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文字史料に遺らない伝統技術をどう維持するか
2022年度がスタートした。
学部や大学院の他、このところ公開講座である藝術学舎の講座開発に勤しんでいる。新型コロナウイルスの感染拡大で、大学での学び方も大きく変化した。大学教育2.0のように、オンライン授業の開発が進められている。
ただ闇雲にオンラインを進める訳ではなく、芸術大学ならではのオンラインでの学修効果がある講座、対面だからこそ理解できる講座を精査したい。
そうした中で対面講座を開いてい
「名付ける」ということ
先日、東京は下井草のギャラリー五峯に行く機会を得た。友人の小川哲さんの個展をみるためである。哲さんは町田に天点窯を持つ陶芸家である。彼の作る盃は、飲んだくれとしてとても手に馴染む。ゼミ生への卒業祝いの盃をお願いしても、気さくに引き受けてくれる私にとっては大切な友人の一人である。ギャラリー五峯で毎年同じ時期に個展を開いており、仕事の合間ながらお邪魔して様々な話を聞くのが恒例の愉しみにもなっている。
Total Recall
新型コロナウイルスの感染拡大が進む5月、映像作家であり友人の岩本さんから、「都市」について話をして欲しいと依頼を受けた。テレビでもまたYouTubeなどのインターネットでも、罹患者数や、その対策といった病理的な解説が多い中、あえてwithコロナの都市を考えてみるという興味深いテーマだったのでお引き受けし、都市と疫病といったいった視点で幾ばくか話をさせてもらった。
歴史から鑑みるに、日本において疫