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店舗変革プラットフォームを提供するスタートアップ企業に出資しました

2022年3月に総務省が発表した「人口推計」によると、日本の総人口は1億2,526万人と、前年3月に比べて65万人(0.52%)減少しています。今や、人口減少に伴う人手不足や採用コスト高騰は企業にとって避けられない課題です。

特に小売業の人手不足は深刻化しており、厚生労働省の「令和3年上半期雇用動向調査結果の概要」では、「卸売業、小売業」の産業別未充足求人数が195万7千人で最も求人ニーズが満たせていない産業とされています。さらに、職業別の産業別未充足求人数が最も多いのは「サービス職業従事者」(249万7千人)、離職率が最も高いのは「宿泊業、飲食サービス業」(15.6%)で、店舗の離職率や人材確保に課題が生じていることが推察されます。

こうした中、店舗では従業員エンゲージメント向上や生産性向上を実現すべく、ICT製品・サービスを活用した変革が進められています。総務省の「令和2年通信利用同行調査の結果」でもスマートフォンを保有している世帯の割合が86.8%、さらに非正規雇用のコア層である20〜39歳の各年齢階層で9割以上がスマートフォンを使っていることが分かっており、スマホを活用した店舗DXを実現できる環境が整いつつあります。

また、主婦や高齢者などを中心とした短時間労働者のアルバイト雇用も増えると同時に、店舗管理者の教育業務やマネジメント業務も増加することが予想され、勤務シフト作成サービスや労務管理サービスへのニーズが高まっています。

このような市場動向を踏まえ、東芝テックは店舗経営DXによる業務効率化・働きがい向上を目指す株式会社HataLuck and Person (旧社名:ナレッジ・マーチャントワークス株式会社)に出資いたしました。

ロゴ_HATALUCK_blue

同社はリテール領域(小売、飲食、サービス業)に特化したDX支援を行うスタートアップ企業。店舗運営に不可欠な機能を完備した店舗マネジメントツール「はたLuck(R)」を開発・提供しています。

主な機能は「店舗機能」と「本部機能」の2つ。前者はスマホでのシフト作成、コミュニケーション(トーク/連絡ノート)、評価(星を贈る)、教育が可能で、情報共有が簡単にできます。後者の本部機能は、店舗で使用しているアプリのデータを分析し、各店舗の人員体制や人件費、タスク実行度、売り場の状況、予実管理などを可視化することができます。

実際に「はたLuck(R)」を導入した企業では、情報共有コスト削減による業務効率化だけでなく、売上アップへの貢献、エンゲージメントスコア向上や退職人数減少といった「働きがい」の向上などの効果が表れています。

HATALUCK は小売・飲食・サービス業の課題を正確に捉えた機能・サービス・価格設計はもちろん、現場を熟知したスタッフによるオンボーディング、サポート力も高い評価を受けています。

当社の顧客である小売業様の店舗では、従業員の人員確保や生産性向上が急務の課題となっております。両社のアセットを活用し、課題解決に寄与する新規事業を創出すべく今回の投資に至りました。同じくHR領域の投資先であるスキマワークス株式会社やワークスタイルテック株式会社も含め、店舗が抱えているHR課題をトータルコーディネートで解決できるようなソリューションを検討してまいりたいと思います。

■東芝テック 投資担当者からのコメント

小売/飲食/サービス業にとって、“人”の課題はクリティカルになっています。人口減による採用コストの高騰、従業員の離職、生産性の低下などが叫ばれる中で、従業員コミュニケーション活性化や運営効率化は店舗運営に不可欠です。株式会社HataLuck and Person への投資や協業を通じて、店舗の“人”の課題を解決できる取り組みをさらに進めていければと考えております。

■HataLuck and Person 代表 染谷剛史氏からのコメント

この度、POSレジシェアNo.1の東芝テック様から出資を受けられたことを大変光栄に思っています。店舗サービス業の労働生産性向上には、シフトで働くスタッフの定着と戦力化が不可欠です。「はたLuck(R)」のマネジメントデータとPOSデータを掛け合わせ分析結果をオペレーションに反映させることで、店舗運営の理想の姿を作り上げていきたいと思っています。

★関連リンク★
東芝テックプレスリリース
株式会社HataLuck and Person

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