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えびめし黒色ノスタルジー

ご当地グルメのアレンジ再現をスタートするときから、ずっと気になっていたひと品があります。

それがこれ。

岡山県のご当地グルメ“えびめし”です。

🦐岡山グルメは渋谷生まれ?

いろいろ調べてみると、もともとは東京・渋谷で生まれた料理だということ。

それがのれん分けによって辿り着いた岡山で、人気を博すことになったという物語を知りました。

このつやつやした漆黒といってもいい色合いのルックス、たまりませんよね。

🧂黒さの秘密はカラメルソース

色合いからしてウスターソースでごはんを炒めるのかなと思っていたのですが、調べてみると実際はそんな単純なものではなく味付けはかなり複雑。

ウスターソースも使いますが、それ以上に黒さの秘密になるポイントは、なんとカラメル。プリンにかかっている甘くて香ばしいあれです。

🧂カラメルの材料
・砂糖…大匙1
・水…大匙2(カラメル作り用)
・ウスターソース…大匙2
・水…大匙2(カラメルをのばす用)

砂糖と水大匙2を火にかけます。

ふつふつと沸き始めたら少し火を弱めます。

水分が蒸発して気泡が大きくなってきたら、うっすらと黄金色になり始めます。ここまでくると、このあと一気に焦げ色がついていくので手早く次に進みます。

火を止めてウスターソースと残りの水を投入。

全体を合わせてのばします。

🧂ライス用のソースを仕上げます

🧂ソースの材料
・カラメル
・デミグラスソース…大匙2
・ウスターソース…大匙1
・ケチャップ…大匙1
・カレー粉…小匙1
・こしょう…ひとつまみ

カラメルをベースにしたライス用のソースを仕上げていきます。

カラメル、デミグラスソース、追加のウスターソース、ケチャップ、カレー粉、こしょうをボウルにいれます。

よく合わせて、ごはんを炒めるソースのできあがり。

デミグラスソースは小袋に分けた、いわゆるひと口ハヤシライスみたいな市販品が、小用量つかいたいときは便利ですが、今回は自家製を小分けして冷凍ストックしておいたものを使いました。

手間はかかりますが、自家製の満足感は格別です。

(有料記事です)

🥚トッピングの彩りは

えびめしの真っ黒なごはんに彩りを添えるのは、メインの具になるえびの赤、グリーンピースの緑、そして卵の黄色。

薄く広げて卵を焼きます。

下になった面が焼けたら返します。

細く切って錦糸卵のできあがり。

🦐いよいよライスを炒めます

🦐材料
・むきえび
・玉ねぎ
・スナップえんどう
・バター
・ごはん
・錦糸卵

本来はグリーンピースを使うのですが、以前豚丼のときに思いついた、スナップえんどうで代用します。

玉ねぎはみじん切り、スナップえんどうは茹でて実を外し、皮は細かく刻みます。えびはトッピング用の1尾以外はごはんにからみやすいように細かく切っておきます。

フライパンにバターを入れて火にかけます。

バターが溶けたら、玉ねぎ、スナップえんどう、えびを入れます。

全体を混ぜながらよく炒めます。

玉ねぎが透き通って、えびの色が変わってきたらごはんを入れて炒めます。

ごはんがなじんできたら、ソースを加えます。

オムライスの要領で炒めて、味がまんべんなくからんだら炒め上がりです。

🦐えびめしできました

彩りに添えたサラダの隣にごはんを盛りつけます。

トッピングの錦糸卵を載せたら、その上に丸のまま焼いたえびをトッピングしてできあがり。

甘くてスパイシーなえびめし。美味しいです。

🍛個性的なのに親しみを感じます

もともと渋谷のカレー屋さんで誕生したというだけあって、ごはんの味の決め手になる味付けが、ウスターソース、カレー粉、デミソースと、カレーに繋がる素材でできているんですよね。

見た目のインパクトがすごくて、味も濃厚で個性的なのに、どこか懐かしいような親近感があるのは、そんなところなのかもしれません。

そのあたりは、もともとは海外の料理だったひと品に、日本の素材や調理法を組み合わせて親しみやすくすることで生まれた、ニッポンの洋食の神髄につながることのような気がします。

ヘルシー志向が進み、がっつりや濃い味依存を見直すようになった昨今、こういう料理が新たに生まれることは少ないのかもしれません。

でもだからこそ、この濃厚な味と黒い色には、どこか郷愁をそそられるのです。


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