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sense of wonder

わたしは
コーヒーが好きで、
チョコが好きで、
水色が好きで、
森が好きで、
雨が好き。

大きな音が苦手で、
とげとげや、
チクチクが嫌い。

そういう好みだと、
知っている。

知っている、と、
思っていた。

〇〇〇〇

だけどいちど、

それらを〝好き〟でいることを、
〝嫌い〟でいることを、
やめてみた。

好きだと思っていること。
嫌いだと思っていること。
興味がないと、思っていること。

それらをいったん、
〝ただのソレ〟
として、存在させてみる。

そうしたらね、

好き、も、
嫌い、も、
興味ない、も、

ただの大枠の言葉であって、

それらひとつの言葉では
まとめようのない個々それぞれの振動が、

わたしを揺らしているのだと、

知った。

〇〇〇〇

コーヒーの香りに、

父のいる休日や、
山の喫茶店でのバイトや、
静かで暖かなひと部屋を瞬時に思い出して、
内側からひろがる肺。

雨の音に息が潜み、
その湿気と、葉や地面を打つ気配を感じ取ろうと
そばだつ全身の皮膚。

トゲトゲに
鋭い痛みを予想して、
こわばる後頭部や、
みぞおち。

〇〇〇〇

「好き」とは、

これらの感覚を〝わたし〟が

「また感じたい」
と思っているということ。

「嫌い」は、
なるべくもう、感じたくない、ということ。
(多分)

そして、

その感覚が、
もう薄れていたり、
もう飽きていたりするのに、

「好き」「嫌い」の認識だけが、
更新されていない

ということも、

実はあるのだ。

〇〇〇〇

わたし、に、

好奇のこころをむける。

わたし、は何によろこび、
何にはしゃぐのか。

何を怖がり、
何に安心するのか。

そして、
わたしのよろこびは、どんな感覚であるのか。
わたしの安心はどんな感覚であるのか。
わたしのこわさは、どんな感覚であるのか。

名前を見つけて終わりにしないで、
湧きいずるあなたの

ひとつぶ
ひとつぶを、

みつけて、
おいかけて、

それそのものを、

探求するの。

そうしたら、ねぇ、あなたって、
なんて豊かな世界そのもの。

飽きることのない、
○o。.センス・オブ・ワンダー.。o○

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