tomo

6歳児と4歳児の母で、臨床心理士、公認心理師。児童発達支援施設で未就学の子どもに対する…

tomo

6歳児と4歳児の母で、臨床心理士、公認心理師。児童発達支援施設で未就学の子どもに対する支援を行う傍ら、地域における子育て支援にも携わっています。子育てひろば「みどりのへや」代表。

最近の記事

自分と相手の心地よい距離感を知る

先日、中学生に向けて乳幼児との関わり方について講義を頼まれ、お話ししてきました。 なんでも今度「職場体験」のようなカリキュラムがあって、私がひろばで活動している児童館もその場所のひとつになっているとのこと。 中学生たちが子どもたちのための手遊び歌や遊びの企画(単発型)をしにくるので、そのお手伝いを頼まれたという経緯がありました。 ママさん向けの講座はしたことがありましたが、中学生に対しては初めて。 対象は、乳幼児と関わる体験に興味を持っている中学生十数人。 どう受け止め

    • どれも本当の自分

      人には、私には、それぞれの人やいる場所によって違う色々な顔がある。 それの「どれが本当の自分」なのかというより、「どれも本当の自分」なんだろうと思う。 いくつかの顔があることで心のバランスがとりやすいこともあるだろうし、やりたいことへ向かって楽しめる自分も必要だと思う。 逆に、見られたくない自分や本当の自分は別にいるんだって思って見ないようにする自分の顔もあるかもしれない。 そこを見ないでごまかして生きていくこともできるけど、そうしている限り、地図の一部が欠けたまま冒険

      • 男性は毒蛇の姿が見えない・女性は岩に押し潰されているのが見えない‥考え方が違う他人同士がどう理解し合えるのか

        先日、こんな出来事がありました。 (Aは私、Bは旦那です) A「少しだけ早めに起きれたな。ん?シンクにコップがこんなに溜まってる。今全部洗っちゃおう」 B「置いておいたコップが水切りトレーの上にある?まぁ、いいや。全部食洗機に入れよう」 A「喉が乾いた‥。さっき洗ったコップを‥って、水切りトレーに置いたコップが全部ない!なぜ!棚にもない。(食洗機にあるのを見つけて)何で洗ったのにわざわざこんなことするの?!」 「ねぇ!何でコップ洗い直したの?!」 B「なんだよ!感染

        • 秘密基地のような思い出

          先日、会いたかった人たちと初めてお会いする機会がありました。 元々オンライン上では交流がある方たちだったので、やっと会えたねと喜びを確認し合い、何だか初めてお会いしたのにずっと前から知り合いだったような(それは間違ってはいないのですが)、不思議な感覚を皆で共有しました。 オンライン上でも気が合いそうだな、素敵な方だなと思っていて、実際に会うとやはり波長が合う感じがあって。 その時の楽しかった感じやお話しされる時のまなざし、お店のゆったりした雰囲気、共有した話、ご飯にコーヒー‥

        自分と相手の心地よい距離感を知る

        • どれも本当の自分

        • 男性は毒蛇の姿が見えない・女性は岩に押し潰されているのが見えない‥考え方が違う他人同士がどう理解し合えるのか

        • 秘密基地のような思い出

          ウェルビーイングについて考えてみた

          「ウェルビーイングのために」というnoteのお題を見かけて、以前六本木にある森美術館で行われていた『地球がまわる音を聴く』という美術展を観に行ったことを思い出しました。 この時の感想を思い出しながら、ウェルビーイングについて考えていきたいと思います。 (『地球の回る音を聴く パンデミック以降のウェルビーイング』2022.6.29(水)~ 11.6(日)に森美術館で開催) パンデミック以降のウェルビーイング こちらの美術展の副題が『パンデミック以降のウェルビーイング』。

          ウェルビーイングについて考えてみた

          近いところに宝石のような出会いがあった

          先日、ママ友とお茶する機会がありました。 私と、ママ友と、もう一人は、元々とあるオンラインコミュニティで知り合ったジムの経営者さんの3人で。 3人の共通点は、とある有名人の講演会に参加したこと。地元に有名人が来て講演する、その場で会ったのがはじまりです。 ジムの経営者さんは、その講演会の主催者。私ともう一人のママ友は、偶然会場で居合わせて「あなたも来てたんだ!」とお互いびっくり。それまでどんなコミュニティに所属しているかとか、どんな興味関心があるかとか、「子ども」以外の話はほ

          近いところに宝石のような出会いがあった

          みんなで子育てしよう

          はじめに 今年度、代表を受け継ぎ運営しているとある子育てひろば。地域に開かれた子育て中の親子の居場所として、毎週近隣に住む親子が来られています。 ひろばを運営する中では、公的機関(たとえば区役所など)とのつながりも大事にしているところです。その思いについて、この記事の中でお話ししていけたらなと思いました。 「近い関係」の仲間をつくるハードルが高い世の中 育児で「どうしたらいいんだろう」「これでいいのかな」といった心配なことや疑問は日々の子育ての中で無数に出てくると思

          みんなで子育てしよう

          弟の命日に思うこと。

          今日は、私の弟の命日である。 突然のことだった。あれから8年経つ。 いつも命日が近づいてくると、弟のことを思い出して身が引き締まる気持ちになる。 中学高校大学と、学生時代柔道に打ち込んでいた弟は、『自他共栄』という言葉が好きだった。 『自他共栄』 相手を敬い感謝することで信頼しあい助け合う心を育み、自分だけでなく他の人と共に栄える世の中にしようとすること。 柔道の創始者である嘉納治五郎が唱えた言葉だというこの言葉は彼の中での行動指針になっていて、私や家族に好きな言葉

          弟の命日に思うこと。

          絵本『ぼく』を通して感じた生のこと、死のこと

          詩:谷川俊太郎さん、 絵:合田里美さんによる、 「自死」をテーマにした絵本、『ぼく』。 2022年1月31日初版発行、闇は光の母シリーズの3作目です。 先日注文していたこの絵本が届き、読んだ感想を記しておきたくなったのでここに残しておこうと思います。 〜〜〜 この絵本にはカタルシスなどはなく、ただ穏やかに淡々と描かれる日常と、「ぼく」の視点から静かに繰り返し語られる言葉が印象的でした。 「死」は覆らないという重みをずしりと感じる作品でもありました。 死んでしまえば そ

          絵本『ぼく』を通して感じた生のこと、死のこと

          わくちゃんの冒険③〜大風がおしえてくれたこと

          わくちゃんは冒険を続けていた。 自分の中から湧き出てきたわくわくの炎を絶やさないようにしながら、まっすぐまっすぐ歩き続けていた。 わくちゃんの足取りはいくらか頼もしくなったろうか。少なくとも、冒険に出る前のわくちゃんはもうそこにはいなかった。歩くことをためらわなくなった者の足取りは、生き生きとした力強さがあった。 なんと言っても、わくちゃんは頼もしい装備も新たに身に着けていた。 それは「まもるくん」が形を変えた姿だった。 一緒に旅をしていたまもるくんは ある日、わくちゃ

          わくちゃんの冒険③〜大風がおしえてくれたこと

          わくちゃんの冒険②〜信じて、見守ること

          「わくわく」を司る、わくちゃん。 「現実的な目で統制する」、まもるくん。 その2人の冒険の変遷、第二話です。 第二話「まもるくんの変化」 わくちゃんとまもるくんは冒険に出かけた。 わくちゃんがわくわくに従って行動していると、エネルギーがどんどんみなぎってとっても生き生きとしている あぁ、本来の私はこうだったんだぁ‥! わくちゃんは、子どもの頃の無邪気で好奇心たっぷりの、わくわくすることに貪欲だった頃の自分を思い出していた。 初めはあれこれ心配で わくちゃんから目

          わくちゃんの冒険②〜信じて、見守ること

          わくちゃんの冒険

          こんにちは😊今回は創作話をひとつ。 自分の考えや感情と距離がとれなくなって、何が本当に言いたいのか見えなくなってしまうこともあるかもしれません。私の場合、イメージに置き換えると現状を捉えやすくなることがあります。 ある時の私の中のイメージをもとに短いお話を書いてみました。私が行動を起こすきっかけとなった、内的プロセスのお話です。 第一話「わくちゃんと閉ざされた門」 私の中にはわくわくを司る「わくちゃん」と 自分の大事な領域を守る分厚い外壁と分厚い門を守る「門番」がいた

          わくちゃんの冒険

          自分にとっての「幸せ」ってなんだろう

          私はとあるオンラインのグループに所属しており、時々そこで座談会を開いています。社会人の皆さん同士、肩の力を抜きながら大事な話ができる場を作っています。 そこで以前テーマにしたものの一つが「幸せってなんだろう」でした。 「幸せ」とは…。 わくわくすること、やりたいことを追い求めることなのか。 心の中が充実していて満たされている状態なのか。 自分のありのままを理解したり、身近な大事な人に気づいてもらうことなのか。 自分で選択し、手綱をひいている感覚を持てていることなの

          自分にとっての「幸せ」ってなんだろう

          誰かの声を受けとめるために

          以前の投稿から間が空いてしまいました。前回までの投稿では、私がしてきたことややりたいことを中心に書いてきました。 仕事に育児に奔走していてなかなか文章を書く時間がとれない日々が続いていましたが、 このところ、「自分の考えの軸」を再確認したいという思いが強くなってきて、それを文字に残しておきたいという気持ちがむくむくと出てきました。 なのでマイペースにはなりますが、また少しずつ投稿していこうと思います。 新型コロナが流行し、withコロナの時代になってきて見過ごせないの

          誰かの声を受けとめるために

          ソーシャルディスタンスの時代における「触れ合い」

          「親子のための場所を作りたい」。と前の記事でも書きました。 私は、とあるNPO法人のスタッフとして、地域でオフラインで行われる単発、あるいは連続の子育て講座に出向いています。 先日の講座で、あるお母さんがぽつりと一言。 「普段あまり外に出れてない。ここ(会場となった商業施設)に来るくらいです」 とお話されていました。 普段の日常の中に、「感染予防」の視点は外せないものになっています。 自分1人ではない。子どもや家族、守る存在がいるとなると、なおさらです。 それで

          ソーシャルディスタンスの時代における「触れ合い」

          地域に開かれた親子のための「場」をつくる

          これが、私のやりたいこと。 今、実現に向けて勉強し動いていることです。 一人でも多くの親子が、より絆を深めたり健やかに生活していけるように。 心の中で孤独感や孤立感、不安な気持ちに襲われながらも、恐れから交流の窓を閉じてしまわないように。 ほっと肩の力を抜けるような、繋がりを持っていられる場所を作りたい。 昨年コロナウイルスの影響で、学校や保育所が一斉休校になり、初めての緊急事態宣言下でステイホーム生活が始まり‥ そのような中で私の内側から沸いてきた考えです。

          地域に開かれた親子のための「場」をつくる