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春のとりの巣

日々は劇的に変化しない。

〇〇〇〇

劇的にはしないけど、

気がついたら芽が出ていたり、
蜘蛛の巣がはっていたり、

するの。

鼻から吸い込んだ空気の匂いに、冬が遠くなって春が濃くなったり、

まばたきの間に移り変わる雲の動きとか、

いままでないと思っていたものがあったり、
あると思っていたものがなくなっていたり、

するの。

〇〇〇〇

わたしはみたいものをみる。
わたしは、感じたいものを感じる。

そのことに感覚を向けている毎日は、

劇的に“変化”したりしない。

だけど、

これしか見えない、と思って、
ここからしか見れない、と思って、

はりついたように立っていた場所から、

ちょっと裏に回ってみるだけで、

ちがうものが見える、そのことを、

周囲が劇的に“変わった”ように、

感じることもあるかも知れない、

ただそれだけ。

〇〇〇〇

わたしはね、

いつでも、

みたいものを、
みたいところから、
みたいように、

見るよ。

感じたいものを、
感じたいところから、
感じたいように、

感じるよ。

それはまるで、
春のとりの巣みたいに、
あたたかで、
安心で、
そしてね、

望めばすぐに飛び立てる、

そういうところなの。

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