【詩】孤ー独(コード)
声に塗れた星空を見上げれば、
薄暗闇色のキャンバスは 虚構【星】の散らし寿司
それをまた「綺麗だね」ってだれかの声、声、声、
だから星空は〈綺麗〉という記号コードになる。
弧ー独、孤ー独、弧ー独……
(流れ星みたいな涙がつー)
「ほら、あれが夏の」
「あれがデネブアルタイルベg」
虚構【星】と虚構【星】をつないで
また新しい虚構【星座】をつくる声、声、声、声声声声声声声
雁字搦めになったわたしは
誰かと見ているはずなのに居場所がない
それじゃ孤独になりますねバイバイ……
あなたたちみんな、
わたしをかき消していく音姫だよ
誰かが隣にいたって この身はわたしでできている
繋がる誰かとの糸──糸──糸があつまって天の川
絡まった先にいるの、どーせわたし
あなたも持っているでしょう、使い古した耳栓を
そこにはどんな都合が詰まっているの
でもね
穴、とじてもひらいても、ひとり
見上げる人々の首がすわってないから
揺れる首、揺れる虚構【星】、
ゆらゆらゆらゆら姦しい
なのにひとりって 可笑しいね
(流れ星みたいな涙がつー)
〈誰かが感受して吐いた記号が
わたしには受信されないとき
それはただ 一筋の涙になって流れていく〉
星になりきれなかった欠片が、つー……