それでは今日も幸田露伴の『露団々[ツユダンダン]』を読んでいきたいと思います。
今日から「第六回」に入ります!それでは早速読んでいきましょう!
絹は蚕が繭を作るために自分の口から吐き出す繊維ですが、その主食は桑の葉です。
かわうそは互いに食い合うまで戯れるという俗説から、男女の愛の戯れのことを「獺[オソ]の戯[タワ]れ」といいます。
「小男鹿」は、角に枝がない小形のオスの鹿のことです。
『古今和歌集』には「秋風の 吹き裏返す くずの葉の うらみてもなほ うらめしきかな」という平貞文(?-923)の歌があります。秋風が吹いて裏返す葛の葉、それが次々と「裏見」せるように、恨んでもまだ恨めしいことかな、という意味です。
「蜑小舟」は、海人の乗る小舟のことです。
『源氏物語』第二十四帖「胡蝶」には、「思ふとも 君は知らじな わきかへり 岩漏る水に 色し見えねば」という歌があります。私がこんなにお慕いしていることを、あなたはご存知ないでしょう。湧きかえって溢れる水には色がないように、湧きかえる熱い思いも外からは分かりませんから、という意味です。
ということで、この続きは……
また明日、近代でお会いしましょう!