった、卒業したらもう会わないから言いたかっただけなんだけど 私たちの間で流行っていた変な顔文字をつけて送られてきたそのラインに、確か私はふざけてエイプリルフールは終わったよと返信した。友達だと思っていたのだから驚いたのだ、冗談が面白くなくたって仕方がない。 返事はいらないと来た。私はほっとした。今まで通り、今日あったことや金曜ロードショーの話をしていたかった。 それから数ヶ月して、私と話してくれなくなった。他の人間とは普段通り接しているところを見ると、私が何かした

          人生の、春

          青春(せいしゅん)は、季節の「春」を示す言葉である。転じて、生涯において若く元気な時代、主に青年時代を指す言葉として用いられる。 私は17歳、圧倒的に春だ。華のセブンティーンとも言うように、眩しくて華やかで、爽やかな風の吹く季節。私はそんな青春に、劣等感でいっぱい。所謂、青春コンプレックス。 今日は、県内1番の夏祭り。受験生だからと家にいることにしたけれどインスタグラムを見ていると出てくるのは、卒業後は就職する、他校の友達や、受験勉強の息抜きに遊ぶクラスメイト。途端に行け

          人生の、春