カンザキ モモノコ

30代の会社員。役者を目指してました。演劇、映画、ドラマ、本、音楽、アニメ、日常。心と…

カンザキ モモノコ

30代の会社員。役者を目指してました。演劇、映画、ドラマ、本、音楽、アニメ、日常。心ときめいたあれやこれ。

最近の記事

異世界・ラジオ体操

小学生の頃。マンション下でのラジオ体操。参加するとスタンプがもらえる。私のカードにはほとんど花丸がついていた。 うちのラジオ体操イベントは1番と2番をやった後、マンションの敷地を一周するルールがあった。と言ってもちゃんと走ってた人はほとんどいない。私含めてゾロゾロと歩いていた。まだ眠そうな友達との会話もまばらで、かわりに蝉の叫びがよく聞こえていたのを覚えている。 強制的イベントではないし、親も絶対に行けと言う人ではない。 ただ不思議と、行きたくないという感情にはならなかった

    • もう少しで退社する。

      有休消化をのぞくと会社へ足を運ぶのは残り数日。 辞めようか続けようかは1年半ほど悩んでいた。30代に入ってからはここにいるメリットとデメリットを何度も天秤にかけた。加えて、昨年会社全体である変化があり、その中で辞めるのは忍びないと天秤にかけるのを一旦やめて結論を先延ばしにしていた。 今年に入り落ち着いたところでもう一度メリットとデメリットを天秤にのせる。メリットの方が少し重い気がした。それでも私は、辞めることを決めた。 人間関係が最悪と言われればそうでもない。 キー

      • ネガティブだから、遅刻しなかった

        基本私はネガティブだ。自意識過剰と自己嫌悪と自虐で自分を傷付ける毎日。他人になにかされて傷つくよりも、自分で思い込んで傷つく方が多い。 だからたまには私のいいところを見つけないと、落ちるところまで落ちてしまう。無理矢理ポジティブになろうとしなくても、悪いとこだけ見てると自分を見失いそうになる。本当は私以外のだれかに褒めてもらいたいけどなかなかそんな機会もないし、自分で自分を褒めて肯定するしかない。 いいところってなんだろう。 そう考えた時浮かんだのは、遅刻をしないところ

        • プランクと書く力

          コロナが流行った3年前。分かりやすく体が重くなった。 私の職場は一時休業、後に在宅勤務となり、必要最低限の買い出し以外は外に出られなかった。それになんだか外に出る気にもなれなくて、結果家で過ごす時間が圧倒的に増えた。 家時間に比例して体積も増えた。写真で振り返ってみても下っ腹はぼこっと出ていたし、太ももはその名の通り太い。肘から下は細くてもその上が肉厚で、所謂コロナ太りというやつだった。 さすがにまずいとYouTubeの筋トレ動画をザッピングしていると、あるプランク動

        異世界・ラジオ体操

          ああ、寂しい。悔しい。醜い。

          私はあの頃を知らない。”みんな”が知るあの頃を知らない。 感動を知らない。喜びを知らない。感動して胸がギュっとなったみたいな感覚も知らない。だってその時のことを知らないんだから。 それが少し寂しい。 その輪の中に今は入ってるはずなのに、もっともっと狭い輪の中で語られている過去を知らないことが寂しい。 そして悔しい。長く永くそこにいるからこそ知ることができた過去を。その時の感動を。喜びを。胸がギュっとなった感覚も。 どうしたって私は過去の出来事として、ピリオドを打っ

          ああ、寂しい。悔しい。醜い。

          中学生の頃、幽霊部員になった。

          美術部だった。 美術といっても八割はイラスト部みたいなもので、放課後に美術室で各々が好きに描いて好きに話す。そんな活動内容だった。イラストを描くのが好きだったことと自由度の高さに惹かれて入部。小学校からの友人も一緒だった。 はじめは楽しく過ごしていた。漫画やアニメの話をするのも、好きなキャラクターを描くのも楽しかった。 でも夏の終わりかけ、担任の先生に勧められて生徒会に立候補し書記として当選してから少しずつ変わっていった。 なかなか部活に行けなくなった。生徒会の時

          中学生の頃、幽霊部員になった。

          希少な存在になりきれない

          自分の輪郭を確認することがすきなので、占いや診断はついやってしまう。 数年前、「これ当てはまると思う!」と友達から送られたサイトには「HSP診断」と書かれてあった。調べると、HSPとはひとつの概念的なもので、簡単に言うとHSP=繊細な人らしい。 長い付き合いの友達が言うならきっと当てはまるんだろうなと、寝転びながら質問事項に答えていく。 「強い光や音、においにストレスを感じますか?」 あー、感じる。舞台やライブの光は大丈夫だけど電気付けたままは眠れないし、大きい物

          希少な存在になりきれない

          私だけのヘアゴムをつくるため #映画にまつわる思い出

          金曜ロードショーで放送されるたび、最後まで見てしまう作品がある。 それが「千と千尋の神隠し」だ。 初めて映画館で見たのは小学生の頃。 父と弟と一緒に、自転車を漕いで映画館まで向かった。 どうやら父はジブリ作品の中でも特にこの映画が好きで、ガラケーのストラップにカオナシを嬉しそうにつけていたのを覚えている。 あれ以来何度も見た。物語も展開もわかる。セリフも少しは覚えてる。 それでも始まったら不思議と見入ってしまう、そんな魅力が詰まった作品だ。 物語の終盤。栞を挟んで、いつ

          私だけのヘアゴムをつくるため #映画にまつわる思い出

          染めて、切って、馴染ませて

          最後に美容院に行ったのは昨年の11月末。 ライブの時期に合わせて髪を整えに行った。 あれから4ヶ月が立ち、色はすっかり抜けて、顎ラインだった髪も肩につくようになった。 私が美容院に行くきっかけは2パターンあって、ひとつはライブや観劇といったイベントに合わせて整えに行くパターン。 もうひとつは、思い立った時。気持ちがどうにも晴れなかったり、急な変身願望に駆られて予約をするパターン。 今回は前者でもあり、気持ち的には後者でもあった。 気圧の変化に弱い私は、ここ数日調子が良くな

          染めて、切って、馴染ませて

          はじめまして。モモノコです。

          小学生の頃。 友達の狭い部屋で、少女漫画誌を持ち寄って読んだ放課後。 中学生の頃。 先生にバレないよう、布袋の奥に忍ばせた漫画とMD。 高校生の頃。 週に一度、4階の廊下で一緒にお昼ご飯を食べた時の静けさ。 専門学生の頃。 終電がなくなって一緒に朝まで隠れた漫画喫茶の、皮の質感。 私のすきな“ぬくもり”たち。 * はじめまして。カンザキ モモノコです。本名じゃないです。 自己紹介をどう書こうか考えていましたが、せっかくなら「好きなこと」を書くことにしました。と言う

          はじめまして。モモノコです。