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ディスタンスラブ―ラミネート加工

 困ったのは俳優やスポーツ選手である。自身がセックスした訳でもないのに勝手に相手の女性が半実体を使って自分にほぼ触れ興奮し、映像や匂いから自分とほぼ同じ遺伝子情報を持った精子を作成され、受精されてしまうのだ。知らぬ間に半実体が浮気をしている、と言えばわかりやすいであろうか。

 そこで、いわゆる3Gのラミネートを行った。つまり3D映像までを公開し自身の肌触りや匂い、更には遺伝子情報を封印してしまうのだ。勝手に自分の子を作られたらたまらない。

 かと思えばボランティア精神からか、一種の自己顕示欲か、知識人が無料で、中途半端な有名人が有料で自らの情報を開示するため、ラミネートつまり自身の著作権をoffにした。種馬、と陰口を叩かれながらもそれなりに需要があった。



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