岸田総理も大変なのかも 2/3 ばらまきすぎ!?
前編では、内政面での岸田総理の苦悩を考えてきた。しかし、「ばらまき」と言われるように、外交面での指摘も多い。そのため、外交面での苦悩を考えてみたい。
2.外交面
ウクライナ情勢を始め、世界は動乱しております。岸田総理があたかも内政を顧みずに「ばらまき」を続けているように見えます。では、彼には何が見えているのでしょうか。
1.まずはウクライナ
外交で近年意識されているのは、ウクライナーロシア情勢でしょう。今でも攻防が続いており、「ウクライナが反撃成功か?」みたいな感じで、時々ニュースにも挙がっております。
日本の意識も国家予算に反映されており、「ウクライナ情勢経済緊急対応」という名目で1兆円の予備費が組まれております。
また、2022年の原油(石油)生産量を見てみると、ロシアは世界第3位です。しかし、今は各国がロシアに輸入規制を行っていることもあり、市場に出回る石油の量が減り、値段が高騰しております。
加えて、ウクライナ地域はチェルノーゼムと呼ばれる肥沃な土壌があり、小麦の生産などが盛んです。なので、今回の戦争による影響も大いに考えられます。
そのため、「新型コロナ・原油価格・物価高騰対策」の名目で、4兆円の予備費が組まれております。
つまり、合計5兆円の予備費があり、日本政府もウクライナ情勢に目を光らせ、日本への影響を減らそうとしている訳です。
2.アゼルバイジャンが暴れる!?
アゼルバイジャンという国をご存じでしょうか。ウクライナとロシア国境に接する「黒海」を隔てて、対岸の地域にある国です。イランやイラクの北です。実はこのアゼルバイジャンが暴れているのです。
アゼルバイジャンとアルメニアは「ナゴルノ・カラバフ」という地域をめぐって長年争ってきました。なぜなら、位置的にはアゼルバイジャンの中にあるのに、アルメニア人が多く住んでいて実効支配し、どっちつかずで揉めているのです。
しまいには、「ナゴルノ・カラバフ」自身が勝手に独立宣言をするほどです。
少し前までは、ナゴルノ・カラバフとアルメニアは「ラチン回廊」という細い通り道でかろうじて繋がっておりました。
しかし、今回アゼルバイジャンが侵攻し、その回廊を塞ぎました。そのため、ナゴルノ・カラバフを支援するルートがなくなり、アゼルバイジャンに占領されたことになります。
実はこの「ナゴルノ・カラバフ」はロシア軍が駐留し、紛争が起きないように監視していたんです。ではなぜ起こったのか。
「ロシアが弱体化し、ウクライナに釘付けだから」
です。だから、「今なら誰も邪魔せんやろ!」ということで、侵攻したんです。
しかし、これは小国ではありますが、とんでもない爆弾です。
なぜなら、「アルメニアとイラン」は「トルコとアゼルバイジャン」を敵視しており、「アルメニアとイラン」は「細い回廊」で繋がっております。
さっきも見ましたよね。もしその回廊をアゼルバイジャンが塞ごうものなら、イランは孤立してしまう。だから、イランが抵抗する可能性があります。
そうなると、トルコもそれに対抗しかねません。つまり、中東をめぐって戦争が起きかねない、ということです。
3.アフリカでクーデター!?
2020年のマリ、2022年のブルキナファソに続き、ニジェールがクーデターを起こし、軍事政権を樹立しました。
動機は「植民地時代からのフランスへの反感」と「イスラム過激派の脅威」であると思われます。
支持者には「民主的な政府よりも軍の方が過激派対策に長けている」という考えもあります。
ここでの問題は、フランスの代わりにロシアに接近していることです。ロシアの影響力が増すと、国連での意見力も増し、より外交が複雑化していきます。
だからこそ、政府はアフリカに支援の名目で「投資」しているのでないでしょうか。それは「円借款」だけでなく、無償の支援をすることで、未来の利益(影響力)を掴もうとしているのでないでしょうか。
4.南シナ海がピンチ!!
中国が南シナ海の9割以上を領有主張していることをご存じでしょうか。なんとこれを実効支配するためなのか、挑発なのか、フィリピン沖に全長300メートルの障害物を配置した。
当然、フィリピンはこの行為を非難したが、おそらく中国は今後もこうした侵犯を繰り返すでしょう。
中国は日に日に勢力を増し、これからもズカズカと周辺国を犯すでしょう。
そのため、日本は「防衛力強化資金繰入れ」という枠で約3兆円を確保し、防衛費と合わせて約11兆円を防衛力増強に充てるつもりでしょう。
5.「ばらまき」は愚策?
上記の出来事以外にも、世界では様々なことが起こり、動乱を極めております。つまり、紛争・貧困・災害・移民・物価上昇に喘ぐ者が世界中でいるのです。
上記の国際情勢をみれば、「ばらまき」は愚策でしょうか。私はこれに関して深い知識がないので、この是非を詳しく語れません。
あなたは上の情報をみてどう思いましたか?これでも、「岸田はバラマキばっかり!」と声高に叫びますか?
それもあなたに与えられた自由ではありますが、それを叫んだところで何も変わりません。
だからと言って、耳障りの言い文言を連ねる「ポピュリズム政党」に耽溺しては、むしろ「より良い社会」の実現から遠のくでしょう。
次回は「増税クソメガネ」を前にして、「国民は何をすべきか」を述べていきたいと思います。
参考文献
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