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【SLAM DUNK Gl】4話 「見えない敵」~プロローグ・宮城リョータ~













 「オレが新キャプテンの宮城リョータだ!!」

速攻を中心としたゲームメイク小柄でありながら高い運動能力とテクニックを活かしたスピードプレーが持ち味。

とりわけ安西からはスピードとクイックネスなら絶対負けない。チームにスピードと感性をもたらしたと評された。

山王工業戦ではゲームの流れや相手の心理状況を的確に判断し、戦意を失いつつあるチームメートを叱咤し崩壊寸前のチームを支えた。

リーダーとしての資質も兼ね備えている

全国でも屈指のPGである牧紳一、藤真健司、深津一成と堂々渡り合い、経験も手に入れた宮城リョータの新しい船出の未来は明るいかに思われた。


しかし大黒柱、赤木剛憲の抜けた穴は大きくウインターカップ県予選決勝リーグ敗退。

帝王、牧紳一、藤真健司の意地の壁に阻まれてしまう。



「やっぱり牧は絶対だよ。インターハイ準優勝はダテじゃねえよ。」

「藤真も健在だな。選手兼監督として培ったコートビジョンにまだまだ宮城は及ばないな。」

「キャプテンとしても赤木の存在感には勝てないな。まあまだ2年だし来年だな。」



観客の言葉が耳に入る。周囲の言葉が知らずのうちに宮城のプレッシャーに変わっていく。


3年となり立ちはだかる大きな障壁となったのは仙道彰だ。

同学年にこの天才プレーヤーがいたのは不運だったのかもしれない。

元々仙道世代が主力を担い新チームの移行が早かった陵南は覚醒した。インターハイを逃しウインターカップ県予選決勝リーグ再び仙道が立ちはだかる。


「仙道やっぱすげえ、、天才だよ、試合におけるキャプテンシーもさすがだな。」

「カリスマだよ。ゲームも作れる上にあの得点力。」


未来は明るいと思われた新生湘北。しかし思えばインターハイ初出場を果たして以降、

宮城リョータには常に湘北高校初の○○という肩書がついてまわった。


初の県予選突破からインターハイでの初勝利。
全国経験のある初の新キャプテン。
連続出場を逃した初のキャプテン。

見えない敵の存在に日に日に襲われ、自身のパフォーマンスも停滞していたのである。


リーダーの重圧、孤独、個性派集団のまとめ、意中のマネージャーの存在、周囲の雑音、ライバルの絶対的強度、、、、。

終了のブザーが鳴る。

宮城はコートに仰向けに照明の光を見つめている。







「終わりか、、、動けね、動く気がしねー。」(心の声)

「リョータ、、、お疲れ様、、、。」彩子

「あやちゃん、、、あーオレは何でここに? チームを強くして、、試合に勝って、、それで彼女が笑ってくれれば最高、、?」(心の声) 

「そうか、、、終わったんだ、、やっと、、。やっと??」(心の声)

「何だ?この変な気分は、、やっと、、?ほっとしてんのか、、、?」(心の声)

「そうじゃねえだろ!?でも動かねーわ、、。」(心の声)


悩むバスケ部入部から一目ぼれ、入院、襲撃事件、インターハイ県予選、全国大会、新キャプテン就任、県予選敗退、



激動の3年間に宮城リョータの心と体は見えない敵に蝕まわれていた。








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