見出し画像

#6 めちゃくちゃ明るくなるコミュニケーションとは

コミュニケーションもっとうまくとることができないかな、と思うことが多々あります。家族や友達、会社のひとなどではなく、見ず知らずのひとたちとのコミュニケーションです。そう聞くと、え?!と思う方もいらっしゃるとおもいますが、僕自身そういっておきながら、ここ東京のマンションで暮らしていて隣に住んでいる人とはあいさつ程度。長話することはありません。エレベーターのなかで一緒になってもあいさつくらいです。

東京にずっと暮らしていると、こんなもんなのかなぁと思うのですが、一方で、4年間NYで暮らしていたとき、むちゃくちゃ話ししました。ニューヨーカーはものすごく話しかけてくるんですね。

友達のアメリカ人によるとニューヨーカーは気取ってる、なんていっていましたが、日本人の僕からしたらとんでもないです。もうとにかく褒める!とにかく話しかける!思い出深いのは五番街を歩いていたとき、20代くらいのアメリカ人男性に突然声をかけられました。「その靴めちゃくちゃかっこいいね!どこで買ったの?」と。僕は「え!?」と思いましたが、だって、まずはそもそも「あなた誰ですか!」なんて内心おもってしまったのですが、いやここはアメリカ、僕も咄嗟にちゃんと「これ買ったの日本だよ!」と答えました(ABCマートのセール品だったんですけど)それを答えたら、そのアメリカ人がものすごく残念そうな顔して「オーノー!それは買いに行けないよ!」と言って去っていきました。これが10年以上前の出来事なんですが、あのときのやりとりを鮮明に覚えています。そう言われて嫌な気持ちになることはないからです。アメリカ人はそういう声の掛け方がすごく上手だなと思います。

NYに4年滞在しました

彼らにとってコミュニケーションをとる、それは相手がプラスの感情を抱く、とても喜ばしく思う、明るくなれることを思わず口にしてしまうということ。心で思っていたことを笑顔で語りかける、そういうコミュニケーションがすごく上手だなと思いました。

国民性の違いも多分にあると思います。

たしかに東京の街を歩いていて、突然知らない人から「その靴かっこいいね」なんて言われたら違和感ありますよね。でもなぜか同じ人間が、日本では違和感感じるのに、NYで声をかけられた嬉しくすら思う。この社会のあり方の違いはどこにあるのか。帰国してから10年以上経つのですが、いまだに不思議に思います。

でもこれは、会社の同僚とか知り合いとかにはすごく簡単に言えるんですよね。「その鞄みたことなかった!すごくかっこいいじゃん!」とか。これはNYから帰ってきて積極的に声に出そうと思いました。だって、みんなが明るく嬉しい気持ちになりますからね。

頃合いの大人がもっとも苦手としているのでは

特におとなは苦手なのかなと思います。不思議なのは、赤ちゃんがいたり、かわいいペットがいたりすると、自然発生的に会話がうまれるんですよね。わんこかわいいね、今何歳ですか?とか。つい赤ちゃんをみるとニコニコしてしまう。赤ちゃんにむかって変顔して笑わそうとしたりしてしまう。僕だけですか?(笑)

なぜそうするようになったかというと、僕にもいま小学一年生の娘がいますが、赤ちゃんの時に、街中で、特におじいちゃんおばあちゃんなんですが、「かわいいわね、いま何歳?」とか。自分の子供がかわいいと声をかけられて嬉しくないはずありません。気付いたのは、なにかきっかけがあると会話が生まれやすいのかなと思いました。

赤ちゃんを抱いていたり、同列に並べるのもなんですが、かわいいチワワがいたり。そうすると簡単に会話が生まれるのですが、逆になにか間にはさむものがないと会話ができない。そんなことを考えたりしています。

そしてもうひとつ、アメリカにはレディファーストの文化があります。

これは徹底されています。エレベーターにのるとき、出る時、レストランに入る時、出る時。そこにいる女性、見ず知らずの人ももちろんです。ドアを開けてあげて「アフターユー」です。そして向こうで驚いたのは、女性に対してだけではないんですね。一緒に乗っている男性に対しても、男性が同じように「おさきにどうぞ」とドアを開けてあげるんです。これをされて嬉しくない人はいません。すると自分も積極的にやるようになるんです。嬉しいことをされたら、自分もする。するとみんなが明るくなっていく。当然のことなのですが、なかなかそれができてないのかな、と東京で暮らしていて思います。

日本とアメリカの違いは、そうしたレディファーストの文化がないから、特に会社だとむしろ女性がエレベーターのドアをあけて待っている。そこを偉いひとたちが堂々と降りていく。日本でずっと暮らしていると何とも思わなかったのですが、アメリカで暮らしてから帰ってくると、そうした光景はとても悲しい、残念な気持ちを抱きました。

本当にささいなことなんですけどね。お先にどうぞ、きょうの鞄かっこいいね、など相手がポジティブになれるような前向きになれるようななにかしらのアクションが、広く浸透していけばいいなと思います。一方で大都市圏だけなのかなとも思うんですよね。田舎にいったり、離島に行ったりしたら地元のひととすごく気さくに会話ができます。地域特有のものでもあるのでしょうか。皆さんはどうお考えになりますか。

(voicy 2022年3月25日配信)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?