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文章作りも写真構図も 引き算の発想が大事

最近抱える悩みの一つに、文章力が思うように向上していかないことがあります。(もちろん、自分の努力不足が大きいのですが)

以前、自己啓発も兼ねながら購入した、文章力を磨く為の本を読み返してみて、改めて感じた事を記事にしてみようと思います。

守・破・離の“守“が大事な文章作り

アドラー心理学をテーマにした書籍「嫌われる勇気」でも有名な 古賀史健氏の作品『20歳の自分に受けさせたい文章講義』

少し前の2012年に出版された本ですが、書く技術に焦点を当てながら、内容もかなり深堀りしてあって、他者にも強くオススメできる一冊です。

一部内容を紹介してみます。

「文体はリズムである」

リズムという、一見感覚的な表現で捉えがちな対象でも、この本では論理的な言葉で明確に表現されています。

・リズムを整えるには、接続詞が大変重要
・視覚的リズムには、句読点の使い方、改行のタイミング、漢字とひらがなのバランスが要求される
・断定言葉をうまく活用する

など

自分も文章を書く際に、特に気を付けているような基本原則が、この本では著者の経験を元にきちんと理論化されております。

とても分かりやすく、正に文章作りの教科書といっても良いのではないでしょうか。

ライターを志す人には、読んでおいて損は無い一冊です。

文章作りとは simple is the best(シンプル イズ ベスト)

とはいえ本を読んだから、即席で文章力が上達するほど世の中、甘くはありません。

・「主張」「理由」「事実」の3層構造
・「主観的視点」「客観的視点」の切り替え
・変に専門的な文章に特化させるのではなく、平易な文章作りを心がける

など一朝一夕では身に付きにくく、理解しづらい理論も盛りだくさん。文章作りの世界はとても奥が深いのです!

そんな中において、自分がしっくり来た理論の一つがこれです。

「文章作りの素材と題材とは、なにを書くか?ではなく、なにを書かないか?が重要である」

例えば学生時代をテーマにした文章の構成案を作るとしましょう。

この時に、卒業論文、サークル活動、ゼミ、アルバイト、一人暮らしなど、あれもこれもと詰め込み過ぎてしまうと、本人ですら主題や主張が分からなくなります。

このような時は、学生生活にとって絶対欠かせない要素を絞り込み、最終的に友人関係を含めたサークル活動に達したのであれば、そのまま書き込んでいくと良いのです。

他にも野菜ジュースとオレンジジュースを比較した商品説明の例があります。

普通、野菜ジュースは何種類もの野菜や果物が足し算的要素で加わっています。あれこれ混ざっていることで、色や味の明解な特徴はハッキリしません。

その点、オレンジジュースであれば、濃厚橙色とか、ほのかな酸っぱさや甘さなど、相手に向けてストレートに美味しさを伝えることができます。

どちらのシチュエーションも無駄な部分を削ぎ落とすことが肝要なのです。

写真構図の基本も スッキリさが重要

自分は趣味でカメラ撮影を続けています。
以前、撮影技術向上の為に、カメラ教室に通っていたことがあります。

その講座での教えの一つに、
主役(メイン)をしっかり決めてから撮影するという理論がありました。

仮にあなたが何も考えずに、漠然と写真を撮ろうとしたらどんな感じになるでしょうか?

多くの人は無意識のうちに、足し算的発想からメイン以外の色々な対象をできるだけ詰め込もうと、シャッターを切ります。

しかし後から確認してみると、何だかイマイチ評価の画像になっていたという経験、あなたは有りませんか?

これこそ、題材を詰め込み過ぎたことによる、主題の迷走といえるのです。

作品性の高い写真は、シンプルながら、主役・脇役・背景、各々が独立性を保った上で調和性も兼ね備えている。つまりバランスが良いのです。

簡潔だからこそ、主題が伝わりやすい!納得の理論です。

まとめ

古賀史健氏は、引き算的発想について、さらにこんなことを言及しています。

物事を”引き算”で考える作業は、最終的に「自分にとって、大切なものはなにか?」「自分とはどういう人間で、どんな価値観を持って生きてきたのか」を考えることにもつながっていくからだ。

無駄を省いた思考や価値観こそが、本来持つ自分の本質なのだと改めて感じました。

ここまでご愛読ありがとうございました

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