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施術で大切にしていることその2 原因の見極めが大事

骨盤矯正・ボキボキ手技・ストレッチを
一切やらない異色の整体師トリプルKです。

前回の「施術で大切にしていることその1 整体する力を引き出す」は、いかがでしたか?

人は意識や考え方で行動が変わってきます。
その考え方の部分について僕のお話をさせて頂きました。
まだの方はこちら↓

【お礼】
「春田みつき」さんのイラストを頂戴しました。
有難うございます。


原因の見極めが大事

施術において大事なのは、
原因の見極めです。

やれ◯◯法やら、◯◯テクニックなど、
手技が注目されがちですが、実は方法論は二の次三の次でいいんです。

だって、原因が分からなかったり、
原因だと思っていた所が原因でなかったら、
どんなに優れた手技を行っても効果は出ません。
残念ながら。


だけれども、
手技に目が向いてしまうのは何故でしょうか?

それは原因の見極めができていない、
もしくは、
原因の見極めを疎かにしているからだと僕は感じています。


骨盤矯正について

整体に欠かすことの出来ないと思われている代表的な手技に、「骨盤矯正」が挙げられます。

整体院だけでなく、今や整骨院などでも骨盤矯正を取り入れたりしています。

骨盤矯正という言葉は、整体をよく知らない一般の方にも認知されている手技となっています。

歪んだ骨盤を整えて、体の痛みや不調を改善するやつでしょ!と手技の万能選手のように思われています。

確かに歪んだ骨盤を整えることは大事です。
歪みを整えることを否定はしません。

しかし、多くの治療家や患者さんが思っているほど骨盤矯正は万能ではありません。

何故そんなことが言えるのかと言うと、
骨盤の歪みは副産物だからです。

つまり、
骨盤が歪んでいるのは、
骨盤を歪ませる原因が他にあってその影響を受けて骨盤は歪んでいるのです。

骨盤矯正を無駄とは言いませんが、
骨盤を歪ませている原因を取り除かない限り、
骨盤はまた歪んでしまうのです。


最近の実例

つい最近あった実例を交えて説明しますね。
その患者さん(以下Aさん)は、
歩く時に左の骨盤の辺りが痛いとのことで来院されました。

徒手検査では、
前後屈、両側屈、両回旋、SLRテスト(腰部神経根のテスト)、Kボンネットテスト(梨状筋症候群のテスト)など色々と検査したものの、いずれの検査でも陰性でした。

唯一、歩行時に痛みが出るだけでした。

体の状態は、
左仙腸関節の硬さ
左鼠蹊部の硬さ
左大腿直筋の緊張
腰が左へ回旋する癖
左下肢外旋、右下肢内旋癖

これらに加え、
左肩甲骨の可動域減少
左三角筋の緊張
左首の筋緊張
左第一頚椎の硬さ
左咬筋の緊張
左顎関節のズレなどが見られました。

ご覧のように、Aさんの筋緊張や可動域の減少は左半身に集中していました。


このような状態を生み出している原因は、
何だと思いますか?

Aさんの痛みの原因は、
顎関節の歪みでした。


Aさんは、長期間に渡り寝っ転がりながらスマホを見ていた為、頭蓋骨に歪みが生じ顎関節の位置がズレていたのです。

この頭蓋骨と顎関節の歪みを調整することで、
上記の筋緊張や可動域の減少は全て解消されました。

もちろん、歩行時の痛みもです。


この時、もし骨盤矯正をしていたら、
果たして歩行時の痛みは消失したのだろうか?

もしかしたら、一時的に痛みを消失することは出来たかも知れない。
しかし、その他の左首の筋緊張や顎関節の歪みなどは、残ったままになっていただろう。


最後にまとめ

改めて大事なポイントをお伝えすると、
痛みが出ている所だけを診るのではなく、
何故その痛みが発生しているのかを診るのです。

この原因の見極めが出来れば、
先ほどのAさんの例のように頭蓋骨と顎関節の歪みを調整しただけで、全ての問題を解決出来るのです。

ただ、その為には全身の繋がりや体の相関関係を理解していないと見極められません。

それらについては、
今後少しずつお伝えしていきます。

全身を診て原因を見極められるようになれば、
今以上に施術のレベルがアップするでしょう。


最後にもう一度繰り返しますが、

手技が大事なのではなく、
原因の見極めが大事なのです。


最後までお読み頂き、有難うございました。
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