見出し画像

【カフェ営業記】コーヒーの飲み頃は焙煎から何日目?

僕は今、京都でLaughterというコーヒーショップを運営しています。

「このコーヒーの飲み頃はいつですか?」
コーヒー屋さんがされる定番質問の一つでしょう。
せっかく買ったコーヒーですから、少しでも美味しく飲みたい!
そんな想いで聞いてくださっているのだろうと思います。


・「飲み頃」に答えはない!

その想いを打ち砕くようですが、コーヒーの飲み頃に答えはありません。
浅煎りか深煎りかでも飲み頃は変わってきますし、使用した焙煎機やどういった焙煎をしたか?でも飲み頃は少しずつ変化します。

ただ!それだとこの記事は終わってしまいますので、当店の焙煎での日時変化を記しておきます。
(焙煎機は、「富士ローヤル」という日本製の焙煎機を使用しています)

詳しい飲み頃はぜひ購入した店舗で聞いてみてくださいね。

・焙煎初日~3日目「まだ早いかな…」

「煎りたて 挽きたて 淹れたて」
コーヒーを美味しくする3大要素と言われますが、「煎りたて」に関しては、「煎りたて過ぎ」は少し注意。
焙煎直後の豆は、ガスを多く含んでいるので成分が溶け出す通り道を邪魔してしまいます。

なので、浅煎り・深煎りともコーヒーの味わいを100%出し切れていない「薄い」味わいになってしまいます。

当日や前日に焙煎したコーヒーをお渡しする際は、数日寝かすことをおススメしています。

・焙煎4~10日目「フレッシュな味わいが好きならここがベスト!」

香りや味わいのバランスが整い始めるのが大体4日目くらい。
ここから10日目くらいは、浅煎りなら果実味のあるフレッシュな味わい、深煎りならすっきりした優しい飲み口が好きな方にはおススメ。

抽出のスピードや湯温で味わいを好きなように変化させることも出来ますし、お湯を注ぐとぷくーっと粉が膨らむ様子を一番気持ちよく味わえるのもこのタイミングです。

・焙煎11~20日目「個人的ベストタイミング!」

浅煎り、深煎りとも個人的にはここがベストタイミングかなと!
フレッシュでみずみずしい味わいから、落ち着いた上品な味わいになるのがこのタイミング。
コーヒー豆が持つ「甘み」がグーッと引き出されるので、その奥深い味わいをゆっくりと堪能してもらいたいです。

お湯を注いだ時の豆の膨らみは弱くなってきますが、膨らみ方が直接的に美味しさと比例関係にあるわけでは無いのでご安心ください。

むしろ、深煎りの豆は膨らみが弱くなったくらいから、味わいに重厚感が出てきますよ。

・焙煎21日~1か月目「深煎りの奥にある重厚感を楽しもう」

3週間を過ぎると、風味(特に香り)は緩やかに落ち着いていきます。
浅煎りの場合は、個性的な味わいからかなりまとまった味わいになってきます。
深煎りの場合は、どっしりとした重厚感に独特の枯れ感がある味わいが出てきます。みずみずしさとは対照的なものですが、この「枯れ感」も中々ハマるとクセになります。

深煎りメインのお店では、焙煎から数週間寝かせてから提供しているお店もあるようです。

個人の好みもありますが、深煎りを購入されたら少し寝かせてみても面白いですよ!

・美味しく楽しみなら約1か月で飲み切ろう!

そして、一か月を過ぎるとポジティブな味わいの変化だけでなく、「酸化」した味わいも顔をのぞかせるようになってきます。

コーヒーには法律上定められた明確な賞味期限はなく、理論上は何年たったコーヒーでも飲むことが出来ますが、やっぱり美味しく楽しんでいただくなら一か月くらいで飲みきっていただくことをおススメしています。

・「飲み頃」はない!が答えかも。日々変化する味わいを楽しもう!

コーヒーに「飲み頃」はない!が答えかもしれません。
焙煎からの日数に応じて味わいの変化が起こることは確かですが、そのどの部分がお好みかはあなた次第!

豆を購入する際は焙煎日を聞いてみて、そこからの変化も楽しんでみてはいかが??

「書く仕事をゲットする」を目標に、「日本一書くバリスタ」として、日々コーヒーの事や趣味について綴っています。
「♡」は、誰でも(noteにアカウントを作っていない方でも)押すことができます。この投稿を「いいな」と思った方は、気軽に押してもらえると嬉しいです。もちろんフォローも嬉しいです!

もし記事を読んで面白いと感じていただけたら、サポートお願いいたします! コーヒーの勉強や書籍の購入に使わせていただきます。