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『#Eぐみに会いに行く。』vol.4 【後編】 〜楽しく、生きること。〜

インタビュー企画『#Eぐみに会いに行く。』。今回は高校時代の同級生・ヤマのご自宅でお話を伺っています。前半では、これまでに住んだ街のことや、現在の暮らしについておききしました。後半では、お仕事について伺います。

『#Eぐみに会いに行く。』
vol.4

インタビュアー・神田朋子

今回のインタビュイー : ヤマ(仮名)
大学卒業後、都内の情報通信機器メーカーにて、営業、SE等を経験。現在は同社のマーケティングを担う。結婚後、2021年にマイホームを購入。

「強いマーケティング部門」を作りたい

神田:今、ヤマが働いてるのって、何の会社なの?

ヤマ:主に通信機器を扱ってる会社。今はマーケティングの仕事をしてるんだけど、入社した時は営業で、3年目に 出向 しゅっこうで外に出てね。

神田:出向って、自分から希望を出したの?

ヤマ:いや、特に自分から行きたいって言ったわけではなくて、「何でオレが選ばれたのかなー?」くらいに思ってたんだけど。

神田:ふーん。

ヤマ:でも今考えるとね、出向先って全員他社の人で。その時まだ25歳くらいだったんだけど、40歳とか50歳くらいの人たちに敬語で話されたりする中で、一人で色々やるっていうのはね、いい経験をさせてもらったなぁって思うよ。

神田:そっかぁ。

ヤマ:あとはね、そこでマーケティングみたいな仕事をしてる人がいたんだけど。いかに商品を売るかっていう戦略を立てて、営業に指示を出してくようなことをしていて。それがすごくカッコ良くて、「ああいう風になりたい!」って思ったんだよね。

神田:へー!

ヤマ:だから出向から本社に戻ってきた後も、ずーっとそれは思ってたし、周りの人たちにも、「そういう仕事がしたいです」っていうのは言い続けてたの。

神田:ふーん。

ヤマ:その後、社内に新しくマーケティング部門みたいなものは出来たんだけど、あんまり会社が力を入れてない感じで。それで今度は、「営業に的確に指示を出せる、強いマーケティング部門を作りたい!」って言い続けてたら、「そんなに言うんならやってみろよ」って、5年ぐらい前からそういう仕事を任せてもらえるようになったのね。

神田:へぇー! 熱意が買われたんだね。

ヤマ:今は有難いことに、いろんな部署と対等に話が出来る立ち位置にいるから。いい感じでやれてると思うよ。

神田:ヤマにとっては、その出向先で出会ったマーケティングの人が、相当、衝撃的だったんだね。

ヤマ:うん。多分当時、その人って今の自分と同い年ぐらいだったと思うんだけど。すごく印象に残ってるし、自分が今やってることにも通じてるね。

勝てるところで勝負する

ヤマ:今回こうやって話すことになったから、今までの生き方みたいなのを自分なりに考えたんだけどね。

神田:うん。

ヤマ:今もやっていて、昔からそうだったなって思うのは——基本的に「勝てるところで勝負する」っていうことなんだよね。

神田:勝てるところで勝負する……?

ヤマ:うん。大学受験の時も、まともに勉強したって受からないから、ハッタリと論文だったらいけると思ってAO入試で入ったし。就職後も、自分の長所というか、得意なところを伸ばして、とことん勝負するっていうのはやり続けてきたよね。

神田:ヤマが仕事で「勝てるところ」って?

ヤマ:オレが「勝てるところ」はね、人と話すことだったり、こう、”空気読む”っていうのに近いのかもしれないけど。要は、「人間関係の調整」みたいなところだね。

神田:おぉ! それって、けっこう希少価値高いんじゃない?

ヤマ:確かに、人間関係の調整は苦手な人が多いよね。でもオレはそういうのが得意みたいで。炎上してるプロジェクトに途中から呼ばれて、まとめに行ったりっていう仕事は多いかな。

神田:ふーん。

ヤマ:営業の仕事してた時も、基本的には「調整の仕事」だと思ってやってたんだよね。

神田:どういうこと?

ヤマ:例えば、お客さんが無理を言ってきてるところを、ちょっと抑えたりとか。社内に対しても社外に対しても色々調整をして一番の落とし所を見つけるみたいな。少なくとも自分ではずっと、そういうことをしてきたつもりなの。

神田:なるほどー。「人の調整」ってことは、マネジメントみたいなことも得意なのかな?

ヤマ:その話でいくと……実は若い頃に一回、転職しようかと思ったことがあってね。

神田:え? そうなの?

ヤマ:うん。それで、転職エージェントに「どういう仕事がしたいですか?」ってきかれて。当時、営業だったから、「モノを売るんじゃなくて、人を動かすみたいな仕事がしたいんです」って答えたのね。

神田:うんうん。

ヤマ:そしたら、「じゃあ、あなたは転職をするんじゃなくて、そのままそこで偉くなりなさい」って。「『マネージャー』ってそういう仕事だから」っていうのを言われて。それはね、なんかすごく腑に落ちたのね。

神田:なるほどー! じゃあやっぱり、これから出世していきたいの?

ヤマ:まあ、上の役職になってみたいっていうのは多少あるよね。結局ポジションが上がらないと見えない世界っていうのがあるんだろうし。

今も、楽しくやってるよ。

神田:このインタビューでは、「あの頃の自分に言いたいこと」っていうのもきいてるんだけど、ヤマは高校生の頃の自分に何か言いたいことはある?

ヤマ:うーん。特にないかな。今もあの頃も、考え方ってあんまり変わってないんだよね。

神田:へー。そうなの?

ヤマ:中学の時、親に言われたんだけど、「お前は『毎日楽しく生きられればそれでいい』って思ってるだろ」って。でも実際その通りでさ。結局、毎日楽しく生きられるのが一番だと思ってるんだよね。

神田:うん。

ヤマ:だけど世間ではそうもいかないらしくて。でもやっぱり、楽しいのが一番じゃん? そこを、どう楽しくするのかっていうのが大事なんじゃん。そう思ってるから、今だって楽しくしてるし、自分が楽しくしてれば周りも楽しくなるだろうって思って生きてる。それはずっと、変わってないね。

神田:そっか。

ヤマ:つい悲観的に捉えちゃうようなことでも、別の側面から見たら明るく考えられることだってあるでしょ? だからみんな、できるだけさ、楽しく考えられればいいなって、思うんだよね……。

神田:うん。

神田:ヤマ、今日はお家でインタビューさせてくれて、本当に有難う! 次はEぐみ全員で、バーベキューをしに来ようと思います(笑)!!

ヤマ:一気に全員はさすがにムリ(笑)! でもまぁ、これからいい季節だからね。

神田:うん! 楽しみにしてるね(笑)!


(取材日:2023年5月7日)

※取材当日はどしゃ降りでした。(どうやら神田は雨女のようです。)記事内の写真は別日のベストショットを交えて構成しています。

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