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ともいしの官能怪談

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恐怖と官能はヒトの根源的な存在とつながっています。 ここでは古今東西の怪談の、エロティックな面を脚色した小説を掲載していきたいと思っています。 (18歳以上向けです)
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#18禁

「畜生塚」(18歳以上向け)

「関白殿下が……高野山清巌寺にて、ご自害あそばされた由にございます」  治部様はそう私に…

tomoishi
10か月前
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「怪談乳房榎」(18歳以上向け)

 柳島に住む菱川重信は、年は三十七になる江戸で評判の絵師であった。元は秋本越中守に仕える…

tomoishi
11か月前
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「播州皿屋敷」(18歳以上向け)

 時は戦国時代。播州(播磨国)の姫路を治めていたのは小寺氏であった。小寺氏の重臣で青山に…

tomoishi
1年前
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「道成寺」(18歳以上向け)

【安珍と清姫の伝説】  奥州白河より安珍という僧が熊野に参詣に来た。この僧は大層な美形で…

tomoishi
1年前

雪女(18歳以上向け)

 武蔵国のある村に茂作と巳之吉という二人の木こりがいた。茂作は老人で、彼の年季奉公人であ…

tomoishi
1年前
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「天守物語」(18歳以上向け)

【群鷺山の地主神社の獅子に関する伝承】   播磨一国を治める武田播磨守はある日、紅葉山に…

tomoishi
1年前
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「いもり酒」(『苅萱桑門筑紫𨏍』より)(18歳以上向け)

 九州は筑前国の武将、加藤左衛門尉繁氏には、正妻の牧の方と側室の千鳥の二人の妻がいた。繁氏はどちらにも偏ることなく愛情を示し、二人の妻も日頃から互いに仲良くしているように見えた。  ある時、二人は一緒に琴を弾いていたが、やがて疲れたのか、二人とも碁盤を枕にして昼寝を始めた。そこに外出先から戻った繁氏が、二人がいる部屋を訪ねようとしたところ、何やら障子の向こうが騒がしい様子である。その時、障子の影に映っていたのは、二人の妻の髪の毛がどちらも蛇のようになって、相争っている姿であっ

エーリッヒ・ツァンの音楽(18歳以上向け)

 私は地図を何枚も広げて、入念に探してみたが、オーゼイユ街という町名は見つからなかった。…

tomoishi
1年前
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「豊志賀の死(真景累ヶ淵)」(18歳以上向け)

 江戸は根津の七軒町に住む豊志賀は、浄瑠璃の富本節の女師匠で、三味線を教えて生計を立てて…

tomoishi
1年前

「女殺油地獄」(18歳以上向け)

[前段までのあらすじ]  大坂本天満町で油屋を営む河内屋の次男坊の与兵衛は、放蕩の日々を…

tomoishi
1年前

「忍夜恋曲者」(18歳以上向け)

 鎮守府将軍源頼信の家来にして勇者として名高い大宅太郎光圀は、関東は下総国を旅していた。…

tomoishi
1年前

「インスマスの影」(18歳以上向け)

 蔭洲升という土地に私が目を向けるきっかけとなったのは、卒業論文のテーマに関連した文献を…

tomoishi
1年前
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「応挙の幽霊」(18歳以上向け)

 京都の若き絵師、円山主水は長い修行の旅からひさしぶりに自宅に戻ってきた。そして馴染みの…

tomoishi
1年前
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