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鼻くそがチャームポイントになったわけ

私のコンプレックス

いちいち人には言わないけれど、心の中でなんとなくコンプレックスになっていることありませんか?
私は鼻の下にある大きなホクロが嫌でした。

口の悪い男子から、中学のとき「鼻くそ!」と、からかわれたこともあったし、姉からも「そのほくろ目立つね~」と言われたこともあります。
大きくて濃くて盛り上がってるから、ファンデーションやコンシーラーを使っても隠すことはできません。


そんな長年のコンプレックスをぶっとばした一言とは?


私は2014年1月から重症筋無力症という難病になりました。

筋肉が思うように動かなくなる病気です。ひどいときには、手もあげられない、ものを噛んだり飲み込んだりすることもできない、頭を首が支えることもできない、言葉の呂律も回らない……息ができなくなって救急車で病院に運ばれたこともありました。

当時、心も体も中身も外見もボロボロでした。
目を開けようとしても開けられなかったり、笑顔になろうと思っても引きつってゆがんだ顔になったり。やつれて、目は死んだ魚のようでした。
お化粧どころかお肌の手入れもしないので顔はカサカサのしわしわしみだらけ。髪もとかさないのでぼさぼさ。老婆みたい。鏡を見るのも嫌でした。

「私、もう終わってるな……」と思ったときの写真です。

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ありとあらゆる治療をしてもよくならなかったので、難病を克服した方にお話を聞いて、自分がまねできそうなことはまねしてみようと思いました。

たまたま友達の友達の友達で、潰瘍性大腸炎という難病を14年間患った後、アーティスト・作家としてお元気に大活躍されてるゆーたんさんの講演が2015年に姫路でありましたので、参加してみました。

お話をお伺いして
難病を治す、元気になるヒントは【自分を大切にすること】なのかな、
と思いました。

その後ブログを読んでみたところ、彼女は難病闘病中にメイクの講座に通っておられたことがわかりました。
たまたまその先生、福井美余先生が2018年の11月から月に1回、半年間でメイクやコーチングを通し中からも外からも美しくなるという講座を開催されると知りました。

前回の受講生の写真をみると、「受講前とはまるで別人?」と思うくらいに受講後の皆さんはイキイキと美しく輝いておられました。

「私ももう一度少しでも輝きを取り戻したい」

「でも、こんなに体力のない私が毎回2時間もかけて通うことができるんだろうか?」とか、
「私だけ筋肉が言うことを聞かずに、目がうまく開けられなくてアイメイクできなかったらどうしよう……?」
などさまざまな不安を抱きながらも、何とか外見だけでも少しでも元気を取り戻したいと思い、清水の舞台から飛び降りるような気持で受講を決意しました。


講座が始まりました。
今まで放置してた肌だけど、先生のご指導で化粧水や乳液を塗るようになると、内側から潤いと弾力を取り戻し、輝きはじめました。
ちょっと口紅を塗る……ちょっと頬紅を塗る……。
ちょっとしたことで鏡に映る自分が、なんだかいつもと違って元気に魅力的に見えはじめました。
外見が元気に見えると内面も元気になっていくんだな……と思いました。

ある日講座の中で、自分の魅力を他者から教えてもらうために、受講生同士お互いのチャームポイントを伝えていくワークがありました。

同じグループの3人から、さまざまなお言葉をもらいました。
その中にあまりにも衝撃的なものがあり、聞いた瞬間絶句しました。
それは、「鼻の下のほくろがセクシー」という一言でした。

「え、この鼻くそボクロが、セクシー???」

自分が一番心に残った一言をポストイットに書いて、毎日見る鏡に貼ること、という宿題も出ました。

毎日鏡を見るたびに 
「鼻の下のほくろがセクシー」というメモが目に入ります。

「なにが、セクシーやねん、ちゃんちゃらおかしいわ~!」
と思いながらも、毎日毎日そのメモを見て鏡を見てメイクする日々を積み重ねました。

はっきりいって、セクシーなんて最後まで思えませんでしたが
「え、ちょっと待って」
「このホクロもしかしたら、なんだか味があるかも」
「なんかおマヌケな感じが可愛いかも」
「よく考えてみたら、私の顔にしかないものよね・・・・・・」
「ま、これはこれでいいかも・・・・・・」

という感じで、だんだんと嫌悪感が薄れてきたんです。
しまいにだんだんと気にならない存在になってきました。

おしゃれをしてレストランに行くという最終講座のときに撮っていただいた写真がこちらです。

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あの「終わってる」と思った写真のときから、一年も経ってませんが、別人のように元気そうに見えませんか? 
はなくそボクロも笑うと目立ちませんよね。


難病にかかった私は不幸?

ビールの缶も上から見たら円だけど、横から見たら長方形です。
何事も見方によって変わるんですよね。

病気もそうです。
難病にかかりほぼ寝たきりになり、良くなる見込みもなかったとき、子どもがふびんで、なんども何度も泣きました。病を恨みました。

でも いつからか、
“病気は敵”
という思い込みが変わったんです。

”病気はメッセンジャー。あなたに大切なメッセージを届けに来てくれてる”
そんな言葉を聞き、病に対する見方やとらえ方が徐々に変わっていったのでした。

ネイルとかきれいにしてるママ友をみて、内心うらやましさを感じてた私。

でも夫に指圧してあげたり、ぬか床をかき混ぜるのに長い爪は邪魔になるし、自分には分不相応、そんなことにお金を使うのはもったいないと49年間ネイルとかしたこともありませんでした。
こどもの塾や習い事には大枚をはたくのに、自分のおしゃれに使うお金は無駄遣いだと、無意識のうちに思い込んでいたのかもしれません。

でも病気がそんな思い込みを変えてくれたんです。
病気にならなければ、こんなメイク教室に通うこともありませんでした。
病気のおかげで生まれて初めて「世の中にはメイクとか楽しいことがいろいろあったんだなぁ」って思えたのでした。

もしかしたら、病気は私に、
「もっと自分を大切に! かけがえのない自分がもっと素敵に見えるようにもっと自分をケアしてもいいよ! もっと人生を楽しんでいいんだよ!」
そんなメッセージを届けに来てくれたのかもしれません。
私がメッセージを受け取った後、役目を終えたからか、病気は天に帰っていき、私は奇跡的に回復しました。

鼻くそホクロも含めて、好きなところも嫌いなところも、全てかけがえのない私……病気があろうがなかろうが、それがどうした……

薬を飲まなくても、心身ともに少しずつ元気を取り戻していけたのは、
そんなふうに、ちょっと情けない整っていない自分でも
丸ごと受け入れて愛せるようになってからでした。

いつしか、はなくそホクロは、なんとも憎めないわたしだけの新しいチャームポイントになったのでした。


現在の私は……

かつての私のようにさまざまな理由で、なかなか治らない心身の不調を抱えたりして苦しんでおられます方たくさんおられます。


「難病は決して治らない病気とは限らない、自分を大切にしていくと元気は取り戻せる」と情報発信をしていくうちに、そんな方々からお悩みを聞くことが増えました。

大学院進学を断念した私ですが、いつ死ぬかもしれない病にかかったおかげで悔いが残らないようにと、自分のやりたかった心理学の勉強も再開することができました。心理カウンセラー・ニューロセラピスト・ヒプノセラピストの資格を活かし、今しんどい方々のお気持ちに少しでもよりそい、背負っておられます心の荷物を少しでも軽くしてお元気を取り戻していただくお手伝いができれば……。そんなことが今私の人生の目標、生きがいになっています。
そんな自分のやりたいことができるようになり、病に感謝する私は、
今、難病を抱えながらも、病気になる前より不思議と穏やかな幸せを感じています。

自分を不幸せにする思い込みを、
いかに自分を幸せにするものに変えていくのかということ。
それこそが人生のだいご味なのかもしれませんね。


🔹🔹🔹

こんな記事を書いた私の自己紹介記事です。

🔹🔹🔹

トロフィー・おめでとうボード・おススメ、話題にしてくださった方々……
本当にありがとうございました。

ひとえに記事を読んでくださるあなたのおかげですね。
この場をお借りして心より御礼申し上げます。

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こんな長文記事を最後まで読んでいただきありがとうございました。




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