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ディスタンスラブーデザイナーズベイビー
コロナによる急激な人口減に対応するため、政府は妊活に補助金、さらにはデザイナーズベイビーも未婚、既婚を問わず、全女性解禁となった。もちろん既婚夫婦が望ましいが、独身で未婚であっても母となりたい女性に門戸を開かれたのだ。
技術の進歩は目覚ましい。半実体から遺伝子情報を読み取れるようになり、女たちは俳優や知識人など、自分が望む相手の精子を作成し、妊活に励むようになった。
ディスタンスラブ―ラミネート加工
困ったのは俳優やスポーツ選手である。自身がセックスした訳でもないのに勝手に相手の女性が半実体を使って自分にほぼ触れ興奮し、映像や匂いから自分とほぼ同じ遺伝子情報を持った精子を作成され、受精されてしまうのだ。知らぬ間に半実体が浮気をしている、と言えばわかりやすいであろうか。
そこで、いわゆる3Gのラミネートを行った。つまり3D映像までを公開し自身の肌触りや匂い、更には遺伝子情報を封印してしまう
ディスタンスラブー半実体の誕生
〇半実体の誕生
「だから、しょうがないじゃ、、僕だって、まさか昔の2次元youtubeがそんな風に使われるとは思わなかったんだ。」
「……貴方はそれで平気なの?」
妻の声は上ずっていた。
久しぶりに妻とテキストのみのやり取りをした。こんな話は半実体はおろか、画像すらしたくない。
コロナでソーシャルディスタンスを取らざるをえなくなってはや3年。世の中は指数関数的な発展を遂げ、5Gを通り越して8Gに