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【投資戦略に要注意!】 分散投資は意味がない?

皆さん、ボンジュール!投資家Cuberです。

投資のポートフォリオを作る時に、「分散投資を忘れずに!」と必ず言われています。
「すべての卵を一つのカゴに入れるな」と同じ意味ですが、投資の場合は本当に分散が必須なのか?
特に最近では、ETFと投資信託が普及しており、1つの銘柄を購入するだけで、分散投資できるようになりましたので、それ以上に分散投資しなければならないのか?
今日は、投資の分散について解説していきたいと思います。

①昔話:分散投資の重要性と大変さ

昔(20年前以降)は、ETFと投資信託はまだない時代で、個別株式にしか投資できなかったので、投資する際に、適切に分散する必要がありました。
特に、1つの企業だけに投資してしまえば、自分の資産はこの企業に依存してしまいます。
この企業の株価が上がると、自分の資産も増えますが、この企業の株価が下がると、自分の資産も減ります。
また、この企業が倒産してしまうリスクもありますので、資産が完全に無くなる可能性もゼロではありません。
そんなことを防ぐためには、色んな企業に投資する必要があります。
また、分散投資を適切に行うために、違う業種の企業だけではなく、違う国の企業にも投資すべきです。
アメリカ、日本、中国、ヨーロッパ等、できるだけ様々な地域の企業をカバーした方が良いです。
なので、少なくとも20・30銘柄程度に投資しないと、適切に分散投資できません。

ここまでは、昔話です。

②現在:インデックス投資の改革

ただし、今はインデックス投資(ETFや投資信託)が普及している時代になりました。
要するに、1つの銘柄に投資するだけで、全世界の株式をカバーできるようになりました。
例えば、VTというETFを購入すると、40か国以上の8,789銘柄に分散投資できます。
しかも、たった1万円だけで購入できます。
なので、昔は数十万円か数百万円もかかっていた分散投資は、今のETFや投資信託の時代で、安く、手軽になり、誰でも出来るようになります。
また、長期間で見ると、このインデックス投資は基本的には上がっていきますので、安心して投資できるようになりました。

③分散投資は無意味?

では、今の時代では、ポートフォリオの構成として、VTといった「全世界ETF」だけに投資すればよいのか?
「ETFでも分散投資した方がいいよ!」とも言われていますが、本当に必要なのか?
これを確認するために、VTと様々な地域のETFを比較すれば明確になります。

・全世界と米国の最も有名な指数であるS&P500を比較するために、VTとVOOの1年間のチャートを確認します。

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・全世界と米国以外の先進国を比較するために、VTとVEAの1年間のチャートを確認します。

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・全世界とヨーロッパを比較するために、VTとVGKの1年間のチャートを確認します。

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・全世界と新興国を比較するために、VTとVWOの1年間のチャートを確認します。

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・最後は、全世界と日本を比較するために、VTとJPXNの1年間のチャートを確認します。

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上記の比較から、確にパフォーマンスは少し異なりますが、基本的にはトレンドは全く同じです。
要するに、VTが下がると、各地域のETFも下がりますし、VTが上がると、各地域のETFも上がります。
つまり、残念ながら、様々な地域のETFに投資しても、適切な分散投資にならないことがわかります。

では、なぜ、世界は一緒に動いているのか?
簡単ですが、世界の経済はグローバル化しているからです。
例えば、米国だけに投資したとしても、米国企業は世界中から部品や材料を調達していますし、お客様も世界中にいます。
ヨーロッパや日本等も同じです。
要するに、株式市場を動かす企業はグローバルですので、基本的には世界中の株式市場は一緒に動くことが多いです。
そのため、株式の場合は、色んなETFを購入しても、あまり意味がありません。

④本当の分散投資はどうする?

適切な分散投資を行うために、株式だけではなく、他の商品に投資しなければなりません。

それは、国債です。

国債というのは、簡単に言うと、国が資金調達のために発行する借金になり、自分がその借金を買って、国にお金を貸し出します。
国債の主なメリットは、償還期限と利息です。
償還期限は、その期限までに国債を持てば、買った時より値段が下がったとしても、貸したお金は丸々戻ってくる保証があります。
利息も付きますので、毎年この国債を持つだけで、お金をもらえます。
また、基本的には、国債と株式は真逆な動きしているのは特徴です。
例えば、VT(全世界株式)とVGLT(米国10年国債)の1年間のチャートを比較しますと、次の通りになります。

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ご覧の通り、株式が下がると、国債が上がりますが、株式が上がると、国債が下がります。

⑤ポートフォリオの適切な構成

では、株式だけではなく、国債にも投資すればよいとわかりましたが、ポートフォリオの構成はどうすればよいのか?
目安としては、ポートフォリオの中に、国債が示す割合は自分の年齢にするとよいです。
例えば、30才の場合は、国債の割合は30%にする。
50才の場合は、国債の割合は50%にする。
というイメージです。

国債_割合

国債の変動は株式より低いので、比較的に安定した「ローリスク・ローリターン」の投資となります。
つまり、年を取るほど、安定したポートフォリオが必要となりますので、徐々に国債の割合を上げていきます。

まだ若い内に、リスクを取っても特に問題ありませんので、「ハイリスク・ハイリターン」の株式に主に投資することになります。

・まとめ

今日は、様々な地域の株式ETFに投資しても、適切な分散投資にならないことを説明しました。
米国、ヨーロッパ、新興国、日本など、多くの株式市場は一緒に動いていますので、全世界をカバーするETF(VT等)と全く変わりません。
適切な分散投資のために、株式だけではなく、国債にも投資すると良いです。
一番おすすめ(安心)なのは、米国債です。
自分のポートフォリオを構成する時に、目安としては、国債の割合は自分の年齢にするとよいです。
あとは、コモディティ(金、銀、プラチナ、ビットコイン等)にも投資しても良いですが、低め(最大20%)にした方が安心かと思います。^^

2021年1月19日
投資家Cuber

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