「もう少しだけ横にいて欲しい」今にも消えてしまいそうなか細い声。私は黙って頷き、彼に寄りかかった。もう少しではなく、ずっと横にいて欲しい、と言って欲しかった。けど口にしない。贅沢な要望であり、彼からしたらわがままに聞こえてしまうから。幼なじみという関係性が、私から本音を奪った。

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