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(6/23)鞆の浦、海の見える古民家で | そのまま、ありのまま。


こんにちは。

無事、鞆の浦「ありそろう」さんでの最後の出店を終えることができました。

梅雨入り宣言の二日後だった当日、
鞆の浦のお天気は思っていたよりも穏やかだったり、いやはや雨風で嵐のようだったり。

そんななか、お客さん達が覗いてくださったり
ありそろうの長田さんがご家族やご友人に声かけてくださったりしたおかげで、
ご用意したおやつ、全て食べてもらうことができました。
お配りしようと焼いた生姜のクッキーも、全部旅立って嬉しかったです。

ほんとうにありがとうございました。




トップの写真は、お友達が撮ってくれたあんみつ。
(私の地元岡山から一時間以上かけて来てくれた。ありがとうすぎるよ。)

今回も、愛情たっぷり盛ることができました。


「アイスどこに置くか、いつも迷うんですよね」(色んな人に何回も聞いてた)

「やっぱり、端っこじゃない?」
「やっぱり、真ん中じゃない?」

答えてくれる人によって、それぞれ表情の違ったあんみつが出来上がって、これもまた愛おしい。

実は真ん中は少数派だったけど(笑)、
写真を見返して、「真ん中アイスもなかなか捨てがたいな…」なんて思っている私なのでした。

ね、真ん中も捨てがたいですよね?




2ヶ月だけなら頑張ってみようと進み出したものだけど、
「終わってほっとした」なのか、
「もう終わっちゃって寂しい」なのか、
また当日何を思うのか、どんな会話があるのか、
またまた、楽しみです。

先月のわたし より

前回のふりかえり記事の最後に書いたことばです。


最終日、私のなかに芽生えた気持ちは「また、やりたいな」でした。

正直、自分としては意外でした。

雰囲気のある ありそろう さんでの出店は、自分のなかで少しプレッシャーにもなっていたからです。

「この場所に見合ったおやつを作らなきゃならないんじゃないか」

「相応しい自分でいなきゃならないんじゃないか」


ワクワクしてお話を受けたけど、わたし、背伸びしすぎたんじゃないか。

前回の出店が終わった後も、まだこういう気持ちがあった気がします。

だから今回のときも、当日を迎えるまで、
もちろん楽しみではあったけど 休みの日などいつも心のどこかに出店のことが引っ掛かって、
落ち着いて休めないというか、お菓子作ってなきゃソワソワ不安になるというか。
そんな感じでした。



でも、今回の出店を終えて、その気持ちに少し変化がありました。

それはやっぱり、私のおやつを「おいしい」って言ってくれた人達がいたこと。

「ありそろうさんに相応しいおやつ」が作れたかどうかは、正直自分ではわかりません。

ただ、わたしが、オーナーの長田さんや一緒にコーヒーを出してくれたはまださん、まだ見ぬお客さんのことを思い浮かべて、ピンと来たおやつを作りました。


それでも、顔を綻ばせて「おいしいです」って言ってくれた人達がいた。



今書いていてふと、
前の職場(焼き菓子店)のお友達のことばを思い出した。

"自分が美味しいと思えるものを作っていると、共感してくれる方々が顧客になってくれる。
自信持ってやることがいちばん大事だと思います!"

なかなか私はその通りにはできていないけど、明るくて力強いことば。

私はときどきこのことばを思い出して、「よし!」と自分を元気づけていたりする。

このことばの意味が、実態を帯びてすこしわかった気がする。



正直、私の作るおやつは素朴で映えない。

身体にスッと馴染んでいくような何処か懐かしい味を目指しているし、食べた後に身体が疲れないことを大切にしているので基本的に芳醇なバターの香りとかもしない。

だけど今回の出店で、
「チーズケーキ好きとしては、あのチーズケーキは感動ものだった!」とか、
「シフォンケーキもふわふわで美味しかった」
「発酵あんこ美味しいですね〜」など、たくさんのありがたいことばをいただいた。

この経験は、つい、よく見せようと背伸びしがちな私にとって、とても大きなものだった。

私のそのまま、ありのままのおやつを、喜んでくださる方がいるんだ。

背伸びとか、しなくてよくて、
自分の信じるものを、自分がおやつを作る上で大切にしていることを、これからも唯大切にしていけばいいんだ。

そんなふうに、思うことができました。


アイスは、おでかけのときだけの特別だと。
まだ君にとって数少ないだろう "特別" に選んでもらえて
嬉しいなあ。


遠方からのご旅行で。
偶然のご縁が嬉しかったです。


*お写真は掲載許可はいただきましたが、
noteでは念のため口元のみにしています。





また、オーナーの長田さんや、一緒にコーヒーを出してくれた calma coffee roasters のはまださんと少し時間を共にさせていただいたことも、
私に、自分自身も「そのまま、ありのまま。」で在りたいなぁと思わせてくれました。

それは言葉にするととてもかんたん、
このお二人こそが、「そのまま、ありのまま」だなと、感じたからです。

もちろんお互いほぼ初対面同士としての気は遣いつつ、
取り繕うものがないというか、
少しだけど今までのお話なども伺うなかで、とても直感を大切にされているような気がしました。(あくまで、二日過ごしただけの私が感じたことですが。)

直接言われた訳じゃないのに、
この二人と居たら、「べつに、そのまんまでいいんじゃないですか〜。」って、言われた気にさえなる。

評するものも、必要もない。

そしてそれは言わずもがな、とても居心地がいいこと。
伸びをしちゃいそうになる。

だから、たったの二日だったので私の方は最後までなんとなく人見知りと緊張感は残ったまんまだったけど、
思っていたよりずっと緩んだ自分でいることができた。
(冷蔵庫に黒蜜ぶちまけた。ほんとドジ。)


お二人のような生き方…在り方は、いいなあと思う。
清々しい。人生だって感じがする。穏やかな笑顔に見え隠れする想いには優しい火が灯る。


もちろん、きっと、
見せていないだけで
もっと理想だってあるかもしれなくて、それと現実のはざまで悩むときもあるのかもしれない。


自身の思う方に進むなかでも、食べて生きていかなければならないために
少しの妥協や打算だって、あってもおかしくないと思う。

でも、自分のやりたい方、生きたい方に向かって生きるということは、
人をあんなにも自然体で清々しく見せて、
そういう陰りのようなものも表面上には感じさせないのだな。
そしてそれは、周りの人をとても安心させるのだな
と、二人を見ていて思った。

何せ直接的な話を深くした訳ではないので、
言葉がとても抽象的かつ私の一方的な半ば押し付けのようになってしまい
「?」な部分もあるかもしれませんが、
とにかく言葉ではうまく言い表せない、これぞ「そのまま、ありのまま」って感じだったのです。(最後は投げやり!)


コーヒーの淹れ方も、教えてくれた。
「(自分の出店のときは)丸パクリはしませんので!」と言ったら、
「全然大丈夫ですよ〜!」って笑っていた。





ひとつひとつの出店の機会を通じて、
私の中に「こんなことやってみたい!」が芽生えたり、
「やっぱりこれがやりたいことなんだ」と立ち返ったりしています。


今回のことも、
あたたかい笑顔やことばをくれたお客さん方、
声をかけてくれたはまださん、
場所をお貸しいただいた長田さんご夫婦、
遠くから来てくれた先輩、友達、
たったの二日間ではありましたが
ほんとうにたくさんの方々のおかげで
次に繋がる大切な経験となりました。

チーズケーキのコツもちょっと掴めたしね!✨



最後になりましたが、noteでお会いするみなさん、
出店に向けた葛藤や当日のお知らせ、ご報告、学び…など
この鞆の浦での出店に関してたくさんの記事を投稿したのですが
いつも長くなっちゃうのでほんと読んでくださるだけでとても嬉しくて恐縮ななか、
スキをくれたり コメントで応援してくださったり マガジンの追加など…
ほんとうにありがとうございました。

今回も、前回の「ぎおんぼう」さんでの出店の時もそうですが
顔だって見えないし、つながりの根拠なんて保証されたものじゃないけど
こんなにあたたかく応援し合うことができるのだなと「ほ〜〜」という気持ちになりました。
(急に語彙力)


発酵あんこのシフォンケーキ。
お友達が撮ってくれた写真が嬉しくて嬉しくて。




ありがとうございました。


初めてのことづくしで
心もいっぱい使ったので、ゆっくり休みます。


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