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トップがコーチをつけるといい理由(前編)

チームや組織をリードする立場の方々向けてのお話をここまで数回続けて書いてみました。

今回は、トップがコーチをつけるといい理由について。
前編として2つご紹介します。

●自分のインパクトを知る機会になる

コーチとの関係も一つの人間関係なので、ここでのやりとりには、普段のご自身のコミュニケーションスタイルがそのまま表れます。
日常の仕事では、年齢や役職が上がるにつれて、ご自分がどう見えてどういう印象を与えているのかを教えてくれる人は少なくなりますので、
コーチがセッションの中でくれる「反映」や、明確なフィードバックは、それを知る貴重な機会にもなります。

例えば、こんなこと。

・話すときに、ずいぶん固い表情をしている。
・いつも腕を組んでいる。
・沈黙をすぐに言葉で埋めようとする。
・核心をつくとそこから話をそらす。
・相手の言葉をまず受け止めることをせずに、反論を始める。
・愛情に溢れている。
・すっきりとしている。 ……などなど。

どれも、私が実際にクライアントさんにしたことがある反映です。
それが良いとか悪いとかの評価はありません。
ただ、自分がそうであることに人は無自覚であることがほとんどなので、それを知ることに意味と価値があります。

最近の以下の2つの記事も併せてお読みください。


●ビジョンやパーパスを描いて膨らませることができる

リーダーは、ビジョンを示す人です。
そのビジョンは、自分自身や組織の目的(パーパス)に根ざすものであるほど、リアルかつ力強くなります。

日常の仕事を「こなす」ことに忙しくしていると、パーパスもビジョンも描くことはできません。
これらは、スペースをとって、リラックスした状態で自分の内側とつながることで湧いてきます。
コーチングの時間は、この大切な「スペース」の時間になります。

加えて、コーチは、クライアントから発せられる言葉やエネルギーを捉えて、どこまでも広げ、それをクライアントの中に息づかせ、大胆なブレストの相手にもなります。

「できるかできないかは置いておいて、夢を語る」というのは、実はとても大事です。
イメージできたことは実現する、という言葉があります。
仮にそれが言い過ぎだとしても、逆に、イメージできていないことは実現しません。

意外と、この無責任にイメージするためのトークができる相手が、世の中には多くはないのです。
部下の方々に言えば、「社長がとんでもないことを言い出した」と余計な心配をかけてしまう、
コンサルタントに言えば、「現実的にはどうすれば良いか」とすぐアドバイスをくれてしまう、
株主に言えば、「利益はどうなるのか」を説明できなくてはいけない、
銀行に至っては、「あの会社の社長は夢みたいなことを言ってる」と疑われかねない、
など、思い描いていることを、ただなんとなく、ぽつぽつと口に出せる場所が、意外とないのではないかと思います。

こういうことを、余計な心配をせずに話せる相手を持っていらっしゃるリーダーの方は、とても幸運と思います。
その相手の方を大切にしてください。

また、部下の立場にある方々は、ぜひ、上司の方々がビジョンを語り始めたら、現実の冷や水を差す前に、まずは存分に話させてあげて欲しいなとも思います。
ちゃんと最後は落ち着く場所に収束していきますので。
部下の一つの仕事は、上司のコーチになってあげること、かもしれません(^_-)

いかがでしたでしょうか。

後編に続きます!


では、今日もよい一日を!


◆今日の写真は、金沢で宿泊したホテルのラウンジより。コーチングはこんなソファに座ってリラックスするような気分で受けていただくと良い感じです。

この記事は、2022年11月23日配信のここみち便りをリライトしたものです。
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