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トモロウ式ビオトープ

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自宅及び私有地に造成したビオトープ。または私有水田、私有休耕田に関連する記事のまとめです。
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#昆虫

オケラ♂

オケラ♂

私有水田にてケラを発見する。
泥まみれだったので、持ち帰ってトラップ用の穴空きコップに入れて洗浄した。

泥が落ちた事で翅脈がはっきりと確認できるようになる。

この個体はオスで間違いなさそうだ。

そういえば、自宅のビオトープからもケラの鳴き声が度々聞こえるようになった事を思い出した。

恐らくは窓の明かりに引き寄せられた個体がそこに住み着くようになったのだと思う。

ヨシに留まるハナムグリ

ヨシに留まるハナムグリ

最近はプランター水遣り用の桶に、採取したヨシを一時保管しているが、出勤前にそこを覗くと大型のハナムグリが留まっていた。

シロテンハナムグリだろうか。
シラホシハナムグリだろうか。
去年も同じような事で悩んでいた気もするが、覚えないままに時間が過ぎてしまった。

風に煽られてたまたまこの場所に落ちて来たのだと思うが、本種がここに誘引される理由が万が一あるとすれば「ヨシから餌の匂いを感じた」からかも

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ダンゴムシを捕食するクロナガオサムシ

ダンゴムシを捕食するクロナガオサムシ

帰宅してすぐに庭でクロナガオサムシを発見。
潰れたオカダンゴムシを捕食していた。
このダンゴムシは往来する宅配業者等に踏まれてしまったのだろうか。

このクロナガオサムシは新成虫だろう。
本種は秋に繁殖をして幼虫で越冬。
春に活動を再開して初夏までに蛹化と羽化を済ませ、盛夏は休眠をする。

羽化後間もないオサムシは軟弱かつ非常に軽量で、腹部などを見るとその薄さに驚愕してしまう。
羽化後は様々な餌を

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キノコ喰い

キノコ喰い

庭の倒木に生えてきたキノコにユミアシゴミムシダマシが集っていた。
他にもキマワリやクチキムシなどが見られる。

ゴミムシダマシの仲間はキノコを好む傾向があるため、この場所に来れば何かしらには必ず出会える印象だ。

もう少し経つとこの場所でコカブトが見られるようになるはず。
先日はキジが倒木に鎮座している様子が観察された。

ビオトープにてヒメゲンゴロウの自然繁殖を確認

ビオトープにてヒメゲンゴロウの自然繁殖を確認

2024/03/25

すっかり帰宅が遅くなってしまった。
採集に赴くような体力は残っていなかったが、暖かくなってきたので何か庭の生き物の動きを確認したいと思い、ビオトープに立ち寄る。

今回は普段観察している埋め込み型のトロ舟ビオトープではなく、シート上に4つ並べてあるだけのトロ舟を覗いてみた。

左上のトロ舟には自然に飛来したヒメゲンゴロウが棲み着いているようで、冬の間もこの日も同じように泳い

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アリにパスタを与えようとした者に対する畏敬

アリにパスタを与えようとした者に対する畏敬

採取した地元産水草に混入し、いつのまにかプラ舟ビオトープの賑やかしとして活躍していた外来種ヒレタゴボウ。
その実が熟し、種が溢れる前にと根本から伐採した。

しかし、少々判断が遅かったかもしれない。
しばらく前に発生したハスモンヨトウ等の鱗翅目幼虫がヒレタゴボウの葉だけでなく実も齧っていたようで、そこから種が溢れている様子が見られた。
その実は未成熟であったが、発芽能力を持っている可能性がある。

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ビオトープ観察記録2023/10/05

ビオトープ観察記録2023/10/05

秋も本番となり、ビオトープでは様々な植物が次世代に種を残すべく成長を続けている。

ビオトープの水際、エコトーン部分を覗くと、庭では見慣れない植物が生えていた。
一瞬だけスベリヒユかと思ったが、どうやら地元市内から持ち帰った水草の根際に紛れていたキカシグサが成長した姿だったようだ。
キカシグサという植物自体を初めて見るので、少し嬉しい。

同じくエコトーン部分に植えているイボクサは花を咲かせていた

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私有地にてキイロサシガメ終齢幼虫に出会いました。

私有水田トラップ経過報告

私有水田トラップ経過報告

前回

先日、稲刈り後の私有水田に仕掛けたピットフォールトラップの確認に向かう。
先に結論から言うと捕獲数は貧相であったが、トリカルネットを使用するメリットとデメリットを確認できたという収穫があった。
今後はもっと数多くトラップを仕掛けても良いだろう。

水田の最奥にて何か獲物が入ったトラップを発見。
中にはヒラタゴミムシ類とアオゴミムシが1匹ずつ確認できたが、コップの中身を出す際にヒラタゴミムシ

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笹藪のマイナー昆虫、ヒサゴクサキリ

笹藪のマイナー昆虫、ヒサゴクサキリ

ビオトープ周辺にて、連日ヒサゴクサキリを見かける。
家のすぐそばにある笹薮から来たのだろう。
オスであったりメスであったりするので、複数匹が飛来しているようだ。

ヒサゴクサキリは背面に瓢箪の様な模様があり、瓢の名を冠する由来となっている。

ヒサゴクサキリの顔には、近縁種のクビキリギス等には見られない特徴的な緑色が入る。
また、他の草食性キリギリス類と同じ様に比較的大きな顎を持っており、噛まれる

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水際におけるエンマコオロギの摂食行動及び水中への逃避行動

水際におけるエンマコオロギの摂食行動及び水中への逃避行動

数日前、新設したトロ舟ビオトープにてシオカラトンボが亡くなっていた。
メスのように見えるが、体全体が柔らかい雰囲気があった事と尾端の形状から羽化後間もない個体のオスであると思われる。
急な大雨が発生した事もあり、落水してしまったのだろうか。

1日が経過すると、亡骸は赤く色付いていた。
エビ等の甲殻類が死ぬと赤くなる事は有名だが、今回はそれとは異なり亡骸を栄養にセラチア菌が繁殖したケースに見える。

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ビオトープ増設日記2023/08/08

ビオトープ増設日記2023/08/08

エコトーン付きビオトープの構築を目指してトロ舟を設置してから数日が経過した。

この設置はビオトープの本を読まずに行った。
失敗しても『まあ後で直せるだろう』という甘い考えの元で。

予め傾けて設置をしたが、案の定「これ水平に置いて中の土を傾斜にすればいいだけだな」と後から気付く。
実際に後から軽く直せる物ではあるが、完全にノリだけで開墾と設置を行ってしまった感がある。
正直、改良すべき点を残して

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竹樋設置経過報告・竹筒トラップ仮製作

竹樋設置経過報告・竹筒トラップ仮製作

サトイモ苗場に竹樋を設置してしばらく経つ。
散水後はスズメバチやミツバチが給水に訪れる様子がよく見られるようになった。
基本的に刺激しなければ刺される事はないため、補殺する事なく放置している。

竹樋は私有地にて伐採した、水分を多く含む当歳の青竹を利用したために加工後は全体が大きく縮む。半分に割ったというのに、再び完全な筒となりつつあるまでに縮んでしまった箇所も見られる。
加工する竹に青竹を使用し

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庭マイマイカブリの襲来

庭マイマイカブリの襲来

帰宅後に庭を歩いていると、大きな影が地表を徘徊していた。
動きも大きさも明らかにオサムシ科のそれだったが、庭でよく見るクロナガオサムシの成虫が発生するにはまだ早いと思い、アオオサムシか何かだと判断して近づいてみる。
しかし、予想に反してその影の正体はマイマイカブリだった。
蒼く輝く細首(頭部から前胸部)を認識した際に、一瞬だけ思考が停止してしまったように思う。

この虫に出会えると本当に嬉しい。

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