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会社を辞めて思うこと。

 先日(とは言っても随分前ですが…)、20年近く勤めていた会社を辞めました。

 退職する最後の2年近くは休職していたので、実質20年は働いていないのですが、それでも長く所属していた場所を離れることは中々に勇気のいることでした。

 「辞める」という決断に至ったのは、2年の休職の間に自分の今後の「働き方」と「生き方」についてしっかりと見つ直す時間を持てたことが大きかったと思います。

 40歳手前で、ただ「がむしゃらに働く」ことが自分には合っていないのではないか?と思い始め、本当は「どういう思いで働きたいのか?」ということを見失いかけていた時でした。

 休職が明けて同じ会社に戻っても、きっとまた自分は「がむしゃらに働く」毎日を送ることになるんだろうな…。そんな思いがよぎった時、「別の道をいく」という選択肢が頭に浮かびました。

 「もっと別の道、別の世界を見てみたい」そんな好奇心もありました。定年まで同じ会社、同じ業界で働くなんて…。きっと世界はもっと広いハズ、そんな青臭い思いもありました。

 いざ会社を辞めてみると、肩書のない自分が不思議な感覚でした。
「小学生」→「中学生」→「高校生」→「大学生」→「サラリーマン」。
紆余曲折はありつつも、ごく普通の「レール」の上を走ってきた私は、「サラリーマン」という肩書を取った瞬間、

「あたなたは何者ですか?」

という問いに簡単に答えられない自分が少し滑稽に思えました。「私は私です。」としか答えられない(笑)

 自分らしさ、自分にしかできないことを仕事にしていこう。自分の人生経験が生かせる仕事をしていこう。そして、「代わりならいくらでもいる」世界から、「自分にしかできない」世界で生きていこう。そう思うようになりました。

 それは、敷かれたレールの上を走る鉄道から、航海図というレールのない大海原へ1人で漕ぎ出す小舟のような気持ちです。

 不安はとてつもなく大きなものです。それでも、

「これが生きるってことなのかな?」

と最近では思う様になってきました。

「サラリーマン」という安定を手放したことで手にした「自由」。

自由とは不安定なこと

そんな風に思うようになっています。


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