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「外山合宿をみんなで振り返ろうず」 第30回教養強化合宿レポート

この記事は2023年8月31日24:00頃、第30回教養強化合宿(外山合宿)最終日に録音した音源を文字起こししたものです


はじめに

A:
 すごい映画の音が入ってる……。

東海:
 入っても、どうせ文字起こしするから。

D:
 これ、面白くなる?

東海:
 面白くなくてもいい。とりあえず「やった」ということが大事なの。

B:
 この座談会はどういう目的なんですか?

東海:
 「外山合宿、ちゃんと来ましたよ」という。「おれは他の奴とちゃんと喋ったぞ」というのを、中だめに見せておきたい。でもこれを言ったら載っちゃうのか。消しとかないと。


「1年生組」と「4年生組」

東海:
 最初は名前を覚えてなかったかもしれない。自己紹介のとき、ほとんど覚えられなかった。

B:
 Cさんが自己紹介をしたときに、外山さんが「変わった読み方だね」って反応してた。それで、Cさんが読み方を説明したから、名前を覚えてた。それ以外はマジで全然覚えられなかった。東海だめさんは自分で自分のことをよく「○○」って自分の名字で言うから、割と初期に覚えました。

東海:
 人の名前は聞き逃しちゃうとしばらく聞けないからね。

A:
 面白いのが、「4年生組」と「1年生組」できっぱり「派閥」が分かれたこと。

B:
 確かに。そもそも今回の参加者に2年生、3年生があんまりいなくて、1年生か4年生ばかり。

D:
 「派閥」が分かれたのはどういう流れだったの?

東海:
 自然に。意図せず、知らないのに、分かれてしまったという……。

A:
 そもそも「4年生組」といっても、年齢で言ったら4年生でもないけど。

B:
 そういう人ばっかりで、Aさん以外全員「ワケあり4年生」。

A:
 だから安心したよ、なんか。「さすが外山合宿だな」と。居心地よかった。

東海:
 色んな人がいる。

B:
 しかもここ〔東海だめ、B〕とCさんは地元がすごい近くて。

東海:
 そう、「田園都市線の三連星」と呼ばれた(?)という……〔東海だめ、B,Cの出身地の駅が偶然隣接していた〕。そのことはいつ分かったんだっけ?

B:
 それは、4日目ぐらい?

東海:
 ところで、なんでみんな「向こうの部屋」で寝るようになったの?

A:
 初日の宴会から早く抜け出したから。

B:
 Cさんが一番最初だった。

東海:
 Bさんも早く抜け出したんですか?

B:
 僕、2番目でした。

東海:
 初日は外山さんがずっといて、結構喋ってくれてたじゃない。それには全く興味ないの?

B:
 いや、ありますよ(笑)。

A:
 言っても、そこから10日間会うわけだから、と思って。

東海:
 でも、そういう「雑談」的なものはそれ以降なかったよね?

A:
 いや、昨日〔最終日前日〕話してくれた。

B:
 初日の宴会は、みんなそれぞれで話す感じの流れになっていたから、「じゃあ、まあいいかな……」みたいな感じ。

A:
 「交流を深めよう」とは思わなかったの?

B:
 交流は……、これからの10日間でばっちり……。

東海:
 興味ないんだよ、Bさんは。Bさんはいつも皆に興味ないんだよ(笑)。

A:
 BさんとCさんは、最初のころはいちいち「お風呂入りますか?」とか聞いてくれたけど、今は勝手に入るようになって、すぐ寝てる。

B:
 普通ですけどね。

東海:
 普通じゃないよ。


タバコ問題

東海:
 この10日間は本当に健康的じゃなかったよ、全然健康的じゃなかった。だって、咳も出るしさ。

A:
 タバコで?

東海:
 そう、タバコ。みんなタバコ吸います?

A、B:
 吸わない。

D:
 前吸ってたけど、今は吸ってない。

B:
 でも、初日からみんなバカスカ吸ってたのに、なんで急に昨日から咳き込みはじめたんですか? 今まで咳き込んでなかったのに急に咳き込み始めたから、風邪なのかなと思いました。

東海:
 いやいや、初日から咳は出てたと思いますよ。2日目の朝起きたときも、「キてるな」って感じだった。

D:
 昨日すごい咳き込んでたときは、みんな同時に吸ってた。だから、「やられてんなー」って思ってた。

東海:
 「吸いすぎだろ!」とか、「そんなにタバコっていいですか!?」って、正直思ったけどね。「そんなにイキって吸うもんじゃないだろ!」みたいな。あと、「○○ミリのタール吸ってます」とか、クソほどどうでもいい情報が耳の中に入ってくるっていうのがね、もう……!!!

D:
 これも書き起こすの?

東海:
 (笑)。でも「振り返ろう」という趣旨だからしょうがない。


他の人の洗濯物も干してあげていたBさん

東海:
 Bさんは、すごいいい人なんですよ。外山合宿では洗濯物をみんなで回すんだけど、洗濯機に残ってた他人の洗濯物をBさんが干してあげてたの。それを見て、「惚れちゃう……!」って思った。

B:
 Aさんだって今日、他の人の洗濯物干してあげてたじゃないですか?

A:
 結局、ハンガーが見つからなかったから諦めた。

東海:
 おれ、Bさんからその話聞いたとき、「Aさんは干さねえよ! だってAさんは「お前のカーチャンじゃねえぞ、バカ野郎!」とか言うような人だもん!」と思った。

B:
 でも、気持ちとしては干そうとしてた。

東海:
 Bさんは優しそうな人ですよね。

A:
 なんか、怒らなさそうな……。

東海:
 いい人そうでしょ? でも、やっぱり10日も一緒にいるとこう、化けの皮が……。


東海だめのめんどくささ、外山合宿にはイスとサンダルとコップを

A:
 ……東海だめさん、あんたはめんどくさそうな人だと思ったよ、最初から。

東海:
 いや、そんなことない!

B:
 東海だめさんも怒らなそうな人だけど、例の「タバコの箱を投げて起こしてきた」っていう話を聞いて、怖かったですよ。

東海:
 直接見てないでしょ!

A:
 そうそう。あと、「寝るときの鼻呼吸テープが欲しい」やら、「鼻うがいが欲しい」やら、ずーっとそればっかり言ってて。「我慢せえ」と思った。それで椅子も買ってて……、我慢せえ、それぐらい!

B:
 そのくせ人が寝るの邪魔するし。

A:
 布団も三枚敷きしてるし。めんどくさい人なんだよ。

東海:
 そうそう、僕が言いたいのは……、過去の参加者の「体験レポート」には誰も書いてなかったけど、外山合宿に持って行ったほうがいいものは、椅子! 小っちゃいキャンプ用の椅子!

B:
 それは間違いない。

A:
 けど、「持って行く」ものじゃないような気がするけど。

東海:
 いや、現地で買うと高くつくから。

A:
 椅子なんて持ってたの? 持ってなかったでしょ? 結局買わなアカンやん。

B:
 いやいや、事前にネットで買い物すれば、もっといい椅子を探せるかもしれない。今回買った椅子は「これしかないから……」って消極的に選んだ椅子ですよ。

A:
 今回たまたま参加者が11人だったから「このサイズだと小さすぎるな」ってなってただけで、もし15人で講義室に座るんだったら、このサイズの椅子でベストだと思う!

B:
 それはたまたまだけど……。

A:
 あと、東海だめさんはなんやかんや言いながら毎日ちょっとだけ遅刻するのがね。一応来てるんだから、アタマから終わりまで授業受けないと。

東海:
 ちょっとだけじゃん。ちょっと、ちょっと。

A:
 毎日なんでか講義が始まる9時前にペットボトルの水を買いに行って……。

B:
 今日は1時間ぐらいいなかったですよ。

東海:
 今日は電話が来たの!

D:
 何の電話だったの?

東海:
 ちょっと大事な電話が……。

A:
 スマホと財布を持って出て行ったのが見えたから、また何か買いに行ってるのかと思ってた。

東海:
 目ざとっ……! 実際、電話を口実に買いに行こうとは思ってたんだけど、予想以上に電話が延びてしまったから、買うのを諦めて帰ってきたんだよね。

A:
 確かに手ぶらで帰ってきてた。

B:
 「定食屋でも行ってきたのかな」と思った。


トイレ問題

A:
 講義中に東海だめさんが〔トイレに〕立つときが邪魔で仕方ない。いちいち道を開けなきゃいけないし。「ただその場で立つだけ」のときもあるし。本当にめんどくさい。……終わったから言うけど。

東海:
 それは生理現象だからしょうがない。でも、「ただその場で立つだけ」のときはちょっとこっちも面白かったんだよ。腰が痛いから立っただけだったんだけど、そこの2人〔A、B〕が「スッ……」って道を開けるみたいなのが。

A:
 ちょっとサボり癖があるよね。トイレも結構行きはるから。

東海:
 トイレに行くって、サボる正当な理由じゃん。だから積極的に行こうと思って。

A:
 我慢しろよ、ちょっとぐらい。

東海:
 でも、Bさんの邪魔にならないように、Bさんがトイレに行くときにくっついて行こうっていう作戦があって。

A:
 それはBさんにプレッシャーがかかるから全然良くない。

東海:
 しかも、一緒に行って一緒に流せば水道代が……。

A:
 気持ち悪い。トイレ1回分の水道代のために、20歳超えた男2人が。気持ち悪くて仕方がない。……あと、これもトイレの話になるんだけど、たまに入ったら便座を上げてる人がいて、「えぇっ?」と思った。

B:
 あぁ、僕は入ったときに上がってたらそのまま上げて出てます。

D:
 なんで?

A:
 座ってしないの?

B:
 座ってするよ。なんでかわからないけど、上がってたら、「上げてるんだ」と思って、上げて出る。おれは前の人を踏襲して。

A:
 「座ってしろよ」と思うんだよなあ。「飛び跳ねるやろ!」って。

東海:
 それはモラリストだなあ。

B:
 モラリスト……? でも、公衆トイレだったら洋式でも立ってしますね、公園とか。

A:
 えぇーっ、座る座る。最近はアルコールの消毒とかあるでしょ? 横についてるシュシュッってやつ。

D:
 拭くなあ。

A:
 おれはここでも毎回シュシュシュッってして、拭いて座ってる。

D:
 それはしないなあ。

東海:
 Aさんめちゃくちゃ几帳面だから、服も怖いぐらいビシッ!って畳むのよ。

A:
 お風呂に入ってないのに寝たりとか、結構汚い人が多くて、それに慣れるのがきつかった。

東海:
 すっごい几帳面なんだよ!(笑) お風呂あがったあとも、いつも乳液をシュシュシュッってやってるしさ。「最近の人は、やっぱり乳液するんだ!」って思ったよ。

D:
 「最近の人」……?

A:
 しなきゃ顔がパリパリになって痛いもん。

東海:
 ならないならない。あと、さっきのBさんの後にくっついてトイレに行く作戦だって、おれが最初に言い出したんじゃない。Bさんが「みんなで風呂入りましょうよ」って先に言い出したんだよ。

A:
 風呂とトイレは違うよ。

B:
 〔トイレは〕先にするんだったらいいけど、後は絶対イヤだ。

東海:
 違う違う、何言ってんの。一緒に入って、一緒に出して、一緒にジャーッって流すんだよ。

A:
 もっと気持ち悪い。

B:
 お互いに立ってしなきゃいけないじゃないですか。

東海:
 そりゃそうでしょ。

B:
 最悪……。


靴擦れするサンダル、使い回しのペットボトル

東海:
 あと、必要だなと思った物は、サンダル。

B、D:
 おれもサンダルで来ちゃった。

東海:
 ああ、あの「靴擦れするサンダル」でしょ?

B:
 勝手に誰かが履いていって、勝手に靴擦れになったとかいう。

東海:
 そこに、勝手に履いていった張本人がいるじゃないですか。

???:
 履いていったら、ちょうどこことここが靴擦れして……。

A:
 往復8キロぐらい歩いたんでしょ?

東海:
 他人のサンダルで

D:
 多分すり減ってるよ。

B:
 僕も靴擦れしてるんですよ。

東海:
 サンダルあると良いよね。

D:
 あとね、コップがあると良いよ

東海:
 コップは外山邸のコップじゃダメなんですか?

D:
 誰のかわからなくなっちゃうじゃん。

A:
 ……そういえば、また細かいこと言うけど、みんな大きいペットボトルで、口付けて水飲むじゃないですか。それを1日使い続けるから「汚いなあ」って思ってたんですよ。ペットボトルを日をまたいで使いまわしてる人もいて、「ちゃんと洗ってるのかなあ」って。

B:
 僕は口はつけるけど1日で飲み切って捨てるようにしてる。使い回したりはしないです。

東海:
 Aさんだってペットボトルの水を冷凍してたでしょ?

A:
 おれはコップを持ってきて、コップに入れて飲むっていう。

東海:
 Aさん几帳面だからさ。一人暮らしの男がわざわざペットボトルの中身をコップに入れたりしないでしょ。

A:
 いや、入れる。

東海:
 えっ、マジで?

B:
 もしかして部屋めっちゃきれいですか?

A:
 そんなでもないけどなあ。

B:
 東海だめさんけっこう汚そうですね。

東海:
 失礼な。

B:
 Dさんの部屋はめっちゃおしゃれそう。

D:
 そう? ……おしゃれだよ(笑)。

A:
 この2人〔B、D〕はパートナーと同棲してるから。

東海:
 この2人同棲してるの? あぁーやだ。なんかシラけた。もう終わりにしよう……。

一同:笑


「京都のいけず」Aさん

A:
 同棲してることは初日に聞いて、「すごいなあ」と思った。

B:
 Aさんは初日、そこまで話してないときにいきなり「彼女いるんですか?」とかガツガツ聞いてきてた。また別の日には東海だめさんの親の職業とかも聞いてたし。「聞かないだろ、普通」と思った。

東海:
 それだけじゃなくて、Aさんはめちゃくちゃ人がいるところで、デカい声で親の職業を暴露してきたんだよ。

A:
 「東海だめさんの両親の職業は××だぞ」って(笑)。多少、不思議な経歴を持ってるじゃないですか。「どこからカネが出るのかな?」って思った。

東海:
 Aさんはカネの話ばっかりしてる。

D:
 「なんぼ?」ってすごい聞いてた気がする。

A:
 ブルジョワか、プロレタリアか、判別しなきゃいけないから。

東海:
 ブルジョワではないだろ!

東海:
 今回の合宿中で一番心に響いた言葉は、Aさんが「そのギター、埃だらけだから汚いですよ」って言ってたこと。それで、「うわっ、これが京都のいけずかあ……!」と思ったんだけど、あとから聞いたら別に京都出身じゃなかった。

A:
 そうそう。

東海:
 あのときはもう寝てたのよ。Aさんと2人で横になってて、電気も消えてた。そしたら、「僕、ギター弾けます」みたいな話の流れになってるのが聞こえてきた。しかも、外山邸に置いてあるギターを出してきて、弾こうとしてるんだよ。「もう寝るって言ってるじゃん!」って思ったんだけど、おれは言えなかった。そのときAさんが、「そのギター、埃だらけだから汚いですよ」って遠回しに言ってくれたんですよ。

B:
 でも、ギターを止めようとする意図は通じず……?

A:
 「僕、埃とか気にしませんよ」って言われて、敗北したんだけどね。

A:
 不本意なのは、ここ2、3日で「失礼キャラ」になったこと。

B:
 もともとはCさんが「5年生です」って言って……?

A:
 それをいじりだしたのが悪かった。でも、5年生ってちょっと恥ずかしいことだから、べつに4年生と名乗ってもいいじゃん。なのに「4年生じゃなくて5年生です」なんて訂正してくるから……。

B:
 Cさんは自虐で言ったんじゃないですか? 威張ってはいないでしょ?

A:
 Cさんと「4年生組」で仲良くしようとしてちょっと慣れ慣れしい感じで話しかけたときに、「僕、5年生だから」と言ってきて、「あらっ!」と思った。なんでそんなところで意地張るんだろう、聞き流せよ、と。

B:
 それを指摘してから、失礼なキャラクターになっていった。

A:
 それから、「外山合宿を出禁になった子と似てる」とか他の参加者に言われて、ちょうど授業で習ったばかりの「総括」を強要されて。いたたまれない。

B:
 今までの人生で、怒られたことはないんですか?

A:
 責められるけど、怒られるまではいかない。だって、外山さんに「おカネの話」と「桜子さんの話」をしたけど、上手い具合に話したでしょ?

D:
 あれはかなり自然だったね。

A:
 「都知事選挙の供託金をどうやって払ったんですか?」っていう話から、「普段どうやっておカネをやりくりしてるんですか?」っていう話に行って……。

東海:
 〔悪口を〕「言えないタイミング」ってあるじゃない。「言えないタイミング」のときのAさんは、ずっとニヤニヤしてて何も言わないんだよ。言えるタイミングになったらバーッって言いだすんだよ! 悪口を言う前はちょっとニヤつきはじめる。

A:
 僕は人と仲良くなるときに「つっこむ」タイプで、知りたいことをズバズバ聞くタイプなんですけど、そしたらこうやって「失礼」って責められる。みんなどうやって人と仲良くなるんですか? どういう感じで会話するんですか?

B:
 知りたいことは聞くけどね。でも、聞いちゃダメそうなことは聞かないです。

A:
 合宿はたったの10日間じゃないですか。短いから、先手先手を打たないと。

東海:
 10日は結構長くない?

A:
 毎日8時間授業受けて、2時間映画見て、みんなクタクタになるから、短いよ。

D:
 Aくんは結構ストレートに質問するよね。「失礼なこと」を聞くときに、「失礼なことを聞くのですが……」というニュアンスを含めずに聞く。

東海:
 だからこそ、嫌な奴という感じはしないし、嫌いにならないよね。

B:
 でも、人によっては冗談が通じないこともあるんじゃないですか?

東海:
 冗談が通じないやつは何をやってもダメだから。

A:
 冗談が通じそうな人を一応探してはいる。

B:
 「こいつ通じなさそうだな」と思ったら、ちゃんと我慢する?

A:
 そうそう。

B:
 ……本当かな?

D:
 いったん言ってみて、そのうえで切り離すでしょ?

A:
 うん、多分そう。反応を見るかもしれない。


食器不平等問題、劣悪(?)な環境

布団

東海:
 僕は不平等だと思ってることがあるんだけど、「食器を下げる係の人」がいつも大体決まってたよね。

A:
 僕は初日の夜にみんなのぶんの食器を洗ったんだよ。11人で10日間だから、それで、「おれはもうやらなくていいや」と思った。「もう役割を果たした」と。

B:
 だいたいいつも役割は固定でしたよね。おれが炊飯器を持ってきて。

A:
 一番にご飯に手を付けるのはおれだった。みんな遠慮するから、しゃもじがなければ「しゃもじしゃもじ!」とか言って。

D:
 そのおかげでスムーズにいくから、Aくんは偉いよね。

東海:
 でも、片づけてないやつが絶対いるからね。

A:
 自分の食器は自分で洗ってた。

東海:
 自分の食器は自分で洗うのがいいのよ、それが後腐れない。でも、自分の食器を置いてそのままにしていくやつがいる。あと、鍋みたいな「共有物」問題もある。料理が残ったらどこかに移しておかないと腐っちゃう。それがめっちゃ嫌だからたくさん食べてたんだけど、それでも、残したらどこかに移すのよ。それが面倒くさいし、時間もかかる。そんなこんなで、お茶を買いに出かける時間もどんどんずれていく。……でも、共同生活だからそういう問題はあるよね。

A:
 最初の3日間ぐらいは、「もうちょっと覚悟して来たらよかった」と後悔した。劣悪な環境で、寝るときはずっと強く目をつぶって「早く帰りたい!」、「もう死ぬ!」と思ってた。寝れないし。

東海:
 寝れなかったよ。ギターの件では、日常生活ではあんまり経験しないぐらいのイラつきを覚えた(笑)。これからの合宿参加希望者には、「そういうこともあるかもよ?」って言っておきたい。


外山さんの講義について

B:
 ギターの件は2日目ぐらいですよね。でも、昨日外山さんが言ってたけど、おれらはかなり寝るのが早いんでしょ? 他の回の参加者はみんな5時まで起きたりしていたっていうし。

A:
 僕は授業を受けに来てて、それに集中したいから早く寝たいんだよ。しかも、講義中に寝てたら失礼じゃないですか。だって、おカネも全部外山さんが出してくれてるわけだし。夜更かしして授業で寝てるっていうのは一番ダメ。これは絶対正義だよ。

D:
 真面目な人が多かったのかもね。

東海:
 違う違う。Aさんは真面目なんじゃなくて、ギターを弾かれた件についての「積年の恨み」があったんだよ。

A:
 外山さんは授業がうまいですよね。知識の量も多いし、エピソードもあるし。

D:
 覚えてるのがすごいよ。メモを書いてはいるんだろうけど、ある程度頭に入ってなければスムーズに授業できないと思うから、すごいなあ、と。

A:
 だからこそちゃんと授業を受けなきゃなと思う。

B:
 早く寝た方がいいんですよ。

東海:
 でも寝るところがないのよ。

D:
 そこは、参加者のタイプがちょっと2つに分かれてたよね。1つは「授業をしっかり受けたい人」、もう1つは「つながりを作りたい人」。

B:
 仮に早く寝てもつながりを作ることはできるから。

東海:
 いやいや、「つながりを作りたい」というわけじゃなくて、若いだけじゃないかな? それが僕の考察。

D:
 体力の問題っていうのはあるよね。

A:
 若いグループの子たちは、こういうのが初めてで、ちょっと舞い上がってる。

D:
 「舞い上がってる」って……、なんか言い方に棘があるなあ(笑)。

東海:
 またニヤニヤしてる(笑)。

A:
 タバコを吸い始めた子の話を聞いてて、それは強く思ったよ。ちょっとイキってるから。

東海:
 「タールが○○ミリで……」とか、最高にどうでもいい。でも、イキってるというよりは、ノリが若いのよ! 良いとか悪いとかじゃないよ。そもそも、参加者を選抜するのは外山さんじゃないですか。だから、合宿参加者は若い人たちばかりのときもあれば、「年寄り」ばかりのときもあると思う。でも、それがミックスされてる場合には、キツいこともあるぞ、と言いたい。


教科書を事前に読むべきか?

東海:
 教科書に使う本は、やっぱりあらかじめ読んでくるべきだったのかな?

B:
 読んでくるべきだったかもしれない。『ユートピアの冒険』に入ってからは、ちょっと「ムズっ」って思った。

東海:
 僕もそう思った。

A:
 読んできてもいいかもしれないけど、外山さんは行間をすごく埋めてくれる。

B:
 仮に教科書をすでに読んでたとしても全然知らないことをたくさん知れるというか。

東海:
 とにかく僕は「ここからここまで読んでください」という「黙読タイム」が体力的にキツかった。だから、「僕、もう知ってるんで」ぐらいで講義を受けるのがよかったのかもしれないと思ったんだけど。

D:
 でも、あらかじめ知ってたら眠くなると思うな……。

A:
 そうそう、事前に知ってたら気が緩むじゃないですか。それで内容を聞き逃してしまうような気がする。むしろ、予備知識ゼロの状態から「すべて覚えるぞ!」というぐらいの気合で臨むほうがいいような。

東海:
 いや、絶対読んできたほうがいいよ。

B:
 でも、3冊全部読んでくるのは難しいですよね。

A:
 そもそも、外山さんは「読んでくるな」って言ってたよね。「予習はするな」って事前のメールに書いてあった。

東海:
 マジ? じゃあ予習しないほうがいいわ、外山さんがそう言うなら。

A:
 それは知らなかったの?

東海:
 見てなかった。

D:
 おれは書き込みたいから本を買ってきたんだよね。

B:
 書き込みといえば、Cさんが図書館に借りた本に思いっきり書き込んでてびっくりしたな。

A:
 それも、一番値段の高い『ユートピアの冒険』に書き込んでた。

D:
 おれも大学の図書館で借りた『ユートピアの冒険』に書き込もうかと思ったんだよ。だけど、書き込んだら弁償させられるじゃん。弁償って、定価を払えばいいのかな?

A:
 いや、現物を渡さなきゃいけないらしい。

B:
 なかなか手に入らない本なのに……。

D:
 外山さんは「定価を払えばいいと思うよ」って言ってたけど?

A:
 そうじゃないらしい。

D:
 自分の物じゃないのになんで書いちゃうの? 勇気があるのかな(笑)。

A:
 でも、そんなの返したあとに絶対確認されるじゃないですか。

東海:
 確認って、パラパラめくるだけじゃないの?

B:
 それでもわかるぐらい書き込んでた。小っちゃい字でバーッっと。授業中ずっと書いてた。

A:
 そうそう。傍線とかじゃなくて文字を書き込んでた。ホワイトボードに書いてること以外も積極的にメモしてたし。

D:
 授業内容を全部本に書き込んでたの?

B:
 うん。ノートは全く使ってなくて、全部本に書き込んでた。

A:
 唯一の救いがあるとしたら、シャーペンを使ってたことだけど……。

B:
 ボールペンに見えるんだけど、本人はシャーペンって言ってましたね。

D:
 ……ただやっぱり、本を事前に読んできたら講義中に眠くなるとは思うんだよね。おれは『ユートピアの冒険』のときが一番眠かった。フランス文学専攻だとひととおりやるような哲学の話題だから。知ってるところに入ると、「聞かなくていいや」ってなって、急に眠くなってくる。話のもとになってる原典は全然読んだことないんだけど。


食事について

美味しい

A:
 「この家に置いてあるモノは遠慮なく使え!」と言われましたね。

東海:
 だけど、出されたご飯以外は特別何も食べなかった。

D:
 Bくんはバナナをすごい食べてたでしょ?

B:
 そうそう、朝はバナナ。

A:
 おれもバナナ2本。

東海:
 僕は朝は食べない。

D:
 朝は、買ってきたカップ麺を食べてた。あとは前の日の残り。前の日のおかずが残ってるのが嫌じゃない? 残ったモノは捨てるのか、桜子さんが自分で食べるのか分からないけど、どちらにしても申し訳ないと思って食べてたな。

東海:
 おれも残すのがイヤだからたくさん食べてた。だから、いつも最後まで食べちゃうんだよね。おれは〔量的に〕全然食えるし、美味しいんだけど。

D:
 東海だめくんが食べてくれなかったら、おれが食べてた。でも、東海だめくんに任せちゃったんだよね。それは申し訳ない。以前山小屋でバイトしてたことがあって、そのときは十数人ぶんのまかないを作らなきゃいけなかった。それがすごい大変で、面倒臭かったんだよね。だから、作ってる人の気持ちがわかるというか。

A:
 おれも結構おかわりしたけどね。

B:
 僕は米をたくさん食べてました。

A:
 お米は先になくなるもんね。最後はいつもおかずだけ残ってた。

B:
 みんなたくさん食べてたけどそれでも余ってる感じでしたよね。誰かが食べてないとかそういうわけじゃなくて。

東海:
 嬉しいことだけど、量が多かった。

A:
 あと、メニューが全然かぶらないのがすごいと思った。

東海:
 カレーは2回出たよね?

A:
 でも、カレーだけ。今日はカレーかと思ったけどハヤシライスだった。

東海:
 おれは最初からハヤシライスが絶対出ると読んでた。

D:
 ……というか、大人数の料理の量を調整しながら作るのって結構できないんだよ。何人分、ってわからないじゃん。それで、足りないと困るから多めに作って、結果的に「すげー余ったな……」みたいなことが多いんだよ。だから、毎食安定して同じぐらいの量が残ってるのはすごいなと思った。

東海:
 いや、結構余ったなっていう日はおれが食ってたからね!あと、全然なくならないのはトマトね。何日間も続けて出てきた。

B:
 僕とCさんで食べましたよ。

A:
 Cさんは野菜しか食べない。

東海:
 Bさんがトマト食べてるのは知ってた。他のみんなは全然食べないから。おれもトマト好きだから、出てきたときは嬉しかったけど、「トマト人気ないなあ」とは思ってた。

A:
 一切れで十分だから。

東海:
 ところで、細かいこと言っちゃいますけど、僕は大皿を直箸じかばしでつつくのがすっげえイヤなんですよ。だから、僕が配膳するときは大皿にいちいち箸を用意してたんです。だけど勝手に先につつくやつがいるのよ! そのときは、ギターを弾かれたときと同じぐらいのイラつきがあったね。

D:
 誰なの、それ?

東海:(笑)

B:
 それはみんながご飯を食べ始める前ですか?

東海:
 そうそう。スピードが速いのよ。「カッカッ……! スッスッスッ……!」みたいな。

D:
 誰を真似してるのかわからない。

A:
 口の中に入れてない、「まだ使ってない箸」なんじゃないの?

東海:
 使ってるの見たよ、口の中入れてた!

A:
 誰よそれ。

東海:
 誰であるかは関係ない。

B:
 そこまで言われたら気になりますよ。

東海:
 (小声で)……Bさん。

B:
 やってないですよ。おれだったら直接言うでしょ? というか、東海だめさんが家族でご飯を食べるときは、直箸じかばしでみんなでつつくんじゃないんですか? 東海だめさんは兄弟もいるじゃないですか。兄弟の人数が多いほどそういうのが増えていくイメージがあるんですよ。

東海:…………。

D:
 固まっちゃった。

A:
 家族と他人は別?

東海:
 家族の温かい食卓……、幸せな思い出……。無い……。

A:
 悲しい。

東海:
 ……実際のところ、子供のころはお箸とかスプーンとかフォークとかが別々に出てて、直箸じかばしでは取らなかった。というか、僕がイヤだから、出てこなくても僕が出してた。

D:
 たしかに、直箸じかばしだと傷むのがイヤだなあ。


もう二度と会わない?

東海:
 ほんと、みんなすぐ個人名ばかり言わせようとして……。

A:
 最後だからいいじゃん。

東海:
 たしかに。Bさん、もう二度と会わないですもんね?

B:
 そうっすね。

東海:(笑)

A:
 実際、「この合宿が終わったあと、どのぐらいの確率で会うかなあ?」って思うよ。

B:
 誰かが「会いましょう!」って言ってくれたら行くかもしれないです。

A:
 でも結構遠いよね、おれ京都だからな。

D:
 東海大学前も遠いよ。

東海:
 外山さんがいるっていうんだったら行くけどね。

D:
 外山さんが東京で何かやってくれたらおれも行くかな。

東海:
 そういえば、Bさんは外山合宿をどこから発見したんですか?

B:
 Twitterです。

東海:
 Twitterを見てるだけで、「外山恒一」に辿り着くものなんですか?

B:
 リツイートで見かけました。もともと知ってはいたんですけど、活動を追いかけたり、フォローしたりはしていなかったです。

東海:
 「秘密の鍵アカウント」で見てたんですよね? 人には言えないとかいう……。

B:
 ただの情報収集用アカウントです。

東海:
 実はその鍵アカウントですっごい政治的に過激なことを言ってるんですよね?(笑)

B:
 特につぶやいたりはしてないです。

A:
 僕も同じで、見てるだけです。

東海:
 Aさんは物凄い悪口をつぶやいてると思う。

B:
 いや、Aさんは普段から悪口を言いまくってるから、裏で言う必要がないですよ。

A:
 そうそう、悪口はちゃんと人の顔を見て言うのがいいんだよ。画面に向かって言うのは虚しい。

東海:
 たしかに、顔を見て言うほうが健康的かもしれない。


環境が悪くて寝れない?

東海:
 寝れないのは本当に辛かった。Dさんは、よく不平不満も言わずに過ごしてるなと思った。

D:
 おれは環境が悪くても寝れるからね。それに、寝る時間が遅いから寝付きもよかった。東海だめくんは早く寝るから寝れないんじゃない?

東海:
 なんでタオルケットを敷いて寝てたの?〔Dはフローリングの廊下にタオルケットを敷くだけで寝ていた〕

D:
 それで平気だから。おれは畳の上でも全然寝れる。

B:
 家ではちゃんとマットレスがあるの?

D:
 うん、普通のマットレスがある。でも硬めが好きで、枕もいらない。

A:
 布団も薄いし畳もガタガタだから僕は本当に寝れなかった……。

D:
 「早く寝ろよこいつら!」とか毎晩思い続けるのもそれはそれでイヤじゃない? それぐらいならいっそ、一緒になって遅くまで起きてるほうが気持ち的にラクだったかな。

A:
 そこは闘わないと。闘い方を学ぶためにこの合宿に来たんだから。……反革命的や!

D:
 それは認めざるをえない。

A:
 Cさんも最後は闘ったんだから。1人でも寝て、同調圧力に屈しなかった。

東海:
 寝床を交換しようぜ。Cさんにはうるさいところで寝てもらおう。

A:
 というか、Cさんはまず布団を片付けろよ。「向こうの部屋」に布団を置きっぱなしにしてる。

B:
 いや、「向こうの部屋」は、最初から人数ぶんの布団が置いてあったんだよ。たしか、4枚置いてあった。

D:
 まずそれがおかしい。おれ、「向こうの部屋」から廊下にはみ出て寝てたよ。朝起きたら他人の足が目の前にあるんだよ。

B:
 みんなの荷物の置き方が適当すぎるのが悪いんですよ。もうちょっとうまいこと置いたら、「向こうの部屋」にもう1人分の布団ぐらいは敷けそうだった。

D:
 そうそう、でっかいスーツケースが置いてあるじゃない。

東海:
 一番でっかいやつ。

B:
 僕のは二番目〔の大きさのスーツケース〕ですよ。


持ち物は大量に必要か

D:
 Bくんはなんでスーツケース持ってきてるの? というか、何を持ってきてるの?

B:
 服とか……。

D:
 そんなに要らなくない?

東海:
 そうだよ、おれはこのバッグ1つで来たんだよ。

D:
 おれもこのバッグ1つだよ。

A:
 でも東海だめさんは持ち物が少なかったせいで、ズボンがないみっともない状況になってた。

東海:
 いや、おれは本当だったら裸一貫で講義を受けてもよかったんだよ。

A:
 それはダメだよ。

東海:
 モラリスト的なことを言うんじゃないよ。

A:
 最低限の秩序は要るよ。

東海:
 「最低限」はちゃんと履いてたじゃない、赤いパンツを。ポロリしないように意識して座ってたんだよ。

D:
 偉くはないよ。

東海:
 ズボンを洗っちゃってたんだよ!

A:
 ちゃんと計算して洗濯機を回さないから。

東海:
 そうなんだよね。洗濯機を回して、「そういえば履くものないじゃん!」となって、もうダメだった。

B:
 Aさんは毎日洗濯機を回しててしっかりしてた。

A:
 それが普通だよ。

B:
 一人で京都に住んでいて、毎日洗濯機を回すんですか?

A:
 回さない。でも、合宿では順番待ちの関係でいつ洗濯機を回せなくなるかわからないから、保険をかけて頻繁に回すようにしてた。

東海:
 Aさんはイヤなこと言うくせに本当に几帳面で、そういうところがまたイヤなんだよ。

D:
 「几帳面越えて神経質」だよね。

A:
 でも、これが普通かなと思ってた。だから合宿を通じて「貧弱だな」と思うようになった。耐性がなさすぎるから。でも、3日間過ごして4日目から慣れてきた。……かと言って、自分は堕落しなかったけど。ちゃんとパジャマを着て寝るし、服も毎日着替えてた。

B:
 育ちがいいんですよ。

D:
 おれは初日に、東海だめさんが歯を磨かないで寝たっていう話を聞いて、「おっ……?」って思ったよ。

東海:
 初日はたしかに磨いてなかった、結局次の日からは磨いたけどね。なんで初日は磨けなかったかっていうと、おれはいつもフロスをするんだよね。それで、フロスもこっちで買おうと思ってたんだけど、買えなかった。だから、「じゃあもう全部やらなくていいや」と思って……。

A:
 (笑)。ところで、Bさんは歯ブラシっていいやつ使ってるんですか?

B:全然。

A:
 僕はいいやつ使ってるよ。普通の歯ブラシと使用感を比べたら、あきらかに違う。

D:
 ドラッグストアの一番安い歯ブラシが80円とかだよね。

B:
 おれのはいくらなんだろう。120円ぐらいですかね。

A:
 僕は高いのを使ってるから。

東海:
 フロスはそれとは関係ないんだって。

A:
 フロス使ってると、なんか空きっ歯になりそう。

東海:
 悪口ばっかり言ってる。しかも根拠のない悪口だよ、「味の素使ったらバカになる」みたいなさ。


そろそろ寝ようかな

B:
 もう12時だしそろそろ寝ようかな。

A:
 「こっちの部屋」はいつ寝れるんだろう。

B:
 昨日は4時とか5時まで起きてたんだから、今日は早く寝れるんじゃないですか。

A:
 でもみんな授業中に寝てたから、そうでもないかもしれない。

B:
 たしかに、日大文理だめくんは思いっきり口を開けて爆睡してた。

A:
 ???くんはキッチンの横の寝床に行って寝てたし。

D:
 講義の最初の何十分か寝てる人たちはもったいないと思ったけどね。おれはせっかく来たんだからと思って、講義の内容を全部メモっておきたいなと思ってた。外山さんが話てるあいだはトイレも行きたくなかったし。

東海:
 僕はトイレは25分に1回行こうと思ってた。

A:
 不真面目だよ。

B:
 トイレは仕方ないとしても、東海だめさんは遅刻もしてる。

東海:
 水を買いに行かないといけないから。

A:
 ひどい日は、「朝の講義」も「昼の講義」も、どっちも遅れてくるからね。

東海:
 ずっと家の中にいて、「やっと講義が終わった!」と思って表に出ると、陽の光を浴びたということが気持ち良くなっちゃって、それで30分ぐらい遅れちゃう。

D:
 でも、たしかに今日はすごく眠かった。一番眠いときは「今おれはどこにいるんだろう……?」と思った。ずっと室内にいるから自分の感覚がおかしくなってきたりもした。

B:
 僕も眠くて視野がこう……、狭くなったことはあった。

A:
 Bさんは講義中に立ってたけど、あれは眠くて立ってたの?

B:
 眠くならないように立ってるときと、身体が痛くなって立ってるときの、両方ある。

東海:
 でもBさんが授業中に立ってたのって「東海だめリスペクト」でしょ? 授業中に立つのを最初に始めたのは僕だから。


さいごに

東海:
 そろそろ締めましょう。Bさん、合宿はどうでしたか?

B:
 最高でしたよ、総じて。参加してよかったな。

東海:
 なんかウソくせぇ。75点から80点ぐらいですか?

B:
 85点から95点ぐらい。これをウソくさいって言われたら困るけど。

A:
 大学で言ったら、「S」はつかないけど「A」はつくぐらいの点数だね。外山邸の環境が悪くなかったらもっと良かったのにな。だってそのほうがもっと授業に集中できたと思うから。外山さんが「新しく大きい会場を借りようかな」って言ってたから、ぜひそうしてあげてほしいと思った。

D:
 いや、おれはむしろこの雰囲気がよかった。だって、予備校みたいなところで授業を受けるのもイヤじゃない?

A:
 うーん、おれは予備校みたいな感じなのかと思ってた。

B:
 そこまできれいじゃないとしても、「椅子と机ぐらいはあるのかな?」と思ってたな。

東海:
 おれも椅子と机ぐらいはあると思ってた。講義室に椅子と机を出して授業するのかなと思ったけど。

D:
 おれはこのぐらいの環境でよかったけど。

A:
 けっきょく、「左翼は信じれない」、「右翼なんてもってのほか」、「じゃあファシストしかない」、そして最後は「党建設をしなきゃダメ」っていう結論で終わったよね。

D:そうね。

東海:
 Aさんはその話を初日から言ってた気がする。

A:
 でも、10日間で丁寧にその根拠を挙げてくれたじゃない。それに反論しようと思うなら、それなりの勉強をしなきゃいけない。とにかくもっと勉強しなきゃなと思った。

東海:
 なんか、きれいにまとめましたね(笑)。
……「外山合宿」というのは非常に素晴らしいところでした。たくさん勉強させていただき、合宿参加者も心優しい人ばかりで、まことに「いい回」に当たったと、心から感謝しております。ありがとうございました。

D:ウソくせー。

東海:
 ぜひ、これを読んでいる大学1年生からn年生まで興味があるという方は、ぜひ外山合宿に参加してみてください。ありがとうございました。それでは、また来週。バイバイ!

B:
 これも書き起こすんですよね……。

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