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「毎日1時間の執筆を、淡々と積み重ねる。」ー大人のためのファンタジー小説家に聞く

コワーキングスペース「新居浜びず」さんにて、インスタライブ配信に参加してきました!


▼「新居浜びず」とは


店主あこさん(ゲームクリエイター、ウェブディレクター)にお声がけいただき、小説家として活動される久生友貴さんの『拝啓、桜守りの君へ』刊行をお祝いしてのライブ配信。

小説家さんに物語作りを直接うかがえるなんて、貴重すぎる!!!

聞きたいことがありすぎ、場違いかとも思ったけれど、完全なるミーハー精神を炸裂させてライブ配信に伺いました。

▼久生先生の作品はこちら

富士見L文庫さんというのは、これまでの私にはあまり馴染みがなかったのですが、キャッチフレーズには「大人のためのキャラクター文庫」とあります。

”大人のライトノベル”というジャンルがあるんだね! 久生さんにも聞いて納得したのは、富士見文庫さんは、かつてコバルト文庫やライトノベルで多感な時期を過ごしてきた大人に向けたKADOKAWAさんのレーベルだそう。

大人のためのファンタジー小説、というジャンルに「おお」となりながら、30分のライブでは前のめり気味に

・執筆におけるプロットをどの段階で作るのか
・取材(実体験)と創作のバランス
・今回の執筆で苦心したところ、大切にしたところ

など創作にまつわる裏話を色々と伺ってみました。

もともとミステリー作家としても精力的に作品を執筆していた久生さん。ライトノベルでありながら、今回もミステリーの手法を用いているというお話が、とても興味深かったです。

ミステリーといえば、最後の種明かしの部分、物語を支える重要な核の部分をまず決めておいて、そこに向かって前章を書き進めていくのがオーソドックスな手法だそうですが、

今回も、「最終章の部分だけを決めて」、そこに向かって前段の登場人物やストーリーをつなぎ合わせていったのだそうです。

当然、全てをがっちり決めているわけでもなく、書きながら変えたり、思っていたのとは違う方向に進んだりもあるそうですが、

「オチが決まっている」

ことで、そこまでブレずに、取材や調べ物も効率よく取り入れながら、書き進めていったそう。

それを聞いて、「オチが決まっている」って、書く上ではやっぱりすごく大事だなと感じました。

オチを「決める」って、つまり、自分の作家性をそこに信じるってことなんだろうなって思ったんです。

ミステリーに限らず、どんなジャンルでも「オチを決める」って大事だと思います。

ミステリーにおける種明かし=その文章で何を伝えたいか、は、きっと同義ですが、そこが見えていないと文章は永遠に「着地」しないですね。そして、作者が着地できていないものを垂れ流しても、読者が楽しめるはずもない。


そんな作家としての基本的なことにも、内心「おお」と刺激を受けながら、ライブでは他にも今後の展開や、ペンネームの由来などあれこれ聞きまくり、あげくライブ終了後も質問攻めにしてしまいました(笑

作家を目指すみなさんにはきっと有益な情報もあるかと思いますので、ライブはびずさんのリールにて、ぜひご視聴ください!


それにしても、今日の結論としては、私には小説はとても書けないということでしたね(爆)

だけど一方で、同じ「書く」ことを仕事にしているものとして、「書く」にどう向き合うかというのは、それぞれに自分が自分のやり方で見つけていく必要がある、ということを学びました。

久生さんのお話で、これなら私にも真似できると思ったのは

「1日1時間と決めて書く」

ということで(笑)。

このnoteでも何度か、「終わりを決めて書く」とか「時間を意識する」とか
散々書き散らかしてきましたが、

久生さんも、15万字に及ぶ原稿を、1日1時間と決めてコツコツ書いて、積み重ねてきたそうです。15万字を・・・!!と思うと永遠に辿り着けそうもない道のりに思えますが、「1日1時間」と言われれば、私にもできそうな気もしてくる。

久生さんも「時間を決めて書く方が案外進む」ともふうにおっしゃっていて、それは私も実感として全くの同じでした。

同世代で、子育てもし、家庭を守り、という暮らしの中で、どのように執筆時間を作るのかというのは永遠の課題です。

ともすれば、私のように飲み込まれて、家庭が崩壊しかけてしまうことになりかねない。

淡々と毎日1時間を確保する、そこには、実は「いいものを書くぞ!」という意気込みよりも、筋トレのような「無」の境地の方がずっと大事なことなのかもしれません。

本気で書きたい、伝えたいことって、どんなことをしても形にできてしまう力が、私たちにもあるんだと思わせてもらえた、ライブ配信でした。

実は、ライブ配信には、「拝啓、桜守の君へ」の最終章だけを読み残して挑んでおります。全ての伏線が最終章で回収されるとのことで、さらに楽しみが増しました。じっくり読みます!


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