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【カフェ営業記】個人店の店主はいつも孤独と戦っている

僕は今、京都でLaughterというコーヒーショップを運営しています。


・暑い…!暑すぎる…

今年の夏は全国的に記録的な猛暑。京都も連日40度に迫る猛暑に見舞われています。
朝晩も気温が下がらず、日中は外にいるだけで危険を感じるほど。

毎日熱中症警戒アラートが出され、テレビでは不用意な外出を控えるよう呼びかけています。
外出しないことが身を守るためにも最も有効で簡単な手段ですが、そうなればもう商売あがったり。
カフェのピークとなるはずの昼過ぎから夕方までの時間帯にもほとんど人が出歩いていません。

・猛暑は不可抗力、だからツラい

最もツラいのは猛暑が自分たちだけでどうにか出来る現象ではないこと。
対処療法的なことは出来ても、抜本的な解決策はない。
日々「売り上げ」という結果が出る中でどうすることも出来ないモヤモヤは中々にツラいものです。
これ以上暑さが進行して、外出制限みたいなものが国や自治体から出されるような事態になれば…。
考えるだけでゾッとします。

・うちのお店は忘れられてしまったのだろうか…

元々夏場はコーヒー業界的にも閑散期で、毎年売り上げが伸びない時期であることは確かです。
これまでの夏はコーヒー豆の需要が落ち、ドリンクの割合が増えるので客単価が下がる。よって、それに比例して売り上げが落ちるといった感じでした。
しかし、去年位からその構図が一気に変化。
暑過ぎてそもそも人がいない状態になってしまいました。

「うちのお店は忘れられてしまったのだろうか…」
「こんな状況で秋から冬にかけて売り上げが戻るのだろうか…」

自分に置き換えてみても、大好きな銭湯に最近は行けていません。
それは、あまりにも暑すぎるから。入っても帰り道で汗をかいてしまいそうで、中々入りに行こうとスイッチが入りません。

同じように、生活習慣を変えざるを得ないような暑さが原因でお店が忘れられたとか、そっぽを向かれてしまったわけでは無い気がしますが、やはりある程度の不安は募ります。

・共に戦う心強い仲間

そんな中、昨日知り合いのコーヒー屋の店主さんが遊びに来てくれました。
開口一番「暑いですねぇ~」と。
「もう全然お客さんがいなくて。うちのお店忘れられちゃったのかななんて思ってますよ」と言うと、「うちも同じですよ~」と。

そこから、ここまで書いてきたようなことを二人で話していました。

こういった話を踏み込んで出来る間柄の方って意外と少ないものです。
同業種じゃないと中々数字の規模感も伝わらないし、お客さんに話すわけにもいかない。

SNSでこういったことをあえて発信しているお店もあるけれど、それがどう見られているかを考えると、自分はあまりしたくない…

「こういう不安を吐き出せる人って本当にいないんですよね…」

店を持つものならではの悩みを共有し、最後は
「実りの秋まで踏ん張りましょう…!」と誓い合いました。

・「諦め」と「まだ負けない」を繰り返して

「お店の売り上げと自分の人格は切り離して考えろ」
お店を構える前からずっと活動をサポートしてくださっている恩師の言葉です。お店の売り上げが上がらないと、どうしても自分自身を責めてしまい、果ては自分への自信も失ってしまう。だから、そこはしっかり分けて考えなさいとの教えです。

USJなどの再建でも知られ最強マーケターと言われる森岡毅さんも
「自分の力でどうにもならいことに時間を使い、叶わぬ努力をするのではなく、自分でどうにかできる部分を見極めそこにしっかり注力することが大切」とおっしゃっています。

暑すぎることはどうにもならないこと。つまり、悶々と悩んでいてもしょうがない。
そんな諦めの一方で、全てを諦めてしまっては何も出来ないので、「まだ負けない」との気持ちも忘れてはなりません。
振り返れば、上手くいく日もいかない日もある。こんなことの連続でなんとかお店を続けてこられました。

・一人だから「孤独」ではなく、周りの人がいるからこそ「孤独」

その店の本当の実態は店主にしか分かりません。
今の時代はSNSが発達したことで、見え方と実態の乖離は昔よりも広がっているのではないかと思います。
店主は一人だから孤独なのではありません。支えて下さっている方が沢山いる。でも、そういった方たちにこそ不安な気持ちは打ち明けにくいもの。
そんな「孤独」と戦っています。

・共に乗り越えていきましょう!!

日本中のお店や事業をされている皆さん!!この暑さでてんてこ舞いになっているのは私も同じです!!
共に乗り越えていきましょう!!

そして、全国1億2000万人の日本国民の皆さま!
一番のカンフル剤はお客さんに自分たちのサービスを提供し、喜んでいただくことです。
今日もそれぞれの店主、オーナーたちが戦っています。

あっつい日が続きますが、気が向いたらぜひ足を運んでみて下さい。

僕も京都の地でコーヒーだけでなく、アフォガートなどのひんやりメニューも。そして、オンラインで全国へお届けしています。

ぜひ、暑い日の一休みにコーヒーをお楽しみください☕


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