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2021年2月の記事一覧

白銀

雪 雪 雪 彼らにとっては日常で そこにあっても、見えないもの 雪 雪 雪 つい足跡を、残し…

彗星と蝶

青と空気の壁が春の僕を撃ち殺した。遠近を忘れてしまうようなどす黒い葉緑体が、二滴ほど、雫…

1

三角柱

ヒトの心情は、光の多寡による。 烏が啼くのは夕方で、その時の太陽は怒号を放ちながら姿を隠…

1

神様のうた

例えば世にも恐ろしい深淵の傍に立つ僕に、君がその手を差し伸べなかったならば、僕の君への信…

1

桃だけ食べる、 不健康な生活

自分以外のあらゆる詩人が嫌いだ。 奴らは随分美しい言葉ばかり使うし、まるで海のような深い…

4

アメンボ

水に拒まれて、泳げなくなってしまった、それでも空は、いつまでも見捨てないでいた。下に落ち…

2

やぁやぁ詩人

しやぼん玉のやうな 見目だけ煌びやかな 薄汚れた浅ましさを それでも貴方は、 一切を憚らずに仰るので 如何なものかと、 思う次第で御座います。 貴方の生涯を、 正に世界そのものを、 まるで木ッ端を 鉋にかけるが如く すり減らして往くので 名声が故に削る程かと 思つては嘲笑つてゐるのです。 さても、私にや分かるまいと、 とは思い候えども、 ひやうふつと吹いてしまえば 泡沫のように消えるのに 不思議なもんもあるもんだと、 そう思うばかりで御座います。 人は皆、その球を見るので

再び青。

あの日、確かに見失った青。 が、目の前の分厚い現実の向こうに、 ある気がしたから。 立ち止…

2

月下美人【散文詩】

君は何も言わなかった。 君の人生の苦しみを、一つ一つより合わせて糸にして、悲しみと一緒に…

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ああ、届かないあなた。

空を、あなた、眺めたことがありますか。 その美しき真円を、あなた、感じたことがありますか…

1

駅の人たち

人々の激流も 縦横に広がる 布地のようで 本よりも 空気を読むのが 得意なようで 誰もが誰…

3

星間放射

ぐちゃぐちゃにかき混ぜた卵黄を 中途半端な体温であっためた その色が気に入ったから夕暮れに…