人生は川のようなもの

1959年(昭和34年)東京生まれ。 これだけ生きてると、人生いろいろなことを経験する…

人生は川のようなもの

1959年(昭和34年)東京生まれ。 これだけ生きてると、人生いろいろなことを経験するもの。 僕の人生のできごとをつれづれなるままに、と思って始めたら 今のところ音楽の話ばかりになってます...(^^)

マガジン

  • 「眩惑のブロードウェイ」徹底解説

    ジェネシスが1974年にリリースしたコンセプトアルバムThe Lamb Lies Down on Broadway(邦題:眩惑のブロードウェイ) 。リリース50周年をむかえた今年(2024年)、このアルバムをまさに50年間聴き続けたわたしが徹底解説を試みます。本当の50周年、2024年11月22日までに完結できるか(笑)

  • ジェネシス関連記事

    ジェネシスと、メンバーのソロについての記事をまとめました。メンバー、元メンバーのソロについて触れている記事も含みます。

  • 洋楽ヒットソング1972〜1990

    1972年〜1990年、わたしが洋楽を聴き始めた中学1年から、30歳になるまでの洋楽のヒットソングを年ごとにまとめました。

  • 潰瘍性大腸炎の記録

    潰瘍性大腸炎の発症から闘病、そして長期寛解に至るまでの記録です。

最近の記事

〜第8章〜 The Lambツアーの全貌 (3)2nd American Leg (1975年1月10日〜2月4日)

クリスマス〜新年の休暇を各々過ごしたメンバーは、再びアメリカに集結し、75年の1月10日から再び北米ツアーが行われます。 スッキリしたスティーブ・ハケット アメリカに出発する直前、1975年の新年早々、メンバーは、そろってロンドンのサヴォイホテルに現れます。これは、Selling England by the Poundと、The Lamb Lies Down on Broadway が同時にゴールドディスクを獲得したことのレセプションでした。イギリスでのゴールドディスク

    • 〜第8章〜 The Lambツアーの全貌 (2)1st American Leg (1974年11月20日〜12月18日)

      The Lambツアーは、10月に予定されていたイギリスツアーがキャンセルされたために、北米ツアーからスタートします。このときアメリカでは、観客数2000〜6000のホールが中心で、カナダは10000を超えるキャパのスポーツアリーナで行われました。2公演行われた都市は、すでに彼らが一度ライブで訪れたことがある都市で、ファンベースがあると判断した場所だったそうです。 ショーのスタートと、ピーター・ガブリエルの脱退表明 11月20日、21日と、2夜連続のショーをシカゴのAud

      • 〜第8章〜 The Lambツアーの全貌 (1)ツアーの概要

        1974年11月20日、アメリカシカゴの Auditorium Theatre で、The Lamb Lies Down on Broadway のツアーはスタートします。 ロンドンとアメリカでのリハーサル ジェネシスは、まだアイランドスタジオでのフィニッシュワークが終了する前、74年10月の初旬、スティーブ・ハケットが怪我をする直前から、ツアーに向けたバンドのリハーサルをロンドンで開始しています。これは、シェパーズ・ブッシュ地区のダンススクールの地下室(ここはFoxtr

        • 〜第7章〜 アルバムリリースとマスコミの評価

          アルバムからの先行シングル、Counting out Time は、1974年11月15日にイギリスでリリースされました。典型的なアルバムバンドと見られていたジェネシスが、このとき初めてアルバムに先立ってシングル盤をリリースしたのです。 Counting out Time の不評とプログレバンドへの風当たり アルバムのリリースが当初予定より遅れ、そこにスティーブ・ハケットの怪我もあって、イギリス国内のツアーがチケット発売後に延期されるという事態になり、イギリス本国のファン

        〜第8章〜 The Lambツアーの全貌 (3)2nd American Leg (1975年1月10日〜2月4日)

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        記事

          〜第6章〜 ジャケットのアートワーク  (2)ストーリー繰り返しの謎

          さて、わたしが永年疑問に思っていたことが1つ残っています。それは、インナージャケットのあのストーリーの最後の部分が、アルバムクレジットの後に、冒頭から再度繰り返して、途中でブツッと終了しているということについての解釈です。 安部公房作品との偶然の類似 わたしはこのアルバムを初めて手にした高校生の頃、このストーリーの繰り返しについては、まさに「出来事の周期性を表現するため」にピーター・ガブリエルが仕込んだものだと完全に思い込んでいました(ストーリーはほとんど読めなかったにも

          〜第6章〜 ジャケットのアートワーク  (2)ストーリー繰り返しの謎

          〜第6章〜 ジャケットのアートワーク  (1)ヒプノシスの起用とその仕事

          デザイン集団ヒプノシスの起用 ヒプノシス(Hipgnosis) とは、1968年にストーム・ソーガソン(Storm Thorgerson)と、オーブリー・パウエル(Aubrey Powell)の二人が作ったデザインチームです。もともと彼らはピンクフロイドのメンバーと個人的な友人であり、A Saucerful of Secrets(邦題:神秘 1968年)からAnimals(1977年)まで、すべてのピンクフロイドのアルバムジャケットのデザインを担当しました。ピンクフロイ

          〜第6章〜 ジャケットのアートワーク  (1)ヒプノシスの起用とその仕事

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (23)D面-6 it

          歌詞はこちら いよいよアルバムのエンディング曲 it (*1)です。この曲は当初バンドメンバーはインストゥルメンタルと思っていたようですが、最後の最後にピーター・ガブリエルが歌詞をのせたため、メンバーと揉めたという曲です。 【テキスト】【歌詞】とその内容 ストーリーは前曲で完結しており、この曲の歌詞は、「 it は○○ 」 という言葉の羅列が中心となって構成されています。歌詞には全部で32の it が表現されているとされています(*2) つまり、言葉の羅列ばかりで、こ

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (23)D面-6 it

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (22)D面-5 In the Rapids

          歌詞はこちら いよいよ、ストーリー完結の曲です。必死の思いで助け出した兄の顔を見たら、それは自分の顔だったという最後の結末が歌われる曲です。 【テキスト】【歌詞】とその内容 曲は、ドラマチックな内容が歌われる割に、全体として穏やかなムードで統一されています。特に前半は、まだ急流の中で兄ジョンを助けようと奮闘しているレエルのシーンです。 歌詞も冒頭からかなりゆったり歌われているのですが、描写は急流にもまれて兄を助けようとするシーンなのです。 そして、歌は Verse

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (22)D面-5 In the Rapids

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (21)D面-4 Riding the Scree

          歌詞はこちら 故郷に戻る選択肢を捨てて、急流に流される兄ジョンを助けに向かったレエルが、Scree(ガレ場)(*1)を下り、急流に飛び込むまでが表現された曲で、トニー・バンクスのキーボードが大活躍しています。アルバムからのファーストシングルであるCounting Out Time のB面としてセレクトされた曲でもあります。 【テキスト】【歌詞】とその内容 流される兄ジョンを助けに、岩場を降りていき、レエルは水の中に飛び込みます。もうカラスが落とした黄色いチューブのことな

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (21)D面-4 Riding the Scree

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (20)D面-3 The Light Dies Down on Broadway

          歌詞はこちら アルバム中唯一、トニー・バンクスとマイク・ラザフォードが歌詞を書いた曲で、アルバム冒頭のタイトル曲のメロディがアレンジを変えて登場します。異世界を旅してきたレエルが、再びニューヨークの景色を見るシーンが歌われます。 【テキスト】【歌詞】とその内容 そしてトニー・バンクスとマイク・ラザフォードが書いた歌詞は、これまでほとんど1人称視点で語られていたのと異なり、ここでは3人称視点となり、変なダジャレもなく、わかりやすい表現となっています。 カラスを追いかけて

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (20)D面-3 The Light Dies Down on Broadway

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (19)D面-2 Ravine

          スリッパーマンの次は、再びインストゥルメンタルです。もうおわかりだと思いますが、この曲も、ステージでのスリッパーマンのコスチュームから、元のレエルの衣装に着替えるための時間稼ぎのための曲です。 【テキスト】【歌詞】とその内容 この曲もインストゥルメンタルですので【歌詞】はありません。さらに、スリッパーマンの前の曲 Silent Sorrow in Empty Boats と同じで、この曲についての【テキスト】も存在しないようです。スリッパーマンのエンディングの次の【テキス

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (19)D面-2 Ravine

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (18)D面-1 The Colony of Slipperman

          歌詞はこちら In The Cageとほぼ同じ演奏時間という、アルバム中最も長い曲で、かつ最もプログレっぽい体裁の曲と言って良いでしょう。曲はThe Arrival / A Visit to the Doktor / The Raven の3部構成となっており、8分を超える曲です。 【テキスト】【歌詞】とその内容 冒頭のインストゥルメンタルから、よく分からないピーターのかけ声みたいなセリフ(*1)に導かれて、バンドが一気に走り始めます。 The Arrival 歌詞

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (18)D面-1 The Colony of Slipperman

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (17)C面-6 Silent Sorrow in Empty Boats

          この曲は、Headly Grange での即興のジャムセッションから生まれた曲です。アンビエント・ミュージック風の曲ですが、この曲にはブライアン・イーノは一切関わっていないようです。 【テキスト】【歌詞】とその内容 インストゥルメンタルですのでもちろん【歌詞】はないのですが、実は、【歌詞】だけでなく、【テキスト】にもこの曲についての解説は一切無いのです。ひょっとすると、前曲The Lamiaのパートの最後の一文がこの曲のことを表現しているのか、とも思うのですが… やはり

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (17)C面-6 Silent Sorrow in Empty Boats

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (16)C面-5 The Lamia

          歌詞はこちら C面のハイライトとなる曲がこれですね。この Lamia というキャラクターも、前の Lilith 同様に、ヨーロッパでは割とポピュラーなキャラクターのようです。もともとはギリシャ神話に登場する女性の怪物ですが、 Lilith と同じく、時代とともにいろいろな物語に組み込まれているようです。 【テキスト】【歌詞】とその内容 前曲 Here Comes the Supernatural Anaesthetist でやって来た「死」と遭遇したはずなのに、何故かま

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (16)C面-5 The Lamia

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (15)C面-4 Here Comes the Supernatural Anaesthetist

          歌詞はこちら 洞窟内で岩に埋もれたレエルのところにやって来た「死」を歌った内容で、主にスティーブ・ハケットの作とされている曲です。 【テキスト】【歌詞】とその内容 前曲 Anyway で、岩に埋もれて身動きが出来なくなり、死を待つ心境になったレエルのところに、いよいよ「死」がやってくるのです。ここで「死」は、Supernatural Anaesthetist(超自然的な麻酔医)というイメージで語られています。そして、この「死」は人に近づいてきて、容器から「何かを吹きかけ

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (15)C面-4 Here Comes the Supernatural Anaesthetist

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (14)C面-3 Anyway

          歌詞はこちら トニー・バンクスの印象的なピアノで始まるこの曲は、Lylywhite Lilith 同様、彼らがそれまでのアルバムに収録していなかった、かなり古いレパートリーを流用して作られたものです。崩れてきた洞窟の岩に埋もれ、死を待つ状態となったレエルの心境が歌われますが、割と平易な言葉で歌われた Lylywhite Lilithとは違って、ここでのピーター・ガブリエルは絶好調のようです。この場面、この曲のイメージとちょっと違うのではないかとずっと思っていたのですが、これ

          〜第5章〜 アルバム全曲解説 (14)C面-3 Anyway