【小説】『フラッシュバック』#9
なおも打ち合わせは続いた。この三人で、一体どうバンドをやっていくというのか。
まずはコンセプトというか、方向性を話し合った。
足掛かりは天使の一声(ひとこえ)によって、ただロックバンドであるということだけだった。三人が好きな音楽に関しても、ケイコは他にガールズポップもよく聴いて、天使はメタルやハードロックに夢中で、ぼくはオルタナティブ系統が好きという結果だった。こうして見事にバラバラだった。
そもそもロックとは何をいうのだろうか?
そして話し合った末にぼくらに共