ジャイアントコーンを食べたら全裸で号泣していた話。

夫子供を寝かしつけてから勉強している。

誘惑にめっぽう弱いので、スマホが使えない入浴中に。

半身浴をしながら一時間。終わるとちいさな褒美にアイスを食べる。

今日は寒かったのと、誰も見ていない開放感から、風呂に浸かりながら食べることにした。

きのう西友で買ったジャイアントコーン　ルビーカカオ味。華やかなピンクの見た目にテンションが上がる。あぁ、こんな「わたしを見てちょうだい」とギラギラした格好をしていたのは何年前だったかな。わたしも母さんになったもんだと昔に思いをはせる。

まぁいい。

いつも上のチョコ部分だけ先に落ちちゃうんだよな。ボチャンしたら悲しいから気をつけて食べよ。

ささ、溶けないうちにとあの独特の包を開ける。すると中からこいつが出てきた。

“　おつかれさまです　”

えっ？わたしに？なんでここに？

思いがけない登場にフリーズしてしまった。

なんでわたしの欲しかった言葉がわかったんだろう。

コロナ禍でなくとも、子育て中は人に「お疲れ様」なんて言われることめったにない。

逆に悪くもないのに「すみません」と謝ってばかり。どんどん心がけずられていった。

勤務している夫に「お疲れ様」と言っても、夫から「育児お疲れ様」と言われることはない。むしろ働けよと言われる。誰も見ていなくても毎日働いているのに。

３歳になった息子は言葉が達者。それでも子供が「お疲れ様」と言うことはない。（ありがとう・だいすきは言ってくれる）

自分を労ってもらったの、いつぶりだろう？

誰も見ていないからこそ、自分に厳しく。

それがわたしのポリシーだった。

だから常に休まらなかった。

だけどこいつは急に出てきて、誰も見ていない場所で『僕は見ているよ』とつたえてくれた。

気づいたら全裸で号泣していた。

わたし、よくやってるよ。

毎日戦ってる。

見ている人もいたんだな。

ありがとう、江崎グリコ。

これからは君に足を向けて寝られない。

令和３年２月２３日　小３から毎晩アイスは

欠かしていない