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「時間を大切にするということは、人生を、そして命を大切にするということ」自分の中にある時間という概念に革命を起こせ。『時間革命 - 堀江貴文』【書評】

堀江貴文 著『時間革命 1秒もムダに生きるな』

本著をひとコトで表現するならば、「人の中にある時間という概念に革命を起こす本」。時間というものを見つめ直すことで、生きるということを再定義できる。

1度きりの人生をムダな時間に費やしている暇はない。悩んでいる暇や迷っている暇や、他人に足を引っ張られている暇はない。真剣に生きるということは、真剣に時間と向き合うということだ。

バカに恵む時間はない!
あなたの人生に「革命」を起こす!ホリエ式時間術
・「時給」の仕事はするな
・人前でも遠慮なくスマホをいじれ
・報告会議は時間の“集団自殺"
・睡眠を削るのは命の“前借り"
・長期の目標や計画は持つな

本著では自分の生き方の中から、ムダな時間を徹底的に排除する方法が語られている。「他人の時間」というムダ。「多忙」というムダ。「常識や世間体」というムダ。当たり前のように自分の人生に根を生やしているものが、本当は疑うべきものであるということが学べる。

普段のホリエモンの書籍の通り、人によっては「極端過ぎる」と感じるフレーズも並んでいるかもしれない。ただし、極端過ぎるからとそれらを遠ざけ、結果的にムダを肯定することに何の価値があるのだろうか。徹底した行動があるからこそ、そこに価値を見い出せるのではないだろうか。

「人生は1度きり」と人は言いながら、「1度きりの人生を後悔のないように生きられているのか?」の問いに、胸を張って「Yes!」と答えられる人は少ないと思う。それほど人は、自分ではない「何か」に「何か」を奪われながら生きているんだと思う。

そんな人生を歩んでいては、絶対に後悔すると、本著を読んでより強く思えた。

特に『「他人の人生」を生きてはいけない』のテーマで語られる『「多忙」と「暇」は同義である』という指摘。

暇な人生は歩みたくないと、いつしか自分依存なのか他人依存なのかを考えることなく、多忙でいることが正義と思い込んできた。多忙な1日を過ごせば、仕事のあとのビールだって美味しく感じる。心地よい疲れに充実感も覚える。そんな1日を肯定したくもなる。

でも、違った。

誰の1日を生きたのか?」と問うてみると、その1日は決して自分のものではなく、「他人の時間」を生きてしまっていたことに気づく。自分の歴史を語るうえで、あってもなくても大差ない1日だったということに気づく。果たしてそれでいいのだろうか?

前述で『人によっては「極端過ぎる」と感じるフレーズもある』と書いたが、結局のところ、徹底的になれない、極端になれない、それなりで中途半端に何事もやろうとするから、飽きもするし迷いもする。これほど武器が揃った時代。限られた時間を最大限に活用しながら、ダラダラやるのではなく、ちゃっちゃとのめり込んでみようと思う。

その先に何があるのかなんて、その先に辿り着いたときに考えればいい。その先の備えがあるかどうか考えながら足踏みしてみたところで、備えなんて枯渇してしまうかもしれない。

圧倒的なスピードで進化する今の時代。定位置に留まることは、退化・衰退を意味する。守りに入ってたところで、未来がどうなるかなんて、誰にも予測できない。常に前に、スピード感を持って。

残された人生、限られた時間、ムダにしていい時間なんて1秒もない。明日死ぬかもわからない人生だ。貪欲に生きて行きたい。本著を読んで得た個人的な解は、「時間を大切にするということは、人生を、そして命を大切にするということ」である。

過ぎてしまった昨日は仕方がない。今、この瞬間から生き方をどう変えて行くか。タイムイズライフ。たった1度きりの自分の人生を、悔いなく生きて行きたいものだ。


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