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群雄割拠!おにぎり専門店の世界を4象限マトリクスで表してみた

《連続1825日目!》



日本中のおにぎりを食べ歩き、noteに食リポートとして書くようになって丸5年になる。


その数は1300記事以上。

おにぎりに関連する情報やまとめ記事なども書いているので、それらを合わせると1700以上の記事を書いてきたことになる。

もしかしたら、おにぎり情報の発信数で言えば日本一かもしれない。

いや、おにぎりが日本独自の食と考えると、世界一の発信数かも!



このおにぎりリポートを始めた理由は、おにぎりが好きで好きでたまらないのに、世の中にコンビニおにぎり以外の情報がほとんど見当たらなかったから。

自分の書くリポートが、日本の食文化に少しでも役に立てればという気持ちからでもあった。


このリポートを始めた5年前。
日本のおにぎり専門店の数は約800店と言われていて、ラーメンやカレー、パンみたいな人気のグルメ店に比べると、数十分の一というくらいのマイナーな存在だった。



しかし、ここ1~2年で、その状況が大きく変わっている。


都市部を中心に、おにぎり専門店が続々とオープンしているのだ。
また、雑誌やテレビ番組でも、おにぎり専門店が特集されるようにもなった。

では、なぜおにぎり専門店ブームがやってきたのだろう。


自分はこれまで、セールスプロモーション分野で長く仕事をしてきていて、販売士やプロモーショナル・マーケターの資格も持っている。
これまで培ってきた「販売のプロ」の経験。
そこから、このおにぎり専門店ブームの理由を考えてみた。



👉おにぎり専門店の増加の理由


❶米価格の安定


食品全般の価格が上昇(とくに小麦を使ったパンや麺類などは影響が大きい)の中、米の価格は安定している。
また、具材や海苔なども外国からの輸入品が少なく、円安の影響を受けにくいので他の商品よりも安価で提供ができる。



❷コンビニおにぎりの値上がり

コンビニおにぎりの価格の値上がり(数年前までは100円台前半だったものが今は100円台後半〜200円台)によって、生活者のおにぎりに対しての価格認識が上がってきている。
相対的におにぎり専門店に対しての割高なイメージも薄れてきている。



❸特別なスキルを必要としない

他の料理(フレンチや和食、パンやラーメンなど)に比べて、何年もかかって習得するような調理の特別なスキルを必要としない。
また、日本のブランド米はどれも美味しく、炊飯器の性能が上がったことで、おにぎりのベースになるお米を美味しく炊くことが誰でもできるようになった。



❹出店の際に特別な設備を必要としない

オープンや窯、大型冷蔵庫など、他の料理に比べて特別な設備を必要としない。
また、小スペースの場所や時間間借り、キッチンカーなどでも出店ができるので、最小限の費用から出店が可能となっている。



❺海外からの観光客の認知が高まっている

ミシュランなどのガイドブックにおにぎりが紹介されたり、パリやニューヨークでも専門店が開店するなど、海外でのおにぎり認知が進んでいる。
そのため、都市部や観光地などでは日本を代表するグルメとしておにぎりが選ばれ中には行列ができるようにもなっている。




👉おにぎりの世界を4象限マトリクスで表してみる


おにぎり専門店とひとくくりにしているけれど、その店構えや客層など多種多様である。また、おにぎりは専門店だけでなく、道の駅や和菓子屋さんなどにもコーナーができるほど、人気となっている。

そこで、現在のおにぎり専門店や販売店の状況を、視覚的にわかるように整理をしてみたいと思う。



そこで使いたいのが、4象限マトリクスというフレームワークだ。

4象限マトリクスとは、2軸が交差して生じた4つの領域から物事を分析するフレームワークのこと。ビジネスの伸長ポイントを見つけ出したり、問題や課題の解決策を探るのにつかわれたりする。

厳密に言うと、2軸の設定にはいろいろ決め事があるみたいだけれど、今回は誰にでもわかりやすく視覚的にわかるように設定をしてみたい。


◎縦軸
おにぎりの価格帯を表してみる
(上が高価格、下が低価格)

◎横軸
そのお店の客層を含めた特性を表してみる
(右がインバウンド/SNS、左を地域密着)


それを元に、おにぎり専門店・販売店を系統別に表したものがこちらになる。
(系統については、自分の主観で分けています)



右上(高価格×インバウンド・SNS)

・映え系
・バーガー系(ポーク玉子)
・ぼんご系(インスパイア)
・(進化系)焼きおにぎり

右下(低価格×インバウンド・SNS)

・駅ナカ/空むすび系

左上(高価格×地域密着)

・職人系
・カフェ系
・デパ地下系
・天むす

左下(低価格×地域密着)

・ご当地系(道の駅)
・権米衛
・お米屋系
・和菓子屋系
・地元系

おにぎりは、各お店によってその扱いが違うので、うまく納まりきらないところがある。その辺りは容赦いただきたいが、だいたいこんなカタチでフレームに落とすことができた。




👉ブームを牽引している「高価格×インバウンド/SNS」


系統だけだとどうしても感覚的なものになってしまう。
そこで、みなさんにも具体的にイメージしてもらえるよう、このフレームに実際の店舗をあてはめてみる。

すると、このようなカタチになった。

これを見ると、現在のおにぎりブームを牽引しているのは右上にある、映え系、ぼんご系、バーガー系といった「高価格×インバウンド・SNS」ということがわかる。


海外からの観光客や若い世代を中心に、おにぎりの新しいカタチというものが認識されてきているということだろう。

最近、新しく開店しているおにぎり専門店もこの系統が多い。





👉マツコの知らない世界でも、このマトリクスを意識して語っていた



先日、出演をさせていただいた「マツコの知らない世界」


日本一のおにぎりマニアとして、全国から多くのおにぎり店を紹介させていただいた。


この番組で紹介させていただいたおにぎり。
実は、この4象限マトリクスを意識して話をさせていただいた。

番組内では、Chapter①からChapter③まで、このような順番でおにぎりが登場している。


①映えるバーガー系おにぎり
②ご当地に伝わるおにぎり
③おばあちゃんのスゴ技おにぎり


マトリクスで言うと、右上から左下に矢印が向かっているのがわかると思う。


最初に今のブームを牽引しているおにぎりを紹介し、その後に各地で食べられてきたおにぎりの魅力を伝える。
最後に地元で長い間愛されてきたおにぎりを紹介するような流れだ。

つまり、時代の最先端を知り、過去の歴史を知り、本質的なおにぎりの素晴らしさを知るということ。

ひとつの番組を通じて、多くの方にこのことを感じてもらえるようにしていたのだ。



もちろん、どこの系統のおにぎりが素晴らしいということではなく、それぞれが美味しく魅力にあふれているものばかり。


そもそも、おにぎりは弥生時代の遺跡から出土するくらい、日本の食文化の中でもっとも古く、庶民から貴族まで多くのひとに愛されてきた「日本のソウルフード」


だからこそ、一過性の流行になってはならないはず。


このおにぎりの素晴らしき世界を伝えていくこと。
もっともっと続けていきたいと思う。





番組出演の裏話や1000日おにぎりリポートを始めた理由をこちらに書いてみました。よろしければ、ぜひ読んでみてくださいね。

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