題:ウィリアム・ブレイク著 土井光知訳「ブレイク詩集」を読んで
どこで知ったか記憶がないが、紹介されていた詩を良いなと思い読んだ詩集である。結論から述べると言葉が柔らかくて実感を伴わせた感情が素直に表現されている。日常に張り巡らされている感覚が喜びと悲しみを歌い、柔らかくて優しい言葉が包んでくれる詩である。類似の詩人を選ぶとするなら、エミリー・ディキンソンを思い浮かべるが、ディキンソンのような小さな秘密や神秘性はない。言葉の運び方が似ていないこともないということだけである。ブレイクには霊性に預言性や潜まれている神性への崇拝や恐れなどがある