atelier kökkö

世界の探求をお手伝いします。イラストレーター、作家、うたうたい。こちらでは主に、眠れな…

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世界の探求をお手伝いします。イラストレーター、作家、うたうたい。こちらでは主に、眠れない夜のファンタジーを、お届けします。

最近の記事

わたしが選んだのは

他の旦那さんはあんなに家のことやってくれてるのに。 あのこのお父さんは、いつも子どもと遊んでくれてるのに。 わたしがはまり込みがちだったパートナーシップのドツボは、 いつもこんなところにあって、 他の家庭のよく見えるところばかりを 拾い上げては、旦那さんに押しつける。 ああなってよ。 こうなってよ。 なんで叶えてくれないのよ。 そんなふうに彼を隅に追いやって、 彼以外のなにかになれと迫る、 そんな乱暴なことを、 していた。 〇〇〇〇 だけど、 わたしはじゃあ、

    • つながっている

      つい、忘れてしまいがちなこと。 日々の色々に翻弄されて、 つながりが途切れてしまうもの。 〇〇〇〇 わたしたちは、 ただ生きているだけで、 〝生かされている〟を、 同時に体験できる。 寝ている間も、 ボーっとしていても、 泣いていても、 笑っていても、 心臓が絶え間なく動いていてくれて、 筋肉や、 関節や、 神経や、 内臓や、 身体の何もかもが、わたしのために、 動いてくれている。 そして、 そしてね、 その身体は、 わたしひとりでは、 存在すら、し

      • 愛の備忘録

        突然、世界への愛が湧いてきた日の、 備忘録。 道行くひとがそこにいること、 若い人、 年老いた人、 鳥がいて、 父と母がいて、 わたしがいる。 そのことに、突如思い至って、感謝の洪水に、見舞われた。 とたん、 人々が歩いていることも、 これまで騒々しく思っていた電車のアナウンスも、 きれいに刈られた植え込み、 青々と新芽が茂る街路樹、 図書館の自動ドアも、 受付の人も、 揃えて並べられた本や、 静かなようで、 おさえられた足音や話し声がすることも、 どれもこれ

        • 文脈以上に

          【文脈以上に】 わたしは わたしの作る文が、 言葉の連なりが、 字面が 誰のものよりも わたしに響くことを、 知っている。 なぜってそれは、 作り出すときすでに、 いかに、 わたしの琴線に 触れるか、 わたしが調律した 感性の糸が、 トーンと弾かれるか否か、 を、 つなぐ言葉の、 基準に、しているから。 〇〇〇〇 そしてね、 結局のところ、 わたしは何に触れるときにも、 この糸がいかに鳴らされるか、 が、大切なのだ。 そうして、 わたしの創る音だけで

        わたしが選んだのは

          sense of wonder

          わたしは コーヒーが好きで、 チョコが好きで、 水色が好きで、 森が好きで、 雨が好き。 大きな音が苦手で、 とげとげや、 チクチクが嫌い。 そういう好みだと、 知っている。 知っている、と、 思っていた。 〇〇〇〇 だけどいちど、 それらを〝好き〟でいることを、 〝嫌い〟でいることを、 やめてみた。 好きだと思っていること。 嫌いだと思っていること。 興味がないと、思っていること。 それらをいったん、 〝ただのソレ〟 として、存在させてみる。 そうしたらね

          あなたの音と

          あなたの感性に触れる。 あなたの感性が、ふるえる。 その瞬間のために、 あなたの感性を、 取り戻す。 〇〇〇〇 あなたが何に悦ぶか。 あなたが何を愉しみとするか。 みずみずしい精度で、 あなたの真ん中から ふるえだす音が、 全身に、 つまり、 世界中に、 響いている。 あなたの音と、 わたしの音と、 かなたの音で、 オーケストラしよう。

          あなたの音と

          火種

          日々の糧、となるものは、 きっとそれぞれに属していて、 これがあればいい、 という欠くことのできないひとつを、 見つけて、 手にすることができたら本望なのだ。 〇〇〇〇 といいながら、 その本望に辿り着くまでには、 身体が生きるための、 食 排泄 睡眠、 安心して暮らすための 環境 関係、 誰かと繋がったり、 誰かからの言葉があったり、 そういう 健康に生きるための必要な材料を、 焚き木のように、 集めて、 集めて、 やっと火が、つく。 〇〇〇〇

          ふわふわするための秘訣

          うたうとき、 わたしはいつになく、足を踏み締める。 そして、腹に力がはいる、 声が出る。 上に行きたい時ほど、 踏み締める。 足下に大地を。 腹に力を。 これが、ふわふわするための、秘訣だ。

          ふわふわするための秘訣

          感覚の海

          絵を描く時の感覚というのは、 ひたひたになった自分の感覚の海に、 浮かび、 潜り、 感触をたのしむ、 そんなようなもの。 感情や感覚というのは、 手引きなんだ。 そしてさ、その感情や感覚というのは、 身体がゆるしてはじめて、 “わたしの”感覚として、 シンプルに、 クリアーに、 心地よく、 響くのだよね。 〇〇〇〇 正しいか、正しくないか。 うまいか、うまくないか。 役に立つか、立たないか。 のその前に、 わたしの感覚に添うか添わないか。 わたしの

          いっかいおしまい

          旅先からもどって、 玄関を入った途端、 帰ってきたなぁ、 と思う。 匂いとか、空気の沈澱(笑)とか、 そういうものでさ。 〇〇〇〇 わたしは旅が好きだけど、 景勝地を見たり、 特別な体験をしたい、 というより、 ただただ、 そこの匂いとか、 音、 風とか色、 そういうものを、身体いっぱいで、感じることをしたくて、 知らないところを目指していく。 見知らぬ土地で、 ただそこにいる、わたし、を楽しんで、 そしてね、 帰ってきたら、 畳の上で、ゴロ

          いっかいおしまい

          愛と感謝と信頼をこめて

          なんかおかしい。どうにかしなきゃ」 私がはじめて自分の状態を、 認識し、向き合ったのは、 娘が生まれてからのことだった。 彼女の姿を見守る穏やかだと思えた日々は、ほんの数ヶ月で過ぎ去って、 いつからか、 やらなきゃいけないことが何もできていない焦燥感や、 旦那さんとのやりとりに感じるすれ違いに満ちていた。 公園に行けば、他のお母さんが立派に見えて、自分の不甲斐なさに焦り、 答えや救いを求めて子育て本を読んでは迷走する、 そんなギリギリとしていたあの頃。 日々成

          愛と感謝と信頼をこめて

          explore the world

          数年前まで、 他人の機嫌とか、状態とか、 自分で負いきれない、 本来負う必要のない荷物を、 あれもこれもと拾いにいって、 誰かに助けてほしいと思いながら、 泣くこともできずに、 疲れ果てていた。 “わたし”の基準がわからずに、 誰かの顔色で、物事の正否を判断していた。 それがどうだ。 今じゃこんなに楽しそうにしていて、 面倒くさいことは、めんどくさいと言い、 知らないことは知らないと言い、 知りたいことには突進して、 不足感からではなく、好奇心から、の学びに、夢中

          explore the world

          愛のムチはいらん

          〈愛のムチはいらん〉 先日、旦那くんと子どもたちの話をしていて、 「うちの子どもたちは、褒められて伸びるタイプだねぇ」とわたしがふと口にしたら、 旦那くんが、言ったの。 「みんなそうだよ。みんな褒められたいでしょ」 〇〇〇〇 おばあちゃんが生きていた頃、 遊びに行くと、 なんだかいつも、やたらと褒めてくれた。 それは本当に、何気ない事ばかりで、今はもう、なんと言ってもらったのか覚えてないくらい些細なことだったのに、 おばあちゃんはいつも、 とてもとても、大き

          愛のムチはいらん

          春のとりの巣

          日々は劇的に変化しない。 〇〇〇〇 劇的にはしないけど、 気がついたら芽が出ていたり、 蜘蛛の巣がはっていたり、 するの。 鼻から吸い込んだ空気の匂いに、冬が遠くなって春が濃くなったり、 まばたきの間に移り変わる雲の動きとか、 いままでないと思っていたものがあったり、 あると思っていたものがなくなっていたり、 するの。 〇〇〇〇 わたしはみたいものをみる。 わたしは、感じたいものを感じる。 そのことに感覚を向けている毎日は、 劇的に“変化”したりしない

          春のとりの巣

          わたしののぞみ

          あたらしいいちにちの はじまりに、 願うことはなに? 〇〇〇〇 わたしたちの、 のぞみの先に、 広がっているものはなに? のぞみをかなえた、 わたしたちが、 辿り着きたい場所は、どこ? 〇〇〇〇 到達して、 また何かを目指す。 そしてまた到達して またどこかを目指す。 それが、焦燥感や、 もっともっと、という枯渇感に 後押しされていたり、 そもそも、 到達した感覚もなくて、 いつも、 わたしはまたなにも出来ない、 でも、次こそは、 今年こそ

          わたしののぞみ

          handle

          わたしが、わたしとして過ごす。 たったそれだけのことが、 何でこんなに難しいんだろう。 好きだと感じるもの、 いいな、と想うもの、 受け取りたいもの、 受け取りたくないもの、 それらの感覚が湧いてきた時に、 本当にそれが自分の気持ちなのかわからなくなって黙り込む。 そんな日々を、長い間、過ごしてきた。 〇〇〇〇 まわりの顔色、 空気、 仕草や言動の裏側。 そんなものを読みながら、過ごしてきた。 言いたいと思った言葉は、一度飲み込んでから、形を変えて外に出し