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愛のムチはいらん

〈愛のムチはいらん〉

先日、旦那くんと子どもたちの話をしていて、
「うちの子どもたちは、褒められて伸びるタイプだねぇ」とわたしがふと口にしたら、

旦那くんが、言ったの。
「みんなそうだよ。みんな褒められたいでしょ」

〇〇〇〇

おばあちゃんが生きていた頃、

遊びに行くと、

なんだかいつも、やたらと褒めてくれた。

それは本当に、何気ない事ばかりで、今はもう、なんと言ってもらったのか覚えてないくらい些細なことだったのに、

おばあちゃんはいつも、

とてもとても、大きなことのように、褒めてくれた。

だけどさ、

わたし、それがすごく、嫌だったの。

なんでそんな無理に褒めるんだろう。
無理矢理褒めたりしないでいいのに。

って、
多分、嫌な顔すら、したことあったんじゃないかな。

〇〇〇〇

あの頃のわたしは、

わたしにいいところなんてないって思っていて、

そんな小さなことできたって仕方ないじゃん、とか、

誰でもできるよそんなの、

なんて、

思っていたんだよね。

褒めてもらうというのは、

もっと何かを“成したとき”だけもらえる行為だったし、
“わたし程度”を褒める言葉なんて、嘘に決まってるって、

思い込んでいた。

〇〇〇〇

今なら、わかるよ。

おばあちゃんは、無理矢理褒めたりなんて、してなかった。

本当に、そのことを、素敵じゃない、と思って、口にしてくれていた。

自分の中にはなにも“無い”と思っていたわたしは、それをまるで受け止められなくって、

でも、きっと、

おばあちゃんには、見えていたんだ。
わたしの“ある”が、見えていたんだね。

〇〇〇〇

愛のムチ、という言葉があるけれど、

愛であるなら、ムチに変えて打つのではなく、
いつでも愛のまま渡したらいい。

渡された方が、それを“ムチ”と受け取ることはあるかもしれないけれど、

自分からあえて、ムチを振るう必要はないのよなぁ。

鞭打たれて頑張れたとしても、

次にはさらに強い一撃がないと、
頑張れなくなる。

それってドラッグとおんなじなんだよ。

どんどん強さを増していかないと、
次のエネルギーが出ない。

気がついたら、
蓄えたエネルギーじゃ足りなくて、

どんどん周りから、
家族から、
友人から、

与えられないと、動けなくなるよ。

〇〇〇〇

この、背中を打つような刺激に慣れていると、

“愛”そのもので満たされることに、慣れる期間が必要になる。

これまですごく頑張ってきて、
自分にそれこそムチ打って、
しんどさをしんどさとも思う間もなく、
歩き続けてきた方も、多いから、

だからね、最初は、

こんな小さいことでいいのかな、
こんなことで変わるのかな、

って、不安になることもある。

だれかからの「褒め言葉」も、
むず痒くって受け取りづらい…

ということもある。

〇〇〇〇

だけどね、

それは当たり前だから、大丈夫。
その不安は、あなたがこれまで、どんなに頑張ってきたか、の証明だから、大丈夫。

そこから少しずつ、覚えていけばいいんだよ。

気がつかないくらいの、
小さいステップで、

やっていけば、いいんだよ。

instagram 2023/7/29

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