第33・34回「現役学生限定“春休みで差をつけろ!”教養強化合宿」参加者をば募集

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 春合宿の参加者を募集する。
 志願者の増加傾向いちじるしく、近年は3月・8月にはそれぞれ2回ずつ開催することにしている。今回もガンガン告知をかけた上で、志願してきた中から最大で各15人・計30人をこっちが一方的に選抜する。
 〝現役学生限定〟だが、私はそもそも高校中退の反学校論者なのであって、むろん〝学籍〟にこだわっているわけではない。とりあえず縛りをかけないとオッサン・オバハンが「参加させて!」と云ってくるだろうからこうしているまでである。こちとら〝若いモンに悪い影響を与える〟ためにやっているのだ。22歳までなら学生でなくても可、とする。合宿参加者を通じて非参加者の学生にも間接的に悪影響を与えたいわけだし、そういう機会の少なかろう「放送大の学生」の場合も同様の扱いとする。ただし気まぐれ的に例外を認める場合もあって、過去には、大学の非常勤講師とか、若い客の多い飲み屋をやってる人などの参加を受け入れたし、志願者激増の昨今はちょっと難しいかもしれないが、定員割れを起こした場合も非学生の参加を受け入れたりしているので、とりあえずダメモトで志願してみるのもいいかもしれない。
 ちなみに実は、やんごとなき……違う、よんどころなき事情があって今年は8月の合宿はたぶん開催しないし、さらにはGW合宿も開催しないつもりなんで、今回の3月合宿はいつも以上に〝狭き門〟と化すのではないかと思う。いつまでもあると思うな親と教養強化合宿。つべこべ云わずにさっさと参加しとかないからこんなことになるのである。ま、3月合宿の次は年末ってことになると、幕末のナントカ塾みたいに〝門弟千人〟を目指す野望の実現にブレーキがかかるし、GWと8月にやらない代わりにどこかで埋め合わせをするとは思うが……。

 第26回合宿は3月1日(金)〜10日(日)、第27回合宿は3月22日(金)〜31日(日)の開催とする

 合宿の主旨からして現時点での教養の有無は考慮に入れないので、選抜試験をするわけにもいかず、どうやって選べばいいのか手探りでしばらく回を重ねようとしているのが現状である。手探りなんで、有為の人を落としてしまうこともあろうが、運が悪かったと思って諦めてほしい。

 ただし現在、主には合宿にも参加しないまま無駄に学生時代を過ごし終えてしまった残念なオトナの諸君のために、合宿でのレクチャー内容をすべて書き起こす作業を途中まで進めているところである。有料で、それなりに高いが、最後まで完成したとしても総額でせいぜい例えば首都圏から福岡までの往復交通費ぐらいのものなので、〝落選〟した諸君もそれを熟読すれば別にいいじゃん、とは云える。ただしネタバレみたいなもんなので、参加前には読んではいけない

 最低限の判断材料として、参加希望のメールには「第33・34回のどちらに参加希望か(“どちらでもよい”でも可)」および「氏名、性別、大学名・学部学科専攻・学年」を必ず明記のこと(放送大および非学生の場合は年齢も明記)。なお、性別を問うのは私がポリティカリーにコレクトだから(ジェンダー・バランスとやらに配慮している)でもインコレクトだから(単に無神経に問うている)でもなく、女子部屋の収容人数に限界があるからである。また、学部学科・専攻などで、例えば理系だと不利だとか哲学や社会科学系だと有利だとかいうようなことはなく、別に個々の参加者が何を専攻していようが構わないのだが、なるべく多彩にしたいという程度である。
 吉と出るか仇となるかは分からんが、多少の自己アピールなどあると助かる。思想傾向的には、右でも左でもノンポリでもかまわないし(これも私としては、いろいろ入り混じってたほうがいい)、活動家志向でも表現者志向でも研究者志向でも堅実志向でも享楽志向でもかまわない。度を超したポリコレ派やレイシストは拒絶するが、少々のポリコレやレイシズムなら許容する(まあ、いずれの方向であれ度を越した人はそもそも私に興味を持たないだろう)。熱く自己アピール文を書いてくれてもいいし、メンドくさければツイッターやフェイスブックのアカウントでも添えてくれればよかろう。

 募集締切は、第33回合宿については2月15日、第34回合宿については2月28日とする。なお、それぞれ上記締切日の翌日に“合格通知”メールを送信する。
 なお、“発表は発送をもって代えさせていただく”形式とする。連絡がなければ、まずは(最近よくあるようなんだが)迷惑メールに分類されてしまっていないか念のため確認した上で、それでもなければ、“今回はご縁がなかった”と思って諦めていただきたい(いちど迷惑メール・ボックスに届いたら、設定をいじって次からはそうならないよう対処したまえ)。
 “合格通知”メールは、あくまでも仮のもので、その段階で数日の期限つきで“最終意思確認”を求める(確認できない場合はいったん不合格となった者たちに参加資格が回る)ので、2月16日(第33回)、2月29日(第34回)には必ずメールをチェックするように。

 以下、肝心の内容紹介である。基本的には前回までと一緒だ。

          ※

 9泊10日の全日程参加が原則である(“詰め込み教育”すぎて途中参加では内容について来られない)。
 初日の夕方(18時)に福岡入りしていただき(遠方からの参加の場合、17時までに福岡空港なり博多駅なりに着けば集合に間に合うだろう)、交流会。翌日から毎日“9時5時”で、私が付きっきりで講師役を務める“詰め込み教育”的な座学三昧、最終日の朝解散、となる。打ち上げ的な交流会を解散前夜におこなう。

 合宿期間中の食費は基本的に外山側で負担する。
 朝食は米・パンおよび納豆・卵・レトルトカレーその他を買い置きしておくのでそれらを各自消費、昼食・夕食はこちら側のスタッフが調理係を務める。ただしもしかしたら今回は第33回・第34回のどちらかで調理係を用意できない可能性もあり、その場合はスーパーの惣菜だらけのかなり粗食な日々になってしまうが、しょーがないんで我慢してもらう。
 もちろん宿泊費などは徴収しないので、参加学生諸君側での最小限負担は福岡までの往復交通費のみとなる。

 そんなわけで、参加希望者はtoyama_warewaredan@yahoo.co.jpまで、「第33・34回のどちらに参加希望か(“どちらでもよい”でも可)」および「氏名、性別、大学名・学部学科専攻・学年」を必ず明記してメールを。上記のとおり、多少の自己アピールなりツイッターやフェイスブックのアカウントを添えるなりしてくれると、なお助かる。

 あと過去の例でとくに高校生などが参加する場合は、親に「こういう合宿に参加したいんだけど」などと正直に相談すると「ダメ!」となって参加を阻止されたりするので、「ちょっと1人で旅行してみたい」とかテキトーにごまかすなり、仮に鈍行とかで往復するとしてもどうせ2週間かそこらで戻るんだし、いっそのこと「○月○日までには戻ります」とか書き置きして“プチ家出”するとか、各自工夫のこと。過去の例から考えて、たぶん“書き置きを残してプチ家出”が正解。
 参考までに、かつて私が書いた「ヒッチハイク・マニュアル」コチラ。過去には「親が交通費を出してくれなかった」と、家出して、これを参考に実際ヒッチハイクでやってきた高校生もいる。

 座学では、過去25回のほとんどの場合、左翼思想の入門書1冊、左翼運動史の入門書1冊、そしてポストモダン思想の入門書1冊の計3冊(とそれらの総決算的な1冊の計4冊)をひたすら読み進めた。
 左翼思想を理解しておかなければ左翼運動史は理解できず、左翼運動史を理解しておかなければポストモダン思想のモチベーションが理解できず、ポストモダン思想を理解しておかなければとくに人文系の学生としてはお話にならない。この脈絡を、大ざっぱにでも把握している学生が、現在そんなに多いとは思えない。むしろほぼ皆無に近いはずである(なにせ昨今の大学には、この基本もよく分かっていないFラン教員すら多数存在するほどだ)。したがって、当然たった10日程度では“基礎中の基礎”しか伝授しえないとはいえ、それだけでも現在の学生の平均的水準からは圧倒的に抜きん出ることが可能なのだ(教授さえ超えられるかもしれない)。
 もちろん私は“左翼学生”を育成しようというのではない。そもそも私はファシストであり、左翼を敵視している。当然ながら左翼思想・左翼運動史そしてポストモダン思想に関する私のレクチャーは批判的な視点からのものとなる。左翼になってもらうのではなく(なってもらってもかまわないが)、左翼を知ってもらうための合宿である。世の中がどれほど“右傾化”しようとも、インテリ層においては今も昔も左翼が主流である。左翼にならずとも、左翼を知ってはおかなければ、とくに学生はどうにもならない。
 私の究極的な(といっても中期的な)目標は、常々公言しているとおり「(左右混淆の)学生運動の再建」である。合宿参加者の中からその担い手が出てきてくれればもちろん嬉しいが、私もいきなりそんなことまで期待してはいない。たった10日程度で伝えられることは基本的には表層的な知識のみである。これを踏み台として単に“優秀な学生”になってもらうだけで現段階では充分だ。優秀な学生があちこちに散在しているという「学生運動の再建」の前提条件をととのえていくことが、現在の私の短期的な目標である。

 なお過去の参加者たちの一部が、“体験記”を公開しており、以下はその例である。
 ・一参加者による20000字メモ(2014年夏・第1回合宿)
 ・外山恒一さん主催『学生向け「教養強化合宿」』のレポートと個人的感想(2015年春・第2回合宿)
 ・外山恒一謁見記(2015年春・第2回合宿)
 ・たむろ荘のきっかけ。外山恒一合宿からのシェアハウス同盟篇(2015年夏・第3回合宿)
 ・外山合宿に“ほんとうに”行くべき人とは?(2020年夏・第13回合宿)
 ・外山恒一主催 第十四回「教養強化合宿」7000字レポート(2021年春・第14回合宿)
 ・15.5(2021年夏・第16回合宿)
 ・「京都と禅と革命」の声 ー大学生最後の夏休みを振り返ってー(2021年夏・第16回合宿)
 ・「そういうやつは外山恒一教養強化合宿へ行け!」って誰かが言ってたよ。★外山恒一教養強化合宿15.5期レポート★(2021年夏・第16回合宿)
 ・Fラン東大生へ、外山合宿のすゝめ(2021年夏・第16回合宿)
 ・外山合宿第15.9999...回レポート(のようなもの)(2021年末・第18回合宿)
 ・政治が嫌いと言える合宿〜外山合宿19期レポート〜(2022年2月・第19回合宿)
 ・外山合宿と政治の季節(2022年2月・第19回合宿)
 ・世界革命後の世界を生きる 〜第21回外山合宿を終えて〜(2022年3月・第21回合宿)
 ・革命は彼方より電撃的に到来する 〜外山恒一教養強化合宿"死の23期"ルポルタージュ〜(2022年8月・第23回合宿)
 ・外山恒一合宿の日々で、ぼくは少し救われた気がしたんだ〜合宿レポートという名の壮大な自分語り〜(2022年8月・第24回合宿)
 ・第二十四回教養強化合宿雑感(2022年8月・第24回合宿)
 ・コミュニケーションと反・「自治会」宣言(2022年末・第25回合宿)
 ・連載「俺と革命」 教養強化合宿に行って(2023年3月・第26回合宿)
 ・第28回「教養強化合宿」レポート(2023年GW・第28回合宿)
 ・外山合宿参戦記 -生活編-(2023年8月・第29回合宿)
 ・外山合宿参戦記-感想編-(2023年8月・第29回合宿)
 ・第29回教養強化合宿体験レポ~外山合宿に行くと便秘が治る~(2023年8月・第29回合宿)
 ・外山合宿とは何か(2023年8月・第30回合宿)
 ・「外山合宿をみんなで振り返ろうず」(2023年8月・第30回合宿)
 ・10 Essentials 外山合宿に欠かせない10のもの(2023年末・第32回合宿)
 ・第32回外山合宿(2023年末・第32回合宿)

 事前にとくに予習などは不要だが、第9回合宿(2018年8月)までは80年代から現在に至る運動史についても口頭でそれなりに詳しく説明していたのが、その後、『全共闘以後』を書いてしまったので、それを読めば充分ということで第10回合宿(2019年3月)以降はそこらへんはざっと流しているため、事前に何か読むとすれば『全共闘以後』を勧める。3000円近い本だし買えとは云わん。図書館ででも入手するよろし。
 さらに他に何か読んでおくとすれば、このリストの中段の「文化教養」欄に並んでいるものがよかろう。本当は文化運動史も合宿でちゃんと扱いたいのだが、これまた現時点ではオザナリにしているからである。

 ※注意 当合宿は嫌煙権持込み禁止である。
 ※注意 私は「コロナはちょっとタチの悪い風邪」論者だし、しかも若い奴はまず滅多に死なんのだし、とくに感染防止に気を遣ったりしない。コロナ恐怖症蔓延状況下でおこなわれた数度の合宿でも、初日からマスク着用者はごく少数で、その少数派の諸君も10日間の過程で恐怖症が治癒するのか、最終日にはほぼ誰もマスクなど着けちゃいなかった。しかも一昨年の第23回合宿ではついに合宿所がコロナ禍に見舞われ、参加者が次々と倒れる地獄の様相を呈したが、次々と倒れた者も放っときゃあどうせそれぞれ2、3日で次々と復帰してくるので、気にせず最後まで続けたほどである(詳細は上記レポート参照)。したがって今後も、まあペストとかが大流行すれば別だが、コロナごとき程度のものがいくら蔓延したところで何の対策をする気もない。べつに「マスク禁止」ではないし、着けたきゃ着けりゃいいが、10日間ぶっ通しで“3密”状態だし、着けても無駄といえば無駄である。まあ心配な人はコレでも読んで気を確かに持つとよい。
 ※注意 福岡もけっこう寒い。日本地図を見りゃあ分かるように、福岡の緯度は東京や京都・大阪とほとんど変わらない。九州といっても冬でも暖かいのは最南端の佐多岬付近だけである。3月は年によって寒かったり暖かかったりするが、念のためちゃんと“寒くない服装”をしてくるよーに!

 多くの学生諸君の合宿参加決意を期待する。

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 労働者諸君やブルジョアジー諸君はどしどし購入して合宿を後方支援しよう。なお直接のカンパ振込先は「福岡銀行 春日原支店 普通 1167080 トヤマコウイチ」である。


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