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短歌集、時々俳句

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#紅葉

短歌⑭妻の帰省編②

短歌⑭妻の帰省編②

城の前 地面に積もる 赤紅葉
テレビカメラと ヨガをする人

自転車で 城の麓(ふもと)を 駆け抜けた
心の渦を 燃やしておくれ
(この時、真っ赤な紅葉がたくさんだった)

誰もいない 舞台は落ち葉で 彩られ
風が吹いては 小さく踊る

Adoの森 キャンピングカーで 来て泊まる
焚き火と椎茸 ピザ窯が待つ
(キャンプ場、adoの森にて)

立てかけた 丸太から出た 椎茸を
娘はもぎり 父はそれを

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短歌⑫帰省編

短歌⑫帰省編

姉夫婦 じいちゃんばあちゃん おれむすめ
もう一人の姉 妻で晩ごはん

ガタゴトと 名阪走る バスの中
ケラケラ笑う 祖父と孫娘

結婚の 約束をする ために今日
君はオレンジの イヤリングつけて
(婚約式がありました)

あれ持った これも持ったと 書き出して
余る半刻 焦る感覚
(出かける前のこと)

8人は 部屋でワインと タンシチュー
暴れるきみに 「ばぁ」と小声で
(外食の思い出)

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短歌⑪ 秋編

短歌⑪ 秋編

雨の日の ツルツルの床 歩く時
 靴と擦れる あの音が嫌い

バスの中 かける声は丁寧なのに
 ブレーキが雑なのは何故だろう

ベーコンが フライパン上 飛び跳ねる
 みたいな車道の 黄色い葉っぱ
(車道に落ちた紅葉した葉っぱが風に待っていた)

燃え尽きぬ 柴を前にして 靴を脱ぐ
 ような気持ちで 赤紅葉前
(出エジプト3:2-5)

しあわせの 下から照らした 紅葉には
 水面に映る 月がよく

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短歌⑤

迫り来る 愛に心を 突き刺され
気づけば涙が 止まらなくなる

ありがとう 言われた僕が 救われた
与えることは 受けるにまさる

立ち止まると 大きな雲に 包まれて
ああこの瞬間にも導かれて

今日までの 全てのことに 意味がある
それが生きてく 希望になって

ある時に これぞ幸せ だと気づき
人と話して また見失い

残される 側だと思って いたけれど
あなたが探して いたのは僕だ
(ルカ1

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