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堕ちて落ちて

この手に無ければ
渇望し
在れば
意識にのぼらない

此処に居ないと
「都合」が発動し
居れば尚さら
記憶は並べ換えられる

文字が
あ行から
ま行から
ら行から・・・
あらゆる角度の「いろは」から
堕ちては
保身の触手に捕獲され

存在が
始まりから
展開から
当然 語尾まで
落ちては
保身の触手が丸めこむ

一瞬前の一瞬の世界はそのままに
新しい虚構が出来上がり
それもまたそのままに
時間の墓処へ追い遣られ
嘘も都合も事実でも
同じ相(すがた)で漂い続ける

戻れないのは
いつの時制も現在だけで
届くことの無い彼方(あなた)の中では
瞬間で溢れる過去も
今見ることの出来無い未来も
総(すべて)の中で行き来している

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