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【理論】品揃えと価格論⑳ 品揃えの正体とは

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品揃えはどこで学ぶ?

バイヤーであれば商品、業界に対する専門的かつ高度な知識を装備したうえで、売り場を顧客をよく見るために自店の現場と他店をせっせと訪問しなければなりません。理論と知識だけでは足りないのです。

売り場で自店の客層を知り、その顧客をよく見て、売り場での動線や買ったもの、売り場で手にしただけで買わなかったもの、売り場で探し回っていたものなどをよく知っていなければなりません。

これは知識として膨大でありながら、帳票やパソコン画面、ビッグデータからは決して得られない、店舗にとってもあなたにとっても財産と言ってもいいものです。

その知識を得る機会を誰よりも誰よりも持っているのは、店舗現場の従業員です。ただし毎日ぼんやり過ごしていては身につきません。

店の現場に10年いてもバイヤー1年生に負けてしまうことがあるのは、そこに懸ける想いが違うからです。

ここで得られるものが何よりも宝になると思って、店舗での作業や客対応をしていると数か月から数年もあれば、少なくとも顧客がその企業に求めているものについてよく知ることができます。

そこで立ち止まることなく、さらに学び続けると、いずれ会社全体の顧客の需要もつかめ、業界全体の動向もつかめるようになります。

ここまで行くと、これまでになかった需要を見つけたり、自社の品揃えを大きく変えることができるようにもなっていくでしょう。

品揃えとはラインナップのことではない

まずは、自店の顧客を知り、自店の品揃えを変えられるようになることです。品揃えを本部が決定するチェーン店のような店であっても、その一部は店舗やエリアに託されている筈です。

決められた商品ラインナップの中でも、その中から自店に置く商品にどれを選ぶか、どの商品を主力にするかなどで大きく変わります。

例えば、クレラップとサランラップが自社のラインナップにあり、会社全体としては、クレを主力にしているとしましょう。しかしある店では、サランラップを主力にした方が全体の売上数も上がるようなことがあります。

旭化成(サランラップ)やクレハ(クレラップ)ほどの企業になると、企業城下町のような都市も多数ありますから、そこではいくら他社製品の安さや品質を訴求しても徒労になります。

地域内の他社店舗や地域環境、自店舗内で客が品選びをする様子を見て、自社の商品ラインナップの中から、自店がどのような品揃えをするかを考えることで、このような自店なりの品揃えを作っていくことが出来ます。

品揃えとは商品の種類のことだけを言うのではありません。商品をどのように顧客に訴求し、どのような印象を付けるのか、ということが「品揃え」の大きな役割を持っています。

「品揃えの印象」とは、品揃えの正体そのものです。

品揃えと自分を変えてしまおう

人は買い物をするときに最終的に買うことになるたった1つがあればいいわけではなく、スペックや価格が一覧できる商品リストをみて商品を選ぶわけでもありません。

売場の、品揃えの印象が、欲しくなるようなものばかりが選ばれていて、特に一番目立つ商品は自分にとって一番よさそうだ。と自分の意思で選んで買うのです。

ですからここには品質だけではく、必ず「価格」が介在する必要があります。品質と価格のバランス、それからこの店の一番のおすすめはどれなのかということが必要です。

もともとこの品揃えが気に食わない品やぱっとしない品ばかりでは印象が良くありません。よさそうな商品ばかりが並んでいることが大前提ですし、その中でアピールがないといけません。

POPや集視陳列でその強弱をつけようとするお店が多いですが、商品を置く場所や陳列の仕方、陳列量やフェイシング(横に何個並べるか)でも品揃えの印象は変わります。

また、扱い商品の種類が100%固定されていても、それらの強弱を変えることで顧客が感じる品揃えは変えられます。

たまになじみの店が改装や陳列変更をしたときに、「新商品入ったね」「いや~前からあったんですよ」なんて会話が交わされることがあります。これがまさに典型です。

品揃えというのはその大部分を「印象」が占めていますから、お店や担当者レベルで変えられる範囲内で、品揃えは変えられます。

自分のお店、自分の売り場で、品揃えを変えるトレーニングを繰り返すことが、お店を変えていき、それと同時にあなたが企業レベルの品揃えを変えることのできる人材へ成長してく過程となります。

おわり

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品揃えと価格論は今回でひと段落。
理論を織り交ぜながら展開中の「在庫の話」を、
日曜から金曜日(前後)に移動しますので、
引き続きそちらをよろしくお願いいたします。
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