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プランクと書く力

コロナが流行った3年前。分かりやすく体が重くなった。
私の職場は一時休業、後に在宅勤務となり、必要最低限の買い出し以外は外に出られなかった。それになんだか外に出る気にもなれなくて、結果家で過ごす時間が圧倒的に増えた。
家時間に比例して体積も増えた。写真で振り返ってみても下っ腹はぼこっと出ていたし、太ももはその名の通り太い。肘から下は細くてもその上が肉厚で、所謂コロナ太りというやつだった。

さすがにまずいとYouTubeの筋トレ動画をザッピングしていると、あるプランク動画が目に飛び込んだ。プランクとは、両肘下とつま先だけで体を支える体幹トレーニング。以前ジムに通っていた時にやったことがあった。でもその時は10秒を越える前に体がブルブル震えて、とても恥ずかしい気持ちになったのを覚えている。

動画内にいる女性は1分間もプランク姿勢を保っていた。それを何セットも行っている。
憧れた。誰に見せるわけでもないけど、私も1分間保ってみたい。恥ずかしい思いと重いを上書きしたい。私は1分間プランクを目指し始めた。

もちろん、最初はやっぱり10秒が限界だったし、なかなか壁を越えられなかった。そんな日が続くと惨めになって辞めたくなる。結局無理じゃんって一時的に諦める。

それでもつづけた。

正直毎日つづけたわけじゃない。何日、何週間か空けたこともある。だけど肉厚な自分の体を見て、思い出したかのように再びプランク始めた。
心機一転と挫折を繰り返していくうちに、いつの間にか10秒の壁をクリアしていた。そして次第に20秒、30秒・・・と時間が伸びていく。そうなるとこっちのもんで、あとは根底にある負けず嫌い精神によって「30秒まで出来たんなら1分やってやる」とまた時間が伸びていった。


最近気付いたことがある。朝起きると、お腹が前よりも平らになっていた。
消化した朝も食べた後の夜みたいにぼこっと膨れてた下っ腹が、朝になると平らになっていた。それに、ご飯を食べてもあまりぼこっと膨れなくなった気がする。
今の私は、プランク1分間×2セットができるようになっていた。


身をもって「継続は力なり」を体感した今の私が次につけたい力は、書く筋力。
書くことはすきで、でも自分に自信がなくて、面白い文章とただ書きたい欲望の狭間に揺れて、面倒だったり苦痛を感じてやめてしまって、でもやっぱり書きたくてリセットして心機一転、書く。その繰り返しだった。

その循環をかえたい。やっぱり無理だとめげても、切り替えてすぐに書ける瞬発力がほしい。

書いて書いて、筋肉をつけて、面倒も苦痛も感じないくらいに基礎筋力をつけたい。自信のなさも、続けていれば気にならなくなるかもしれない。ぼこっと出ていた下っ腹がいつのまにか平らになっていたように。

だからまずは自分の成功体験を残しておく。そして、書いたからにはプランクもやっておこうかな。

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