見出し画像

「CDJ 19/20」 29日のハイライトレポートをお届けします!

・amazarashi

《「言葉にならない」気持ちは言葉にするべきだ/「例えようのない」その状況こそ例えるべきだ/「言葉もない」という言葉が何を伝えてんのか/君自身の言葉で/自身を定義するんだ》("独白")次々と紗幕に映し出されていく「言葉」を前にして、息を飲むようにして立ち尽くす観客たち。「CDJ」において、あまりにも異様な光景が満場のCOSMO STAGEに広がっていた。amazarashiの「言葉を取り戻せ」という渾身のメッセージは、今日もその鋭さを増しながら光放っていた。圧巻である。


・MAN WITH A MISSION

1曲目"Raise your flag"のイントロから巻き起こった、壮絶な大合唱。勇壮のオーケストレーションと、ハイエナジーなミクスチャーサウンドが、一気にEARTH STAGEのボルテージを高めていく。miletをゲストボーカルに迎えて披露した"Reiwa"では、新時代への透徹な祈りが響きわたり、東京スカパラダイスオーケストラと共に撃ち放った"Freak It!"では、豪快な大和魂が炸裂する。あまりにも過剰/過激な熱量を迸らせるステージングに、ただただ圧倒される。ラストにドロップされたのは、"FLY AGAIN 2019"。快楽中枢を直接的に刺激するようなバンドサウンドが問答無用の一体感を生み出す必殺のロック・アンセムだ。来年、10周年を迎える彼らは、いったいどんな企みを企てているのだろう。


・ASIAN KUNG-FU GENERATION

この日、EARTH STAGEに立った数々のバンドたちが繋いできたバトンは、いよいよアジカンへと託された。ステージ上の彼らは、日本のロックシーンを牽引し続けてきた自信と誇りを感じさせるが、近年、その佇まいはどんどんカジュアルなものになっているように感じる。まるで、アジカンの震災以降の歩みが、テン年代の最後に美しく結実しているように思えて、僕はそれだけで胸がいっぱいになってしまう。混迷のテン年代を照らし続けてきた"スタンダード"、"荒野を歩け"、"今を生きて"。ゼロ年代における闘争と葛藤の季節を超えて、再び求められるがままに鳴らされた"君の街まで"、"暗号のワルツ"、そして"サイレン"。全てのピースが、輝かしい必然のもとに組み合わさり、「ロック」の、いや「音楽」の希望が鮮やかに紡がれてゆく。2020年代も、僕たちは彼ら4人の音楽を求め続けていくのだろう。



【関連記事】


最後までお読み頂き、誠にありがとうございます。 これからも引き続き、「音楽」と「映画」を「言葉」にして綴っていきます。共感してくださった方は、フォロー/サポートをして頂けたら嬉しいです。 もしサポートを頂けた場合は、新しく「言葉」を綴ることで、全力でご期待に応えていきます。