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ビオトープにてヒメゲンゴロウの自然繁殖を確認


2024/03/25

すっかり帰宅が遅くなってしまった。
採集に赴くような体力は残っていなかったが、暖かくなってきたので何か庭の生き物の動きを確認したいと思い、ビオトープに立ち寄る。

今回は普段観察している埋め込み型のトロ舟ビオトープではなく、シート上に4つ並べてあるだけのトロ舟を覗いてみた。

左上のトロ舟には自然に飛来したヒメゲンゴロウが棲み着いているようで、冬の間もこの日も同じように泳いで物陰に隠れる姿が見えた。

そんな中、隣接する左下のトロ舟にも何か動く影がある事に気づく。
この場所では見慣れない昆虫の姿だ。

手で掬い、すぐさま確認をする。
まさかとは思ったが、その正体はヒメゲンゴロウの幼虫だった。

ヒメゲンゴロウ幼虫

それも1匹や2匹ではない。
少なくとも齢の異なる幼虫が7、8匹は確認できた。
昨年にこの容器内に棲む生物を調べるために隈なく網を入れた際にはボウフラやアカムシ、イトトンボのヤゴしか見られなかったので、今年に入ってから繁殖をしたという事になる。

本種は早春に繁殖を行う事で知られているが、トロ舟を並べただけの非常に簡素なビオトープにて多数の幼虫が発生するとは微塵も考えていなかったので、非常に驚いてしまった。

齢が異なる2匹の幼虫

終齢幼虫の姿も見られたが、このビオトープでは蛹化するための陸地(エコトーン)にアクセスする事が不可能ではないとはいえ難しい。

一度目の細かい網で容器の中身を浚い、普段メインで観察しているエコトーン付きのビオトープやその周辺へ幼虫を移動させる事も検討したい。

移動先候補の湿地帯ビオトープ



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