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むりやり大学受験させられた話

私は現在、43歳、もうすぐ44歳になります。
小4から16歳までひきこもっていたのですが、
16歳の時に大検(現在の高認)の学校に通うことになりました。
長らくひきこもりでしたから、久々の学校でした。
大検の学校はフリースクールのようなところで、
様々な事情の人が来ていたこともあり、
比較的通いやすい学校でしたので、私でもなんとか通えました。
2年半ほどで大検を全科目合格し、
ようやく高校卒業と同程度の資格を得ました。
資格を得られたことでホッとしたのですが、
それはつかの間だったのです。
19歳の時に、母親から「大学へ行け」と言われたのです。
自分としてはムリだと思いました。
大検の学校はなんとか通えても、
そもそも普通の学校にすら行けないから大検を取ったのに、
普通の大学なんて行けるわけがないと思ったんですね。
母に、行きたくないと断ったんですが、
「いいから行け!!」と怒鳴りつけられ、
無理やり受験させられることになりました。
それなのに、いざ受験をする段階になったら母が、
お金を出すのは父親だからと言ってきて、
「お父さんに頭を下げて『大学に行かせてください』と言え」
と言われます。
私は嫌だと言ったんですが、
嫌がる私を、むりやり母が父の前まで連れていき、
頭を押さえつけるようにされ、
無理やり頭を下げさせられたのです。
しかも母は、
「この子が大学でがんばりたいと言っているからお願いします」
と言うのです。
私は頭を押さえつけられながら心の中で、「え?!」と驚きました。
そもそも私はやりたくないのです。
それなのに、無理やり頭を下げさせられて、
「私が大学に行きたいことにされた」のです。
しかし、父が怖かった私は本当のことも言えず、
母の思うようにされるのでした。
もう25年も前の話ですが、
今でも思い出すと心が屈辱でいっぱいになります。
結局、無理やり地元の短大を受験させられ、
通うことになりました。
しかし、もともと学校に不慣れな私は、
友人も出来ず孤独な2年間を過ごすことになりました。
そして、短大を卒業した時に、母から
「やっとこれで私の仕事も終わり」と言われたのです。
母の自己満足のために2年間我慢させられたのか、
と思うと悔しくてたまりません。
今思うと、なぜ母の言うことを聞いてしまったのか、
なぜ断り切れなかったのか、
自分自身の主体性の無さに対してとても後悔しています。
「後悔している」と言うと、
『大学まで出してもらえたんだから親に感謝しろ』
と言う人もいるでしょう。
しかし、私にとってはこの時の出来事はトラウマでしかないのです。
短大を卒業後、フリーターを経て上京し、事務職に就きましたが、
(発達障害のため)働くことが出来ず、
「大学出てるくせに使えない」と言われました。
行きたくて行ったわけじゃない大学を出てることで、
「大学を出てるくせに」が余分にくっついて、
悪口を言われるのは辛かったです。
『大学行けるだけで贅沢だ』と言う人もいるかもしれませんが、
私にはある意味で逆効果でした。
親の言うとおりに生きてしまったことはもう取り返すことはできません。
過去を振り返ると後悔がありますが、
自分の主体性の無さも要因の一つであるのも事実です。
それならば、気づいた今から変えていこうと思うのです。
といっても何か特別な事をするわけではなく、
要するに自分の気持ちを大事にすることなのかなと思います。
「自分軸」というものですね。
これからの人生は自分軸で生きることを大切にしたいです。
振り返って分析すると、両親にも発達障害傾向があったのかもしれません。
それに、時代的・社会的な圧力もありました。
私一人ではどうすることもできない状況だったとも思います。
あれから時が経ち、社会は少しずつよくなっていると信じて、
これからを生きたいですね。

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